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移住のあれこれVol.4「自治会費ってなんぞ!?」

 本気で移住しようと考えている人は、しっかりと気にしている所だと思います。移住を軽く考えていると、自治会、町会費で必ずトラブルになるのではないかなぁと個人的に感じるところです。実際、調べると悪い話が目立ってるとおもいます。村八分にされてゴミが捨てられない、家の前だけ除雪されないだとか。本当に閉鎖的で移住者は自治会に入会させないなんて方針の土地もあるかもしれませんが、移住者側の視点で書かれてる事なので実際は違うかもしれません。

 そして、地域の自治会費というものはネットで事前に調べる事は難しく、自治体も把握をしてない事が多いです。そのまま引っ越してトラブルになる前に知識は持っておいたほうが良いと考えます。今回はこの点を踏まえ、記事を書いていこうと思います。


自治会費、町会費ってなんぞ?

呼び名は違えど別々ではなく一緒だと思います。
町が多い区画は町会費、町内会費と呼ぶことが多く、地域自体が広域だと自治会費と呼ばれると思います。なので二重に請求されることはありません。

 集められた自治会費、町内会費は、以下のような親睦を深める活動や、防災・防災活動、施設管理など活動費として使われます。

・お祭りなどの行事、イベント
・ゴミステーションの管理
・防災訓練などの共通活動
・広報誌などの作成・配布
・街灯、防災灯の管理
・子供会、老人会の運営など


実際、毎月いくらかかるの?

 この毎月かかる費用がトラブルに繋がりやすい所だと思います!
 
自治会のルールは組織毎に決められています。そのため会費の金額だけでなく、活動の内容や当番の決め方などは、住んでいる地域によって大きく変わってきます。

 全国的に調べられたデータによると、だいたいが月200円~2000円位だそうです。世帯数が多い所は安く、少ない場所は高くなる傾向だと思います。場所によっては公民館、集会所等の自治会が管理している建物の補修の為に一時的に高額な費用がかかったり、神社仏閣への寄付であったり追加徴収もあるようです。

 首都圏から田舎でのんびりしたいと移住する方がトラブルになりやすいのは毎月の自治会費が高いと感じる事ですかね。毎月の会費が安いからと、とりあえず払っていた人であったり、賃貸物件に住んでいて会費なんて払った事がないと思っている人(全物件ではないですが、家賃に含まれていることもあります)は、移住する場所の調べもせずに引っ越して「なんでこんなに高い費用を毎月払わないといけないんだ!」と、今までの自分たちのルールを持ち出すとトラブルになりやすいです。


自治会、町内会は入らないといけないの?

 自治会、町内会への加入は任意なので納得できないのであれば入らなくても良いと思います。ただ、会費の使い方に納得できるのであれば入った方が良いと考えます。

 基本的には住んでいる地域を皆でより住みやすくするための費用なので、自分達が利益を享受していると感じているのであれば加入したほうが、地域で生活してうえで確執も生まれず楽だと思います。そして役場に何か要望がある時も、自治会で話し合って承認された意見であれば地域の意向として提出できるのも強みではないでしょうか?個人で意見をだすよりも、集団の意見は伝わりやすいですから。

 ですから、まずは自治会費が高いから払わないではなく、お話を聞いたうえで考えてみてください。説明を求めても皆入ってるから入ってくださいと言われる地域は閉鎖的な印象を受けるので、今後の事を考えしっかりと対応したほうがよいと思います。


入会した場合のメリット・デメリット

 メリットと言えば郷に入らば郷に従えとの言葉の通り、その地域の文化風習を受け入れることでスムーズに地域に入っていける事。地域の祭り事、イベントも参加しやすく、コミュニケーションがとりやすい事。災害があった際に助け合ったり、避難がしやすくなる事もメリットですかね。

 デメリットと言えば人付き合いが増える。会費を負担したければいけない。地域の活動に時間をとられる事ですかね。首都圏では、人付き合いもあいさつ程度で会費を払っていても何も活動もせずにいた人も多いはず。

 自分が何も活動してない裏では、必ずゴミ捨て場の清掃であったり水路の掃除であったり活動してくれていた方がいたはずです。それは単純に世帯数が多く免れていただけで、世帯数の少ない地方では地域活動は皆でやります。人付き合いが苦手な方にはストレスに感じるかもしれません。


入会しない場合のメリット・デメリット

 メリットは単純に月々の出費がなくなる事だけです。
人付き合いをしたくない人にとっては、地域の住民と交流する事が少なくなるのでメリットになるかもしれません。

 デメリットは入会した場合のメリットの裏返しになると思います。
自治会費で賄っている地域のものを心情的に利用しにくいと感じます。ゴミ捨て場などは利用させてくれると思いますが、会費を払いゴミ捨て場を管理されている近隣の人は気分的に良くは感じないのではないでしょうか?


