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『教師は学校をあきらめない!』社会にも諦めてほしくない! vol.496

ちょっと遅れましたが、話題となっていた本を読みました。

少し気になってはいたものの、教育哲学と言ってもそこら辺のありきたりな本と一緒だろと高を括っていた部分があったので、手にはしていませんでした。

ある知り合いの先生が、この本に感銘を受けたとのことでしたので、読んでみるか!と思い読みました。

この本の書評、そして読んでみての感想を書いていきます。

きれいごともそれなりに

この本を読んでいて、痛烈に感じたのはきれいごとばっかり並べてんな~という気持ちでした(笑)。

超批判的💦。

でも、この本に対して嫌な気持ちがしたわけではなく、じゃあ、この本を読んで行動をしてみようってなったときのことを考えてしまったのです。

確かに行動には移せると思います。

それは第一ステップで、そこが動き出せるだけで相当すごいです。

では、次のステップ。

対人です。

もうこれは、コミュニケーションという名の哲学をそれぞれではっきりと持っているかどうかだと思うのですが、、、。

間違いなく人や環境の大きな壁にぶつかるはずです。

そのときにどのようになるのがいいのか。

また、ぶつかったときに間違いなく一度教員が嫌いになるし、管理職が嫌いになるし、学校が嫌いになるし、社会が嫌いになるかと思います。

そこに対しての答えを自分で見つけてけってことなのでしょうが、その辺のいざこざなしにここまで成功例を書かれると少し気持ちが悪いというか、憤りを感じてしまう部分もありました。

自分自身との対話本

教育哲学というだけあって、自分自身で学校におけるさまざまな校務を考える場面が出てきます。

校務について、部活動について、進路指導について、、、。

その都度、多くのことを自分で考えているなと実感できる本でした。

逆に言うとここまでお膳立てしてあげないと現場の職員は考えられないよいうのを暗に示しているようなものだとも感じました(笑)。

でも、そここそが教職員にとっては難しいのでしょう。

自分自身と対話をするのは、難しいし答えが定まらないし、苦しいものです。

だからこそ、皆忙しさの中に身を置いて少しでも考えられないようにするのです。

ま、そんな教員はそもそもこの本すらも手に取っていないでしょう、、、。

社会にも諦めてほしくない!

最後に感じたのはこの本は教員もそうですが、世の中の大人に読んで欲しいなと感じました。

社会的に見ても教育現場に諦めムードの漂っている近年。

教員はブラックという言葉だけをいたずらに独り歩きさせた結果、教員志望の人数は減り学校はますます疲弊。

満足な教育を児童生徒に還元するのすら難しくなっています。

一度首を絞めでもしないと復帰できないだろうと思っているのか、それともただ単純に流行りだからそれを流布しているのか。

マイクロメディアの強さもあるかと思いますが、このままではもっともっと教育離れ、教育批判の風潮は広まっていくでしょう。

はてさて、この本、どれだけの教育界以外の人に読んでもらえるのか。

ぜひ、読んでいただきたい本でした。

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