八創建設(株)(岐阜・2019年9月破産手続開始決定)

この記事では、すでに倒産した建築会社の決算書から、基本的な方法をベースに、倒産傾向を読み説いた内容をお届けしていきます。

今回は、2019年8月19日に事業を停止し、その後、9月12日に破産手続き開始決定を受けた、八創建設(株)(岐阜)の検証をしていきます。

会社情報としては、40年ほど続いた会社で、事業は、土木工事、建築工事、解体工事、リフォーム工事、造成工事となっています。

取り上げた理由としては、最新期が黒字で資産超過でも倒産していたため、決算書から何か気付ける部分はないのかを検証していきます。

1.最新データがあるか調べる。

まずは、@niftyビジネスを使い、最新の決算書データがあるか調べます。

6月決算で、最新データ(2018年)は掲載されており、2017年、2016年もあります。(東京商工リサーチのデータを閲覧・添付画像の数字の単位は千円)

ただ、事業停止日が2019年8月19日なので、2018年6月の最新データでも、一年以上のタイムラグがあることになります。


2.経営状態を調べる。

続いて、現金預金を始め、資産や負債のバランスを確認して、流動比率を調べ、大まかな経営状態を調べてみます。

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