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同窓会ネットワークをカギに新規開拓に挑む

取材対象者 (一財)海外産業人材育成協会(AOTS)理事長 桑山信也氏

なくせない現場での研修
 AOTSは開発途上国の産業人材を対象に、日本的経営や技術を伝えるための国内外の研修や日本人専門家の海外派遣を実施している。昨年、晴れて60周年を祝ったところだ。現在、新型コロナウイルスの世界的な蔓延でわれわれの人材育成事業でも、国庫補助金や委託費に依らない「自主事業」として、タイを対象に5月にトライアルで無料のオンライン研修、7月には同じくタイで有料のオンライン研修を実施した。国庫補助事業や委託事業でも、オンライン研修の実施に向けた協議を進めており、すでに一部は開始している。本格的なプログラム始動は秋以降となる見込みだ。
 ただ、協会が従来から実施している受入研修や専門家派遣による指導をオンラインで完全に置き換えることはできない。企業の本来の目的を達成するためには、やはりオンラインと現場での研修の組み合わせが必要である。実際の現場を見ることでしか得られない学びや気付きも多い。ひとまず現状
でできることから手掛け、渡航が再開されれば、受入研修や専門家派遣を再開していきたい。

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