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終活・最後は墓に行く ハカカッタ

終活・断捨離・エンディングノート。
その日、その日を大切に生きていれば、そんなに頑張らなくいてもよさそうなのに「終活」って言葉が気になってしまうのは還暦近いからかしら?

自分の生で考えるなら、
終活の始まりが子育てなら、終わりは墓に行くことでしょう。
(その後のことは後の人に任せるとすると)

更年期で体調も気持ちも良くないとき、
毎年のように同年代の友人が病気になっていったとき、
この先どうなるのかと、とても不安になりました。

一人息子と結婚し、一人娘を授かった友人が会話の中で漏らしたこと。
「私が先に逝ったなら、私は婚家の墓に入るのかしら?その墓は私の嫁いだ娘に継がせるしかないのかしら?」
そう、「結婚」というより「嫁いで相手の性になる」という慣習の日本の結婚制度では、嫁いだ先の墓に入るのが当たり前。
どこの墓に入るか、結婚した女性には避けては通れぬ問題です。

先日も一回り年上の友人が、「生前から叔母が夫の墓には入りたくないと言っていたけれども、親戚に押し切られて夫の墓に入れられた」とこぼしてました。

さてさてわが身に照らしあわせてみれば、できのいい次男夫婦が老齢の姑のお世話をし、お墓も姑と一緒に世話をして家業も継いでくれているけれども、夫は長男。
もしも、夫や私がいきなり亡くなったなら、夫の家の墓に入り、遠方に住む子どもたちが墓守を任される事態も想定できる。
今までお世話してきたお墓に次男夫婦が入れなくなるのも忍びない。

墓 買おう

石は好きだけど、墓石は好きでない。
(きれいな石を私の墓石にして野ざらしにするなんてもったいない)
「あとは野となれ山となれ」、が好きな私。
子どもたちに「そばにいて欲しい」などは微塵も思わず、
元気でいるならどこで何をしでかすのかをワクワクして見ていたい、と観察者の私。
墓守をして欲しいだなんて思ってもみない。
親に話すと「無責任な」と𠮟られるので内緒です。
樹木葬で花の下に眠るのがいいなぁ。

好きな花木を墓標にできる、と淡い憧れは調べていくうちに現実に向き合うことになる。

樹木葬といっても、自分の好きな花木を植えられるところはほとんどない。
シンボルツリーの周りに遺骨を埋める区画があり、場所を示す銘板を配置する公園型。
整備された公園内に骨壺を埋葬する公園型。
桜や沙羅の木の下に、他人も一緒にみんなで埋葬される合祀型。
遺骨を土に還し、その上に花木を植えることができるのは、最初に樹木葬を始めた岩手の知勝院くらい?

遠いよなぁ。
植える木は里山再生のため決められているので、選べないのかぁ。

桜の下に眠りたい、などという誌的なことは難しい。

それでも求めるものは、救われる。
図書館で借りた本に載っていた近県のお寺に問い合わせたところ、
「樹木葬の区画がまだあります」とのこと。
過程は端折りますが、夫と子どもを連れて見学に。
二人の了解を得て、「私はここがいい」と速攻契約。
夫は普通の墓を選ぶと思っていたのに、「ここでいい」というので同時に契約。
あらあらお墓もお隣同士。
墓地の使用許可証ももらい、二人して行くところが決まった。
墓標にする木は庭の樹木をさし木にしようか、ドングリの木がいいか。
やっぱりお花が咲く木がいいか。
どれにしようか迷います。(大木、外来樹でなければ好きに選べます)
ちょっとワクワクするけれど、今から苗を準備していたら、平均寿命であの世にいく頃には大木になりそうなのでまだ早い。

行き先が決まると一安心。
当事者の子どもたちが了解済みなので、横やりが入りそうな親族にはまだ内緒。
順番通りなら親を見送ってからになるので大丈夫でしょう。

谷川俊太郎さんの「ことばあそびうた」にこんな詩がある。

はかかった ばかはかかった たかかった

いえいえ、私たちでも払えるくらいのお値段でしたよ。

崩れたお寺の再生のために檀家をもたないお寺が樹木葬墓地を整備して売り出した。
先日聞いたことろによると残り4区画。(5年前、とっとと買っておいて良かった)
お寺に関することや、樹木葬についてはまた機会があれば。

子どもをお寺に連れていき、「ここに埋めてね」とお願いしたので多分行先は大丈夫。
終活の、始まりは子育て(後継者育成)で終わりは墓へ(納骨)。
最初と最後が決まれば安心する。

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