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「わるふざけ」制作雑記 (前編)

あらすじ
オトコは彼女を試すために“わるふざけ”を行う。それはただの“わるふざけ”に過ぎなかったが、彼女の反応は思いもよらない方向に向かう…。次第に浮き彫りになっていく歪な人間模様。本当の“わるふざけ”は誰なのか

2016年に短編を作成し終えたとき、このまま今年も短編を作りませんか、と出演してもらった役者の土屋士さんと話が盛り上がり、2017年も短編映画制作の企画が動き出しました。今回は、公開までを見据え、スクリーンを借りて公開イベントを行おうと考え、そこまでのスケジュールを立てていきました。つまり、終わりの日を初めから決めてしまいました。これが2017年のスケジュールです。

2016年よりも、スケジュールが密になりました。そして、撮影の日が2日間になりました。これは大きな進歩です。(もちろん、そのために制作資金を増やしました、といっても自腹を切っただけですが・・・)
前回と同じように、スケジュールに沿って解説していきたいと思います。



シナリオ(6月依頼~完成9月)
今回も、前作同様、シナリオライターさんを紹介していただき、書いてもらいました。今回は、企画時に役者さんにも参加してもらい話を聞きながら、作品の方向性を決めていきます。尺は短編というのは決まっていましたので、そこ以外を決めていきます。今回提案した条件は

・最大4人の会話劇

・サスペンス要素を入れる

でした。いままで、カメラアングルを決めで撮ってきましたが、今回は手持ち感ある映像で撮っていくという技法にしていこうと考えており、役者とのミーティングの中で会話劇という案が出てきました。そして、サスペンス要素、これは過去2作品がサスペンスだったので、ここで作品イメージの違うものを撮るか、同じで行くかという話をし、3作目で一括りではないか、という話し合いの元、サスペンス要素のある作品にしました。
今回はプロット案を出してもらうのではなく、このお題を話し、シナリオを作成していってもらいました。脚本を書いてくれたのは、金子洋介さんです。シナリオ作成には、撮影まで考慮してもらったため、かなりやり取りをすることになってしまいましたが、4人が入り乱れるコメディ+サスペンスな脚本になりました。


キャスト・スタッフ集め(8月から募集)
今回は作者の土屋さんに役者のキャスティングを手伝ってもらい、またスタッフも前回撮影していただいた方々にも声をかけたため、スムーズに集めることができました。こうやって、作業が分担されてくるととても助かりますね。みなさんも、いろんな人を巻き込んでいく一人一人の作業量が減り、パフォーマンスが上がりますよ。


機材選定
今回もカメラはCANONのEOS C100 を使用しました。(同じ方からお借りしました)
そして、今回は臨場感を出すために手持ちでの撮影をするため、C100を載せるショルダーリグを使いました。使用したのはこちら

実際には、手持ち部分は使わず、カメラマンの方がフォローフォーカスを装着し、このような形になりました

カメラ完成図

持ち手部分は外し、フォローフォーカスを装着、外部モニターを付けて、C100の持ち手を使って撮影を行いました。ケーブルの配線や映像をマスターモニターに送ったりと、かなりゴテゴテになりますね。一応、3脚も用意していますが、今回はカメラ特機は使いませんでした。


ロケ地(8月ロケハン、決定10月)

ロケ地のポイント、覚えていますか?基本は同じ、以下の4つです

・作品イメージにあった撮影ができるか?

・電源の数や位置、アンペアは足りるか?(照明を置く場合に電力は必要)

・ロケ地回りの環境に問題ないか?
 (実際にアパートの一室だったりすると騒音のトラブルなども発生)

・費用は予算内か?

今回は2日間撮影するので、そのあたりも考え、連日で借りてお得な場所というのも考慮にいれました。ロケ地はロケーションサービスを利用し、複数の部屋のあるマンションの一室を探しました。複数の部屋があると、いくつもの場面を撮影することができます。金額と相談ですが部屋数が多いと得ですね。8月の時点で目星をつけ、9月にスタッフとともに内覧し決定しました。

8月撮影
9月撮影

ここで、ロケハンの時間ですが、夜と日中でずらしていきました。これは、日の入り方や、日中と夜で見え方の違いを確認し、撮影順序を決めるためにあえて違う時間にロケ地を確認しにいっています。
また、窓を暗幕で囲って夜にできるかなども確かめています(基本、夜のシーンが多いので)
そして、ロケハン時に写真を多く撮影し、のちの資料としていきます。自分たちの場合は3Dでコンテを作成するので、各部屋の長さも測定し資料にします。

撮影スタジオの長さを計測


と、ここまで前編です。ここから顔合わせ、リハーサル、本番となっていきます。前回とそんなに違いがないはずでしたが、以外と書くことがありましたね。
自分自身にいろいろなことが重なり、久しぶりにnote再開しました、近日中には後編をアップしますので、お待ちください。

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