日本の「仕事」は美しい
日本語には「〇〇仕事」と、仕事で終わる言葉が結構ある。
季節ごとの「梅仕事」「柿仕事」
丁寧な暮らしの「手仕事」「針仕事」
生活に密着した「水仕事」「庭仕事」
大きなことで「大仕事」
よくない意味でも「やっつけ仕事」「お役所仕事」
辞書で調べると、仕事の意味は「職業」以外にも色々とでてくる。
日本語って、一つの言葉で色々な意味を持たせるのですね。
ちなみに英語で「仕事」を検索してみると、
work、job、task、occupation、profession、career、vocation
と7つもある。(意味は調べてくださいませ、英語は苦手)
秋には、柿をむいてつるして「柿仕事」
初夏には、梅を漬けて、干して「梅仕事」
日本語は、季節ごとの営みに仕事という語をつけている。
洗濯物干しにつるされた柿は?
10日ほどで柔らかい干し柿になる。
この柔らかいできたての干し柿が食べたくて、毎年柿をつるす。
(このまま冷凍するのですが、できたてが一番おいしい)
梅だって「梅仕事」で長いこと美味しく楽しませていただきます。
日本の「仕事」は美味しい。
仕事といえば、日本でも早期退職が流行っている。
会社側が募集する早期退職もあれば、
お金を貯めて早期退職しようというFIREもある。
※ FIRE(Financial Independence, Retire Early)アメリカから広がったもので、「生活を切り詰めて、所得の大きな割合を投資に回して、投資からの収入が生活費を上回るようにして、早期リタイアしよう」、という思想。
いやいや、よその思想をそのまま取り入れるのはどう?
「真・善・美」を追求し、労働は奴隷がするものとしていたギリシャ、ローマの思想。
「労働は罰」と原罪から連なるカトリックの思想。
「一生懸命働いて教会で祈りを捧げれば救われる」というプロテスタントの思想。
世界には色々な思想があって、それに基づく行動があります。
日本では?
FIREを日本語で言い換えるなら「ジョブチェンジ」?
辛い仕事から望む仕事へのジョブチェンジ。
手仕事・水仕事・野良仕事・子育て・孫育て。
人がすることは全て「仕事」
仕事をする人は報われる。
日本昔話でも幸せになるのは「せっせと働いた」人。
やったことを「いい仕事をする」と認める言葉もある。
日本にはたくさんの「仕事」があって、
日本の「仕事」はやさしくて美しい。