週休3日制の現在
働き方改革の中でも、政府が意欲を見せる、週休3日制。
実際に取り入れた企業を取り上げた記事が、本日掲載されていました。
週休3日制 いきいき仕事 首都圏の中小・新興、業務効率化:日本経済新聞
日経新聞を投資に活かすことを目的に、気になった記事を取り上げていきます。
投資初心者たる私が、その記事を見て、調べ考えたことを発信していきます。
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週休の基礎
週休3日制の話をする前に、週休に関しておさらいをしておきましょう。
・週休2日制
1ヶ月のうち、2日休日がある週が一回以上。
少しわかりにくい書き方をしてしまいましたが、つまりは、基本的には週に1日休み、たまに2日休みということです。毎週日曜日と第三土曜日が休みといった感じです。
毎週土日が休みということではないということだけ覚えておいてください。
・完全週休2日制
完全とつきました。そうです、毎週土日が休みというようなパターンです。毎週必ず2日の休日があることをいいます。
厚生労働省の調査によると、44.9%の企業で、この完全週休2日制が採用されているようです。
・週休3日制
ということは、週休3日制とは?
そうです、毎週土日と第三金曜日が休みというようなパターンです。
月に1日以上休みが増えるような形になります。
そう聞くと、そんなに難しい話でもないように思えますよね。
週休3日制のメリット
週休3日制になるとどんないいことがあるのでしょうか?
・離職率を下げる
子育てや介護などの時間の融通がききやすくなると、それを理由に離職する人を減らすことができます。子育てや介護は社会問題ともいえる大きな課題です。これらに対してアプローチできることは大きな強みといえるでしょう。
・休みが増える⇒消費が増える
当たり前ですけど、休みが増えます。するとどうなるでしょう。消費の増加が期待できます。2日休みだとできなかった距離の移動ができるようになります。テーマパークなどの入園者数も増えるかもしれません。外食も増える可能性があります。
休みが増えるだけで、経済はその動きに大きな影響を受けます。
・休みが増える⇒スキルアップ
自由に使える時間が増えることで、自己研鑽をする人も出てくるでしょう。すると、従業員が従来の勤務ではできなかったスキルを身に付ける可能性が広がります。これによって企業活動の幅も広がるでしょう。
また、このスキルによって転職を試みる人も出てくるはずです。それにより、人材の流動性が生まれれば、日本経済としてレベルアップに繋がる可能性もあります。
・視野が広がる
旅行にいけば、見たことのない世界に刺激を受けられます。勉強をしたならば持っていなかった知識を得られます。これらは、各人の視野を広げる効果があるといえます。
現在の流行りを知る、体感できることだけでも、大きな収穫です。会社に閉じ籠っていては井の中の蛙、世の中は遥かに広いのです。
これらは、企業活動にとってプラスです。新しい商品、制度、業務の効率化など、視野の広さには変革をもたらす力があります。
週休3日制のデメリット
当然デメリットがあります。
・取引先との関係
取引先が稼働しているとき、自社が稼働していないのはチャンスロスに繋がる可能性があります。あるいは緊急時の対応ができないことを嫌気されるかもしれません。
そうしたことを考えると、取引先と同じスケジュールで動く方が良さそうですよね。愛知県ですとトヨタカレンダーとも呼ばれるトヨタの稼働日を基に、一帯の企業が同じ休日を設定しています。
・収入減少
例えば、日々残業するような会社で、業務を一部自動化するなどしてなんとか週休3日制に移行したとしましょう。
残業代がなくなることは収入減に繋がります。残業が常態化していると、残業代ありきの家計を組んでしまうのが人間の性というものです。
収入の減少は当然従業員にとっては面白くありません。離職に繋がる可能性があります。
・今以上の売上にしなければならない
週休3日にします、給与水準も変えません!
実現しようと思ったらどうしましょう?今よりも付加価値を産み出す必要がありますよね。週休を増やしても今と同じ利益は確保しなければならない。もっというと、今よりも売上を大きくしないと導入する意味がなくなってしまいます。
これは簡単にできることではありません。特に、休みを増やしても売上が伸びるなら、今までと同じだけ働かせたらもっと売り上げが伸びるのでは?と考えられてしまっては元も子もありません。
・工場は動かしてなんぼ?
上記と一部重複しますが、製造業は作ったものを売ります。売れる分だけ作りますし、作った分だけ売ります。稼働日を減らすことはそれだけで、売上を減らすことに直結する可能性があると考えてしまうのです。
工場は動かしてなんぼのもの。そうした考えで3交代制まで敷いて工場を動かし続けているほどです。
工場を止めてしまえば、売れる商品が減ってしまう。そう考えないようにするか、工場を自動化して、人手を削減する必要があります。そして、週休3日をとれるようにローテーションを組むことになるでしょう。
じゃあ週休3日にするより、休みは今まで通りで、人減らした方が経営効率よくないか?という結論に至ってしまうわけですね。
こうした考えがある限り、簡単に週休3日制が実現されることはないでしょう。
実現したとしても、休みを増やす分、一日辺りの労働時間を増やすなど、結局労働時間は変わらないこととなるかもしれません。
まとめ
週休3日制の議論は依然として続いています。
賛成派はメリットを、反対派はデメリットを強調しているため、それだけ主張していてもなにも変わりません。
実現したいのであれば、ネックとなるデメリットをどうにか克服できないか、建設的に考え、提示できると良いのでしょう。
しかし、なかなか、自社単独で、急に切り替えるのは現実的でないような気がしてしまいますね。
とはいえ、週休3日を取り入れている企業は存在します。
それでも難なく回っています。週休3日は不可能な制度ではないことは明らかです。
テレワークやジョブスクリプションなど、新しい制度と共に検討できれば遠くない未来に実現ができるのではないでしょうか。
土曜日を休みにできた実績があるのですから!
最後までお読みいただきありがとうございました。日々の学びや気づきから投資につながりそうなことを更新中です📝