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【書評】『働き方1.9(講談社)』 ヒロシ

今まで
「これからの働き方」や「労働形態の変化」などを謳った本は堀江貴文さんをはじめ、キングコングの西野亮廣さんや落合陽一さんなどたくさん読んできました。

当書籍もそれらと似た内容だろうと、
高を括っていました。
しかし
ヒロシさんというミステリアスな方の考えが知りたくなったのと
前書きのヒロシさんの言葉(〜大手プロダクションを辞め、大金も手放し、自殺寸前まで追い込まれたヒロシがたどりついた、新しい生き方。〜 出版社より)に興味を惹かれ、読むことにしました。
しかも普通『2.0』のところをヒロシさんは『1.9』。
これはなにか仕掛けがあるに違いありません。


構成としては終始彼の芸風どおり自虐で話が進められ、
さすが芸人と言えるくらいのほどよい笑いを交えつつおもしろく仕上がっていました。
内容の厚みこそ落合陽一さんのそれなどと比べると物足りない部分はありましたが、ヒロシさん独自の視点が知れて良かったです。

ヒロシさんは文中ひたすら「発信しよう。」と述べていました。
もうそういう時代に突入しているし、イケハヤさんもよく言っていることです。

発信する。
これはある意味受動的です。

「発信」自体は能動的ですが、発信した情報をもとに他の人に声をかけてもらうなどという仕組みまで考えたら受動的です。


ぼくは幼いころから他のコミュニティに飛び出していく、
外部にコネクションを作る
ということが苦手でした。いつも内輪だけでやっていました。
しかし
今までの世の風潮は「外へ触れていけ」というもの。ぼくの苦手分野。
そのためとても生きにくかったです。
けれども
ヒロシさんが言っていることはとにかくぼくに都合の良いカタチ。

発信するにも人前に出て何かをする必要があった時代から
SNSという匿名でも何かを発信できる時代になり、
1つフィルターを通してだといろいろなことを言えるようになるぼくにとっては最高の環境です。
しかも上で言ったように受け身の性格。
ぼくが勝手に発信した情報を誰かが見つけてくれるというのはこの上ない。笑

このようにぼくに都合の良いことばかりを言ってくれているこの書籍は
ぼくに勇気を与えてくれたように感じました。


そして『1.9』の秘密はあとがきにありました。

「自分の至らなさと向き合うためにも『働き方2.0』ではなく、一歩手前の『1.9』としました。各々のスタイルに合わせた『2.0』へと刷新していただければと思います。」とのこと。

ヒロシさんらしい出過ぎない言葉です。笑

つまりは
「僕はこうしました。でも皆さんに強要することはしません。勧めるだけです。型だけ真似して良いんで、色は自分でつけていって下さい。」ということでしょう。

あくまでもやるのは自分なので自分なりのやり方を持つことも大切です。

『働き方1.9 君も好きなことだけして生きていける(講談社)』 ヒロシ



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