わたしのすきなひと 7 (ゆんぎ編)
「あの人も、頑張ってるんですね。」
そのセリフを聞いた瞬間、思い浮かべたのは君たちのことだった。
好きなのは顔がタイプだからで、鼓膜の奥に優しく響くようなその声が大好きだからで、服のセンスが私の好みにぴったりと合うからで、たまに言う冗談は本当に面白いし、スポーツ観戦が好きなことも男の子っぽい映画の趣味とか、私がつまらないと感じるようなドキュメンタリーを熱心に観るタイプなことも、君が私の運命の恋人ではないことに絶望してもおかしくないぐらい全てが私のツボを抑えている。
だけど、