おすすめ書籍の紹介 〜がんになった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方,考え方〜
おはようございます,たまに当事者のおすすめ本を紹介します,いえやすです☺️
最近,SNSでこの本が紹介されており,大変気になりました.
「がんになった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方,考え方」
43歳,ステージ4,脳への転移と,周りに公表されたこと,自身の体験を書籍にされたことは,言い表せられないくらいの大きな決断だったのではと思います.
自身ががんになった時,また周りにがん患者がいらした時に大変活かされる著書ですし,そして,自身ががんでなくても「生き方」についても深く考えさせられる著書でした.
そこで私の中で,印象的であった内容を記載したいと思います.
・自身がいなくなっても,子供が独立するまでの生活費は確保されるだろうかを,色々シミュレーションしてその点は問題ないが,自分の治療費のために働き続けることを選択した.
・日本はがんの本人への未告知が多いが,告知したほうが本人が今までの人生を振り返る時間や本人が家族への感謝を考える時間になることもあるために,未告知が全て良いとは限らないこと.
・ホスピスにおける医師は,治療を「受ける側」「受けられる側」と分けるより,患者の横に立ち,寄り添う伴走者でないといけない.
・がんの立場になって分かるのは,有り金を使い果たす等の社会性を捨て去り,欲望が赴くままに生きることは不可能であること.
・人は生きてきたように死んでいくこと.不満だらけの人生を送っていた人は,最期まで文句たれで終わることが多い.しかし,今までの文句たれが嘘のように,愛と感謝に満ちた最期を飾られるさまに遭遇することもある.
・最期を緩和ケア病棟で死ぬか,病院で死ぬか,自宅で死ぬかの良し悪し・決まりはなく,その患者さんの納得感の問題である.
・私の著書における最大の願いは,緩和ケア医と患者の両面の立場から自分の考え・メッセージを形として残すことである.言葉と違って,書籍等の記録されたものは「時間の経過」に対抗ができる.それが1人でも多くの「がんを生きる」患者さんにとって,有益かつ実用性のある内容となることである.
・人間は,自分が元気なうちに遺書めいたものをなかなか書くことができない.自分の死が前提のメッセージはなかなか書けないものである.財産整理は書けても,家族,親友,お世話になった人たちへのメッセージはギリギリまで置いておきたい.
他にも印象的であった内容が多いのですが,緩和ケア医として,専門的に客観的に冷静に,本当に「他のがん患者」のためにもなる内容を多く記載してくださってます.
自分が同じ立場になった際に,ここまで周りのためにもなることも考えて,人が動けるものなのか?と大変感銘を受けましたし,私自身もこの関本先生とは面識ないのですが,私も生きることに向き合うことに勇気を頂くことができ,心から応援したい!強く思いました.
私もこの書籍を読んで何ができるのかな?と考えたときに,小さな発信ではありますが,この書籍の思いを,がん患者さんや他にも必要な人に,伝承することかと思いました.
自身ががんになった時,周囲にがんになった方がいらした際に,大変活かされる著書だと思います.少しでも興味持たれた方は,是非手にとって,この本を読んで頂きたいと思います!
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