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アイデア出しは大喜利だ!「どんなシーンで・誰が・どんな困りごと?」出されたお題をIoTで解く!

こんにちは!ifLinkオープンコミュニティのデザイナーのやまかわです。

皆さんはアイデア出しをした経験はありますか?
『新しい商品のアイデアはないかな』
『もっとユーザーのニーズを捉えた企画を出さないと!』
『ブレストで頭を柔らかくしたほうがいいんじゃないの?』
『大体キミはいつもありきたりなんだよな』

などなど言われてうんざり…いや、すみません、そうじゃなくて、
アイデア出しをやってみたい!という方、したことあるけどうまくいかなかった…という方は多いのではないでしょうか。

今日はそんな時にヒントになるかもしれない、私たちがアイデア創出で行うワークショップ「ifLinkオオギリ」についてご紹介します。

強制発想「ifLinkオオギリ」でアイデアを出す

「あなたのやりたいと思うことを自由に考えなさい」と言われた時よりも、何か課題、困りごと、テーマが決められている中で考えた時のほうが、思いもよらない閃きが生まれた経験、ありませんか?私はそういったお題や時間やツールなどが決まっている発想手法のことを強制発想、と呼んでいるのですが、この強制発想、まさに大喜利なんですよね。「3分で、このお題で、なにか面白いこと考えて!」ってことですね。

ifLinkオープンコミュニティでも、まずはこの強制発想「ifLinkオオギリ」でアイデア出しを体験してもらうようにしています。

その際に使うのが、このオオギリキットです。

オオギリカード

オオギリキットは3種類のカードで構成されています。
1、シーンカード:さまざまな生活の「シーン」が描かれたカード
2、ペルソナカード:利用者、はたらく人など「人」が描かれたカード
3、テーマカード:快適、エコ、自動化など「テーマ」が描かれたカード

このカードセットを使って、手軽にゲーム感覚でアイデア発想を楽しむことができます。

「どんなシーンで・誰が・どんな困りごと?」
まずはお題を決める

まずは、「お題」を決めましょう。ワークショップ参加者は2、3人でチームになり、まずはこの3種類のカードを引きます。引いたら、それを「オオギリシート」に置きます。

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これで準備完了です。例えば上の写真のチームなら、

ダイニングキッチンで/利用者が/効率化

というシチュエーションが引き当てられました。

ここから、このシチュエーションで「こまること」「うれしいこと」は何か?をチームで出していきます。例えば先ほどのチームならば、こんな感じですね。

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「買い物が面倒」
「料理を始めてから買い忘れに気づく」
「ついつい食べ過ぎて太る」

など、いくつでもいいので時間内に出します。
さあ、これで「お題」が決まりました。

出てきた「お題」を、IoTで解く!

さて、ここからアイデア出しです。今チームで出したお題を、

IF(もし~なら)-THEN(~する)

という目線で解きます。

ここからは新たに、ifLinkでつながるIoT機器やサービスが描かれた「IF-THENカード(いふ-ぜん かーど)」というカードを使っています。(ifLinkって何?って方はコチラの記事をどうぞ。)

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こちらは、
「〜〜したら」が書いてある「IFカード」と、
「〜〜する」が書いてある「THENカード」で構成されています。

このカードを組み合わせて、先ほどみんなで出した「お題」を解決できる手段はないか?と考えます。

例えば、こんな感じですね。

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「料理を始めてから買い忘れに気づく」を解くなら、
IF:お父さんが会社を出たら

THEN:牛乳買ってきて!とお父さんのスマホがしゃべる

とかいいかもしれません。
また、

「ついつい食べ過ぎて太る」を解くなら、
IF:長時間動いていないとセンサが察知したら

THEN:ブートキャンプの曲が流れだす

もしくは、

IF:走って帰ってきたら(走って帰ってこないと)

THEN:翌週分のお酒がネットで注文できる(できない)

なんていうのもいいかもしれない!いや、それはツライ!つらいからいいんじゃん!いや太るのは酒がわるいんではなくワイワイ… と、こんな感じでチームでアイデアを出していきます。

オオギリキット、IF-THENカードがなくても、同じような要領で、大きめの紙にポストイットを貼り出していくだけでもできると思います。

また、やってみる時はぜひ、普段考えたこともないようなシーンでアイデアを出してみてください。頭の体操にもなって面白いですよ。コツは、あまり時間をかけずにワイワイとゲームのように楽しんでやること。そんなアイデアあり?!というふざけたアイデアも恥ずかしがらずに出しましょう。それをきっかけに、ふと現実味のあるアイデアが降りてくる、ということもよくあります。

さらに、シーンを変える、人を変える、テーマを変える、一緒に考える人を変える…ただそれだけでも結構ポンポンとバリエーションアイデアが出てきます。

今出したアイデアを、むりやり自分の領域にこじつけて考えてみる

「いやいや、遊んでる場合じゃなくて、こっちは今すぐにアイデアを出して持ってかなきゃいけないんだけど」って方もいますよね。そんな方も焦らずに…ここからさらに、先ほどのオオギリで出たアイデアを、むりやり自分の領域にこじつける「強制発想」をします。

たとえば、もしあなたが、自動車業界の方だったとして、先ほどのオオギリでアイデアを出したとしますね。これを、むりやり自分の領域にこじつけて連想アイデアをひねりだすことはできないか?と考えてみます。

下のシートの、青い付箋がそのイメージです。

スライド3

IF:お父さんが会社を出たら

THEN:牛乳買ってきて!とお父さんのスマホがしゃべる

から連想して、

IF:仕事終わりに職場の駐車場で車に乗り込んだら

THEN:家族からのお買い物お願いリストがナビに表示される

とアレンジできるかもしれません。


IF:走って帰ってきたら(走って帰ってこないと)

THEN:翌週分のお酒がネットで注文できる(できない)

に自動車をこじつけるなら、

IF:長期間 車を使っていないことを察知したら

THEN:メンテナンスのリコメンドメールが届く

なんてアイデアも浮かぶかもしれませんね。

いかがでしょうか?急がば回れ、で、ずっと同じテーマばかり正面から考えていても行き詰まってしまう…というときには、こんな風に関係のない領域から連想していくように強制発想してみるのもおすすめです。

最後に…でも、「アイデア出しワークショップ=ウチの新規ビジネス創出!」なわきゃないよ!

ここまでご紹介してきてこんなこと書くのも何なのですが、この「ifLinkオオギリ」みたいなアイデア発想ワークショップを1回2回やって、とんでもなく素晴らしいアイデアがポンと一日で出ることはありません(当たり前)。

私は仕事柄、「デザイン思考」とか、「ワークショップ」とかを掲げて大人数の会に関わらせていただく機会が多いのですが、やはり初日でいきなりこれだ!というアイデアがすんなり出てきて職場に持ち帰っていただいた、という経験はほとんどありません。私の力不足もあるかもしれませんが…。

じゃあ、結局ワークショップなんて役立たずなのか?というと、それも違って、こういった発想の場を設けることにはとても意義・効果があると感じています。次回以降は、ifLinkオオギリで創出したアイデアの実践編と、アイデア創出の場の役割に分けて紹介していきます。その際に、こういった発想の場を設けることの意義・効果についてもお伝えできたらいいな、と思っています。

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