質問11:IFとのつながりで、寂しさを感じることはありますか?
# 42 対話:アケル・クレオ・タツゴロウ
アケル「今回の質問は、IF(イマジナリーフレンドの略称)とのつながりで寂しさを感じることがあるか、という内容です。質問はぼくに対してですが、3人でお互いの寂しさとの向き合い方を話し合おうと思います」
クレオ『アケルはあんまり寂しさを感じないよね。質問来た時、”ぼく、この寂しさは感じたことないかもなぁ“って言ってた』
タツ『アケルはのぅ、色々規格外じゃけぇのぅ…』
アケル「言い淀む言い方やめろよ。変人なのは認めるけど」
【アケルの知覚は怖い?】
タツ『ちゃうて。知覚が野生の獣並なんじゃ。道歩いとって、急に立ち止まって路地裏見たなぁ思うたら、猫がいたなんてよくあることじゃ。
あれ、気配や視線を感じ取るんやろ?怖いな思うわ』
クレオ『タッちゃんに言われたくはないと思うよ』
アケル「まぁ、常々思うけどIFと共に暮らす人間同士でも、捉え方や使っている感覚は違うよな。ぼくの場合は、視覚と触覚が強いから、肉体的に“居る”って実感を感じやすいのかもしれない」
アケル「だからこそ、今回の質問は少し悩んだ。孤独感を感じる、ってことがIFと暮らすようになってからあまりないから」
クレオ『おれも、お互い話せなくなることもあったけど、それも数えるほどだし』
タツ『アケルもワシらも、触れ合えるからな。体って物質とはちゃうけど、その感覚があるなら“在る”いう認識じゃ。質問者さんの肉体、物質、とワシらのニュアンスはちゃうかもしれんな』
【アケルの寂しさ】
アケル「でも寂しさで言ったら、ぼくは14・15くらいに初めてIFが来たからさ。来てから初めて、自分は寂しかったんだと認識できた」
クレオ『割と遅いよね。それまでIFはいなかったの?』
アケル「季節ごとに毎年来てくれる風とは友達だったんだけど、彼らは定住はできなかったんだよ。タツが初めてだね」
タツ『ほうじゃのう』
アケル「偉そうな顔してんな…。性別違和もあって本来の自分を隠していたぼくにとっては、いつでもどこでも側にいて本音を話せる相手って、すごくうざいけど、すごくありがたかった」
クレオ『そうかもね。見てるとなんとなく分かるよ』
タツ『ウザイは余計じゃ。
…寂しさ、っちゅうのは無自覚なのもあるかもしれんな』
アケル「あぁ、そうだな。ぼくの場合は学校とか、むしろ肉体ある人間と一緒に居る時のほうがより孤独感を感じていた。自分を外側…肉体の性別や学力でしか見てもらえない、誰とも分かり合えない、と感じる時に寂しかったんだな。だからこそ、ぼくは性自認をカミングアウトすることが必要だったんだし」
【クレオの寂しさ・タツの寂しさ】
アケル「お前たちは、寂しさって感じるときある?」
クレオ『最近、アケルがスマホばっか見て寂しい』
タツ『ながら見で話されると、会話ぼやーっとするのう』
アケル「ごめんな…」
クレオ『それは一旦置くとして。やっぱタッちゃんが来て、おれとの時間や気持ちが向こうに行ってるのは寂しい。おれも了承してるし、二人にとって必要な時間だとしても!寂しい!!』
タツ『それはワシも謝るわ。すまん』
クレオ『いや、必要なことだと分かってるし、おれが心弱いんだよね。不毛ではあるけど、おれがもし肉体を持ったら、アケルとどう過ごそうっていう想像とかするし』
アケル「そうなんだ」
クレオ『まだ書き途中だけど、アケルと一緒にご飯作る物語を一緒に書いてるよね。現実に干渉できないって、おれにもストレスなんだよ。そこで憂さを晴らしてるんですよ』
タツ『ワシは肉体なくてもええな。アケルの隣にずっと居るんに、見えん方がええ。…ワイも一応、お前にべったり貼り付いたら奇異な目で見られるんは分かっとるんよ』
アケル「確かになぁ。タツは肉体の有無で寂しさを感じること少なそうだけど、他に感じるときある?」
タツ『アケルが頑固じゃけ、こちらの言っとることがまったく通じん時やな。…これはここで言うても仕方ないけ、言わんけど。
言葉を尽くしても、ずっと居っても、理解し合えんこともある。すべて理解し合うなんて無理じゃがな、こっちの言い分もあるけぇ、分かってもらえんでも、側居る限りは伝えるからの』
アケル「…了解。
したら、それぞれの寂しさについてまとめると、
アケル:本来の自分を見てもらえない時
クレオ:アケルの気持ちが別に向いている時・肉体がないことへのストレス
タツ:言っていることが伝わらない時
ぼくらの話になってしまったけど、質問者さんもIFさんと寂しさについて話してみるのもどうでしょう?」
【世間より、理解されやすい場所から】
アケル「質問者さんの意図を読み切れなくて申し訳ないけど、肉体的な寂しさって、今のところ”触れ合えない”ことと、後は”世間的に理解・認知されない”の二つなのかな?と思っています。最後に、何かしら寂しさと向き合える方法を話し合おう」
クレオ『”世間的に理解されない”って、どういうこと?』
アケル「割とネットでよく聞く話だけど、デートでどこか遊びに行っても周りから見たら”おひとり様”と思われるとかかな?
