見出し画像

親と子のたんぱく質の盛り方;実践編

こちらの記事の続きになります。

この記事は、公式ブログ( 2020.06.30)のものを、一部改変し転載しています。

たんぱく質盛りの実践編


継続することが目標なので、“おいしい”“辛くない”“満足感がある”が大切です。
「身体にいいことしている」つもりで、気軽に取り組んでみましょう。

特に女性・お母さん向け

女性の場合、ゆっくり進める(焦らない)ことがうまくいく秘訣と思います。
いきなり糖質をカットすると体調を崩すケースが多いので、たんぱく質を増やすことが優先、お腹がいっぱいになったら糖質を減らす、という順番は守ってください。

多くの男性の場合は、あまり考えずに「おかず増量、主食カット」で失敗は少ないです。プロテイン飲料も難なく飲める方が多いです。
単身生活男性でまれにいる「コンビニのおにぎりとパスタで生きてる」という人や、菜食やマクロビにはまっていた人などは、女性同様にゆっくり進めてみてください。

常に、自分の体調、胃腸の具合と相談しながらやってみましょう。

動物性だけでもいいので、食べてるたんぱく質量を計算してみよう(→参考

・一日で体重あたり1.5g以上とれてるようなら、そのままでOK
(もし体調不良があるなら、他の要因か身体の適応待ち)
・足りなかった、という人は下のステップへ
「まあまあ」と「全然」の違いは体感によるので、自分の感覚で決めてOK
まあまあたんぱく質摂取できる人

1;
動物性たんぱく質のおかずを1品ふやす
最初は一食、慣れてきたら毎食
満腹感があるなら、炭水化物を少し~減らす
2;消化力・お腹の具合(腸内細菌の具合)と相談しながら、体重あたり1.2~1.5gをめざす
3;食事でここまで増やせない場合は、プロテイン飲料を導入も可
4;たんぱく質の増やし方は、「月単位」くらいゆっくり
全然たんぱく質がとれてなかった人

1;植物性、または魚でも、消化できそうなたんぱく質のおかずをみつけ、毎日少しでも食べる
2;1日3食にこだわらず、何度も食べる(おやつを糖質からたんぱく質にかえることをおすすめ)
3;プロテイン飲料をうす~く作り、1日かけて飲む
量は、消化力・お腹の具合(腸内細菌の具合)と相談しながら
4;主食は食事毎にまんべんなく食べる
炭水化物の過食にならないように気をつける
5;たんぱく質の増やし方は、「月単位」~「年単位」くらいゆっくり

注意点:たんぱく質の増やし方と糖質の減らし方

たんぱく質を増やすときの注意点

1;先に主食を食べると入らなくなることがあるので、主食は最後に
2;どんぶり物や麺類などの一品料理はたんぱく質を増やしにくく糖質が多いので、おすすめしない
(外食では“定食系”がおすすめ、ご飯の減量は気兼ねなく頼める。和食系は塩味が濃いけど、洋食系はご飯・パンなしでも食べやすい味付けが多い)
3;外食などでおかずが増やせない時は、プロテイン飲料で代用可

4;どうしてもお腹がいっぱいで全く食欲がない場合(たんぱく質を増やすとたまにある)は、「お腹がすく」感じがでるまで食事お休み:プチ断食(水と塩は可)
プチ断食再開後は、たんぱく質量は今までより少し控えめがベター
5;消化不良・体調不良の時は、増やしすぎを疑い、たんぱく質量を少し減らす
(プロテイン飲料では簡単に飲めてしまうため、過量になりやすい)

6;慢性疾患が悪化する(ように見える)ケースでは、体調が悪い場合は上の対応、体調はいい場合はできるだけ継続する
(免疫細胞の反応は他の組織より早いため、アレルギーなどの症状はひどくなりやすい。体調がよい場合はたんぱく質量は保ち、適宜軟膏などで苦痛をおさえてみて)

7;旅行や会食などは、(たんぱく質量のことは忘れて)しっかり楽しむ
8;食事の楽しさを優先して、食べたくない日は無理をせず、月単位年単位でトータルで増やせていけばOKと考える
糖質の減らし方

1;たんぱく質が増やせてきて「お腹がいっぱい」な感じになってから、減らす
2;最終的には、一日一食ご飯半膳くらいへ
(少ない量で慣れてきたら、主食を食べない日と食べる日が時々でも可)

3;まず最初に減らす(やめる)のは:ジュース(100%果汁も!)
4;次に減らす(やめる)のは:お菓子
特に、たいしておいしくないお菓子を惰性で食べない!
食べるなら、おいしくて満足感の高いものを「食事のあと(デザート)」に、別腹で入る量を。デザートのためにおかずを減らすのは本末転倒!

