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MovieReview

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映画を見ての感じたことや想ったことなどをまとめています。
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#人生

『ジェミニマン』 自分の人生を見つめたとき、そこには何がある vol.782

流石のウィルスミスと言わざるを得ない映画でした。 アクションの中でも非常に引き込まれる面白い映画です。 それと同時に、生物学的な倫理、自分自身の過去と向き合う葛藤、今の自分の生き方などさまざまな観点から考えさせられます。 今日はこの映画『ジェミニマン』を見ての感想を書いていきます。 正しい誤りヘンリーは最初のうちは自分にとってこれは正しいことであり、何も間違っていないと思い込んでいました。 それが歳を重ね仕事もたくさんこなすようになり、自分の生き方や正しさというもの

『ドライブ・マイ・カー』目を瞑りたくなる過去と向き合うための現代 vol.762

さまざまな賞を取っていることもあり、気になっていた映画だったのですが、ようやく見る気になりました。 主演が西島秀俊ということもあって、好きな俳優だったので見るのが勿体無いなとも思っていたのでなかなか見るに踏み切れませんでした笑。 タイトルだけ見るとなんだかよく分からない映画。 実際に見てみてもその感想は実のところそこまで変わっていないかもしれません。 なんでも原作もあるようでこの映画。 今日は映画『ドライブ・マイ・カー』をみての感想を書いていきます。 心を割って話

『パラダイス -人生の値段-』何にも変え難い価値あるもの vol.748

先日Netflixで公開されたばかりの映画「パラダイスー人生の値段ー」を観ました。 自分の寿命に価値をつけられる近未来、そこでは一体価値観はどのように変容していくのか。 自分の寿命を莫大なお金に変えられるとしたらあなたはどうするのか。 この映画を見ての感想を書いていきます。 私利私欲は何にも抑えられないのか正直胸糞映画でした。 終わりが何とも言えない。 結局のところ全員が私利私欲のために動いてしまう、人間の欲は抑えられないのか。 果たしてそれはよくとは言えない別

『アド・アストラ』遠い未知より近い愛 vol.734

私の好きな宇宙系映画『アド・アストラ』。 やはりこんなふうに未知のものを開拓していくというタイプの映画は作り物だとしてもワクワクします。 俳優陣も結構豪華な映画であるので期待はしていたのですが、まぁそれなりといった具合でした。 この映画を見ての感想を書いていきます。 かつての記憶を追い求め主人公のエリート宇宙飛行士ロイはかつての記憶の中にある父を追い求め自分自身も宇宙飛行士になります。 しかし、彼には宇宙飛行士になって何をすべきなのか、どうしたいのか、どうなりたいの

『ベンジャミン・バトン数奇な人生』 永遠は作り上げるもの vol.652

人生について、そして生と死について深く考えさせられる映画『ベンジャミン・バトン数奇な人生』。 老いと向き合った時、それは果たして悲壮感に満ちたものなのか、満足感に満ちたものになるのか。 きっとどちらの顔も兼ね備えているのが、老いというものであり人生なのでしょう。 今を生きるのは大切なことですが、それと同時に未来を考えて生きていくというのも大きな意味を持たせてくれるはずです。 映画を見ての感想を書いていきます。 自分の生きる意味この映画は非常に生と死というものについて

『7つの贈り物』それは贖罪か自己満足か vol.622

個人的には超大富豪がプレゼントをして、その人の人生を追って見ていくといった映画なのかなと感じていましたが、そうでもないようでした。 この『7つの贈り物』を見ての感想を書いていきます。 罪に苛まれ、、、最初のシーンもなんだかよくわからずに進んでいきますが、最後の最後で「あぁあれはそういうことだったのか」と気づきます。 とにかくベンは自分自身が命を奪ってしまった人への罪の意識で何もできなくなっていたのでした。 しかし、パニックになってものに当たったり、起き上がれなかったり

『サイダーハウスルール』 成り行き任せからの卒業 vol.568

今日は『サイダーハウスルール』を見ました。 自分のこれまでの生き方を肯定し、将来を考えるきっかけをもらえる映画です。 この映画を見ての感想を書いていきます。 レールから外れて考えてみる孤児院で生まれたホーマーは、ほとんど自分の将来が決められていました。 そこに疑問を抱きつつも、変えられないだろうという思い込みの中、覚悟が決まらない中過ごしていたのです。 正直にいうと、そのレールに乗っていった方がきっとホーマーの人生は、安泰であるはずでした。 外の世界も知らないホー

『天使のくれた時間』 何を大切に生きるか vol.547

映画を見始めてまず感じた感覚。 「この映画、見たことがある。」 なぜ、普段あまり映画を見ていなかった私が、こんなふうにみたことがあったのか。 そしてなぜ今この瞬間にこの映画と改めて出会えたのか。 おそらく結構前だと思います。 そして、どんな印象を抱いたか、どんな内容の映画だったのかもあんまり覚えていません。 でも、絶対にこの映画は見たことがあると断言ができるのです。 そんな、何が始まるのかわからないワクワクを携えて見たこの映画の感想を書いていきます。 全ては今

『トレーニングデイ』欲に染まる破綻の道を進まずに信念を光り続ける vol.508

悪と欲と信念。 そんな3つの関係について語りかけてくるような映画を見ました。 染まるは簡単、自分の疑念に自信をもつ悪を持って悪を制すとはまさにこのことで、蔓延っている麻薬社会を自らも犯罪に手を染めながらアロソンは解決します。 しかし、それをよく思わないジェイク。 警察官としてのあるべき姿をしっかりと念頭におきながらも何が正しいのか判断ができなくなっていきます。 そんな葛藤を描いた映画です。 ジェイク自身もいけないとはわかっていながら、自らも望まぬうちに実際に何度か

『tick,tick. . .Boom!』人生全てがかけがえのない宝 vol.236

正月のゆったりとした時間を過ごす中で、映画を見ました。 見た映画は『tick,tick. . .Boom!』 個人的に初めてのミュージカル映画でした。 年齢的にも今の自分の年齢と近いのでとても親近感を持ってみることができました。 夢を追い続けることの焦り主人公のジョナサンは30歳を手前にして、まともな職についておらずミュージカル作家として夢を追い続けていました。 始まりからミュージカル全開で彼の半生を描いているので、最初は時系列がぐちゃぐちゃでわかりませんでしたが、