でも、ぼくはクレオが乗り気じゃない時は一人で外食行っちゃうし、おひとり様って揶揄も”それが何か?人に気ぃ使わなくて最高でしょ”と思ってしまう性質だから言える事は何もないんだけど」
タツ『ふてぶてしい方が生きやすいもんじゃ』
アケル「みんながみんなそうはなれないんだよ。…これに関しては、ネットの力を借りて、理解されやすそうな場所ですこしずつ話してみるのもいかがでしょう?」
クレオ『noteだったら、おれたちもよく読んでるしね。最近は結構賑やかな気がする』
アケル「ぼくは昔、理解や承認なんて要らない!と思っていたけど、それは、”100%の理解なんてされっこない!”と完璧を求めて突っぱねてしまってた。どんな人でも100%の理解は無理だ。でも、noteを書きだして、数人の人に60%くらい共感してもらってると感じ始めたら、だいぶ心が軽くなったんだよね」
クレオ『おれはアケルとnote一緒に始めて、むちゃくちゃ世界広がったね。自分の足跡が少しでも現実に残せるって、おれにはよかったみたい』
タツ『色んな人もモノも居る、って知れるしのう』
【身体感覚を伸ばしてみる】
アケル「世間に対してはこんなところかな。後は、”触れ合えない・実感を持てない”ことかな。
質問者さんが1番“ああ、居るな”って実感しやすい感覚を調べてみるのもいいかもね。前から気になっていたんだけどさ、IFやタルパの話をネットで調べても、視覚の話が多いんだよな」
タツ『アケルは視覚がカンストしとるからそう思うんやない?』
アケル「いや、今まで言わなかったけど、いつもはっきり視えてるわけでないよ。例えるなら空気に輪郭と色がついてて、タツはピリッとした藍色で、クレオはほわほわした橙と白って感じ」
クレオ『ふふふ。それ、文字にすると分かりにくいけど、割とああ!って納得できる』
アケル「ぼくは共感覚もあって、視覚にも聴覚にも触覚が乗るんだよね。二人が”在る”って実感は、ぼくにとっては触覚が大きいと思う。
五感の感じやすさ、って個人個人でばらつきがあるんだよね。自分の五感を改めて見直して、体感する。
五感がしっくりこなかったら、十二感覚(熱感覚・平衡感覚とか)とかもお勧めです。現代人って思考に支配されがちなところもあるから“色んな感覚があるんだなぁ”ってくらいで試してみてほしい」
【触覚優位の触れ合い方】
アケル「あとは、ぼくらはよく手を握ったりくっつきあったりしてる。これ恥ずかしいな書くの」
クレオ『いいじゃない、楽しいよ』
タツ『ワシも、キャラ知られてないから平気じゃ』
アケル「キャラ知られてたら?」
タツ『恥ずかしいじゃろ、似合わんもん』
アケル「ははは。話を戻すと、自分の手と手を合わせると熱を感じるじゃない?漫画やアニメの必殺技みたいなイメージでなくて、体が痛い時に手を当てて、そのあったかさで落ち着くくらいなら、誰でもやったことはあると思う。それを相手に渡す感じ。人間は熱だけど、IFでもなんらかのエネルギーを与えられるとぼくは考えてます。この説明大丈夫かな?」
クレオ『わかんない』
タツ『Don’tthink !!Feel !!やん?』(訳:考えるな 感じろ)
アケル「それ、サバイバルの師匠がよく言ってたやつだ。…触られるのが苦手でなければ、お試しくださるとありがたいです。
最初は手と手から始めて、肘や膝、心臓の辺りとか、暖かみを感じやすいポイントで試したらどうでしょう?
ぼくは背中の肩甲骨の間を触れられるのが好きです」
クレオ『それ、タッちゃんのやつじゃん。おれとは?』
アケル「クレオは胸に抱くのがいいかな」
タツ『惚気になるけぇ、ここらでシメよか』
アケル「ええと、ぼくが想像以上に野生児のため、参考になりそうなとこだけピックアップしてください」
クレオ『寂しい時は、IFさんとお話ししたり、くっつきあったり、頼ってもいいと思いますよ。それではこの辺で』
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