移住に関する自治会トラブルに思う事

 表面化しやすい問題といえば、一番はゴミ捨て問題だと思います。書き手も移住を考えた際の問題を調べていた時、真っ先にでてきた問題です。
 
 どこかの地域の話ですが自治会に入会もできず、ゴミ捨て場も自治会の持ち物だったのでゴミ捨てもできず、自分達で遠くまで捨てに行くしかなかったとか。実際自治体はゴミの処理や回収はしてくれますが、ゴミステーションの管理などは地域にまかせているので、その事がトラブルに繋がっているようです。

 移住しようと思った土地であれば、まずは土地を知る事からはじめた方が良いのではないでしょうか。その土地の風土や文化というものは必ず引き継がれているものですし、今まで住んでいた場所で出来上がった常識や価値観を、移住先で主張するだけであれば自分の首を絞めるだけだと思います。

 移住しようと各自治体の事を調べても、移住者を呼び込む為に作ったHPは表面上の良い事しか書いていません。実際、土地で生活してみないと本当の所はわからないと思います。


糸魚川市はどうなの?

 糸魚川市も自治会によって自治会費に幅があります。
過去、旧糸魚川市と隣接する青海町、能生町が合併し今の糸魚川市となったわけですが、地域が広く把握できない場所が多いです。書き手自身のわかる範囲ですので参考程度にお考えください。最近、糸魚川駅に近い寺町という区域から、街から少し離れた大和川という区域に引っ越しました。

 寺町では賃貸アパートに住んでおり、賃料に区費が含まれていたので実際いくらかわかっていません。ちょうど1年住んでいましたが持ち回りでゴミステーションの管理をするくらいで、皆綺麗に使っていたのでほぼ何もしていません。住んでいた地区は区画整理され比較的新しい家が多く、私自身は賃貸アパートに居住していたためなのか共同作業はありませんでした。ですので、都心から移住したとしても、あまり違和感なく生活できると思います。

 引っ越し先の大和川では一軒家に住むので、地区の役員さん達にあいさつ回りをし入会してきました。自治会費は、ひと月1,550円で年間にする18,600円です。まだ引っ越したばかりなので地域の事ははっきりしていませんが、移住する前に住んでいた埼玉県川口市は年3,000円程度だったので比べてしまうと、さすがに高く感じます。

 違う区域の方と話していて尋ねてみたら年50,000円を超える地域もありましたし、神社の氏子代含め年45,000円位という地域もありました。そういった地域は世帯数が少なく、大雪が降った時は除雪を民間に委託する時もあるみたいです。

 街中から離れた世帯数の少ない地域に引っ越したので、それによって伝えられる情報も増えていくと思います。今後、そういった地域の事なども書いていこうと思っています。そして移住に関して、皆様の参考になれば良いなぁと考えています。


あとがき

 糸魚川市に移住してくる際に、親身になってくれた市役所の職員さんがいました。色々と話していると、まずは街中に住んだ方が絶対に良いとアドバイスを貰い、上記で書いた寺町地区に住む事にしました。移住して1年経ちましたがアドバイス通りにして本当に良かったと思います。

 当初は状態の良い安い空き家を購入して移住しようとしていて、場所より住む住居メインで考えていました。今考えると実行しなくて良かったなぁと思います。糸魚川という市を地図だけで判断して、どうせ車で移動するし市内ならどこでもいだろうと考えていましたが、実際に住んでみると糸魚川市があまりも広く、地域ごとに特徴があった為そのまま空き家を購入していたら後悔していたかもしれません。それこそ積雪の多さにだったり、自治会費・町会費の高さに驚いていた可能性もあります(笑

 1年間街中に住んでみて首都圏からのギャップも不便さも感じず、土地の事を知れたのは本当に良かったと感じます。感覚で決めるのは有りだと思いますが、まずは良いなぁと思った地域に住んでいる人に聞いてみたほうが良いかもしれません。それこそ、自然豊かな地域に住みたいと考える人には大事な事だと思います。

 ですので自分の経験から移住する方にアドバイスするのは、まずは賃貸で街中で暮らしてみた方が良いと思います。そこから、自分が気に入った地域の事を徐々に知っていき、快適に過ごせるように行動したほうが良いのではないでしょうか。賃貸物件であれば移住してきて肌に合わなくても、違う土地を探す選択肢が増えるので気持ちにゆとりができます。


前回は移住のメリット・デメリットを書いてみました。
時間がある時にでも、見てくれたら嬉しいです。