5;炭水化物メインな野菜(いもなど根菜類)は一種類を大量に食べないように気をつければ、おかずの材料にするのはOK
6;おかずの味付けに“お砂糖”が多すぎないか気をつける
慣れてくると少しの味醂くらいの甘味でも十分おいしい。主食を減らせてくると、おかずの味付けは薄くてよくなる。
7;主食を減らしにくい一品料理はさける(たまに、にする)
8;お菓子類を十分減らせてから、主食を減らし始める
(但し、たんぱく質がしっかり消化できて食事の満足感が得られてから)

こども向け


乳児、幼児、学童で少しづつ違います。
いわずもがな、こどもの成長発達にはたんぱく質をはじめとする“栄養”はとても大事です。
すべてはできないかもしれないけど、できる範囲で取り組んでみてください。

こどものたんぱく質摂取の考え方

1;離乳初期からたんぱく質(動物性・植物性とも)を食べさせる(アレルギーの予防にもなります)
2;お米やパン、うどんの味、お砂糖の味はできるだけ覚えさせない
どの世代でも、ジュース(100%果汁も!)はやめる
3;牛乳はたんぱく質量が少ないので、牛乳よりはミルク(育児用・フォローアップどちらでも)がよい。(飲むのも、料理も)

4;食卓には先におかずだけ並べ、まずおかずでお腹いっぱいをめざす
先に主食を見せると、主食を食べてしまいお腹いっぱいになってしまうケースが多い
5;“おやつ”ではなく“補食”:積極的にたんぱく質をあげる
ゆで卵、から揚げ、ナゲット、チーズなど。甘くなくても、子どもの好きな物ならば文句はでにくい
6;“甘いもの”は特別な日(クリスマス、誕生日など)、またはきちんと食事ができた後(デザート)に限るのがベター

7;弁当はおかず多め、主食少な目で。
8;給食はみんなと同じものを食べさせる
(給食の主食量は多くたんぱく質量は少ないので、給食世代では朝夕の食事は主食なしでも可)
9;成長期にはたんぱく質需要が増すので、プロテイン飲料を足すのがおすすめ(朝食時や間食に)
10;運動部でも、たんぱく質多く、糖質少なくは同じで大丈夫
11;思春期になると、親のコントロールをはずれ勝手にお菓子など食べまくったりするのは想定内で、思春期前までに「たんぱく質を食べるのが当たり前な食習慣」を身につけることが目標

こどもの食事番外編:野菜・好き嫌い・鉄分


本来、人(こども)にとって食事は楽しい時間です。
親子の不要なバトルで楽しい体験が台無しにならないように、頑張らないでいいところは頑張らないようにしてほしいです。

野菜・好き嫌い

1;離乳食は“たんぱく質と野菜”で。(主食や甘いものの味を覚えさせると他の物を食べなくなるリスクがある、炭水化物は野菜から摂れる)
2;幼児以降は、野菜は“努力目標”
食べられる野菜を好きな味付けで少し食べられればOKと考える。無理強いして、食事が楽しくない時間になってしまうと、たんぱく質の摂取量も減ってしまう
3;野菜は抗酸化活性を助ける作用があり、「大人にとっては」必須栄養素なので、こどものうちは「野菜を食べる(ことは良いことという)価値観」を教えることが重要で、無理強いして「野菜嫌い」にしてしまうと、将来損になる。
大人がおいしそうに野菜を食べるところを見せることが重要
4;好き嫌いは年齢的に改善することが多い
特に、給食では友達のまねをして食べる傾向があるので、給食で克服する子は多い。嫌いなものを家で頑張らせなくてOK。
5;嫌いなものを家で頑張ることより頑張ってほしいのは、特に初めてこどもに食べさせる食材は、質のよいものをちゃんとした料理で食べさせた方がよいこと
古くなった、添加物などの味を「嫌い」と覚えてしまうと、一生嫌いなままになる可能性が高い。

(好き嫌いについて記事書きました、参考にどうぞ;好き嫌いについての考察①好き嫌いについての考察②のぞましい習慣を子どもに教えるにはどうすればよいか?

鉄分(完母の人は特に重要) 

1;鉄分不足は貧血の他、発達の遅れやエネルギー不足の原因になりうる(完母の場合は生後6か月で貯蓄鉄分は底をつく:参考WHO資料
2;離乳期から積極的に鉄分をとる(赤身肉やレバーがおすすめ)
3;または、ミルク(育児用/フォローアップどちらでも鉄分が添加している)を利用する
4;男児と月経前の女児では、赤身肉や鰹など動物性たんぱく質の赤いものをそれなりの量とっていれば、鉄分は不足しないけど、偏食が激しい、たんぱく質が少ない、鶏肉やプロテインがメインの場合などは鉄分補給を考慮する(サプリなど)方がよい
5;月経の始まった女児では、鉄分不足は必至。
月経で失われるたんぱく質と鉄分をしっかり補充することが大事。プロテイン飲料と鉄サプリなど、貧血の診断を待たずに飲みましょう。

たんぱく質はすべての栄養素の基本の中の基本です。
たんぱく質不足では、他の栄養素、サプリや薬剤も効果が半減する、くらいに重要だと思っていていいレベルです。
今日から、たんぱく質盛りを始めてみてください。

その他の栄養素:脂質、糖質、プロテイン飲料、野菜(抗酸化物質)などは、また別記事にまとめたいと思います。

*関連記事



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?