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ヒトはなぜ学習するのか?~感染症診療の基本的な考え方~その1

感染症診療の基本的な考え方の講義~まず初めに、
ヒトはなぜ学習するのか?
をお話させていただきます。

この問に対する、自分なりの「こたえ」を既に持っている読者の皆様も多数いらっしゃると思います。

私の考えは、実は既に過去のノート記事で記載しております。

上記ノート記事の内容をお読みいただければ、私のお伝えしたいことは大体記載されております。
でも、せっかくの機会ですのでもう少しお話を続けさせていただきます。

皆様は、これまでいろいろな試験勉強をしてこられたのではないでしょうか?

例えば、小学校~中学校等の定期試験のための学習。
医療提供者の皆様であれば、各種資格試験。

あらゆる試験を受験する「前」には、いろいろと苦労されながら勉強する努力をされたのではないかと想像いたします。
昔の自分を思い返してみてくださいね。

では、皆様に質問です。
試験を受験する「前」の勉強は、どのようなものであったでしょうか?

「そうですね~テキストに記載されている内容をひたすら暗記しました」
「私は講義内容をちゃんと予習・復習してたので、とりたてて試験のための勉強はしなくても大丈夫でした」~こんなスゴイ方もいらっしゃるかもしれません。

でも、多くの読者の皆様は、試験でどのような問題が出題されるか?を「予想・推定」して、その内容を中心に学習されたのではないでしょうか?

では、学習内容の抽象的な重要ポイントを挙げてみましょう。

・学習者の時間軸で、未来に必要となる役立つものであること

過去を学ぶことも、学習者の未来に役立つことが前提です。

例えば、過去問。

「資格試験受験のために、過去問を解いて勉強しました~」

過去の問題を解くことで、学習者自身の未来(明日、数時間後、数分後?)に遭遇するかもしれない問題を予想・推定して、合格点を獲得する目的を果たそうとしているのですね。

歴史を学ぶことも、学習者の未来に役立つことが前提条件でしょう。
例えば、過去の災害の歴史を学習することで、これを教訓として、未来の災害を予想・推定し、対応可能な準備をしているのですね。

過去を学んで未来を予想する~学習の基本的な考え方でしょうか。

ただし、学んだことが未来に役立つかどうか?は何をどのように学習するか?も重要であることは想像に難くありませんね。

正しく未来を予想・推定するためには、学習内容が適切であることもまた重要なのですね。

学習対象が自分の興味・関心の対象であれば、それほどの苦痛を感じることなく勉強できるのでしょう。
残念ながら、臨床感染症学は、多くの読者の皆様にとって、興味・関心の対象の中心には存在していない(少し寂しい・・・)ものであることも、筆者は重々承知しております。
感染症の学習は、皆様にとって覚えることの多い、大変負荷のかかるものなのかと想像いたします。

そこで、少しでも感染症の学習負荷を軽減するべく、抽象的な概念を駆使して、少しの記憶で応用の効く「感染症診療の基本的な考え方」をお伝えしていこうと考えております。

すべての学習は
  あらゆる物事を
    正しく予想・推定
     するためにおこなうものである

前置きばかりでは、皆様にお読みいただくのがムズカシくなりますので、
次から本題に入っていこうと思います。


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