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国際協力人材の高度化と裾野の拡大を目指して


PADECO Academy 第2回目は8月に開講

開発コンサルティング企業の(株)パデコが国際協力人材の育成を目指し「PADECO Academy」を開講したのは2023 年1月。この事業を開始した背景と内容、今後の展開などを事業を総括する同社教育開発部の鈴木加奈子さんに聞いた。この8月には第2回目の開講が予定されている。

鈴木加奈子さん

次世代のグローバル人材の育成


―パデコ社では、新規事業としてPADECO Academyを
2023年1月に開講しました。この事業を始めたきっかけ
や、背景について教えてください。

鈴木
 パデコは1983年の創業以来、国際色豊かなコンサルタントによる多文化・異分野融合アプローチにより幅広い領域のコンサルティングサービスを提供し、110カ国以上の国で1,300を超える国際開発プロジェクトを実施してきました。また、国連が定めるSDGsの17の各分野全てに対処できる専門家集団です。長年の国際開発における豊富な実務経験・知見を最大限に活用し、共により良い未来を創るための学びの場を提供するため、PADECO Academy(以下、アカデミー)を設立しました。

―アカデミーを通じて、どのようなミッションを実現した
いですか。

鈴木 持続可能で平和な社会の実現に向けて、自ら考えて行動できる人を育むアカデミーでありたいと考えています。また、アカデミーを通じて国際協力業界の人材の高度化に貢献するとともに、社会にもっと国際協力の裾野を広げたいと思っています。そのためには、地球規模課題に取り組む、次世代の「学ぶ・考える・行動する」グローバル人材の育成に取り組んでいきたいと思います。


e-ラーニング講座も新規リリース予定


―アカデミーの内容について教えて下さい。

鈴木 アカデミーでは、e-ラーニングプラットフォーム上で、検定試験やe-ラーニング講座などのサービスを提供しています。2023年1月には、第1回「国際協力プロフェッショナル検定®」検定試験対策webコース+本番検定試験を実施しました。「国際協力プロフェッショナル検定®」は、国際協力、グローバルな課題解決、ODA、SDGsに関する基礎的な知識を体系的に習得できる検定試験です。検定試験合格に必要な対策がすべて含まれた、検定試験対策webコースで学習を進めていただくことで、検定合格に必要な知識の定着をしっかりと行えることがコースの特徴の一つです。合格証は、デジタル証明書であるオープンバッジで提供しています。

―「国際協力プロフェッショナル検定®」はどのような方にお薦めしますか。

鈴木 将来国際協力の仕事に挑戦したい方や、国際開発のプロフェッショナルとして基礎知識を強化したい方、SDGsについて知識を深め実践に役立てたい方にお薦めします。第1回検定試験の合格者は28名でした。学生から社会人、シニアの方まで、様々な職種・年齢層の方が受講されました。(合格者の声は別掲参照)

―アカデミーの今後の予定を教えてください。

鈴木 第2回「国際協力プロフェッショナル検定®」検定試験対策webコース+本番検定試験を2023年8月に実施します(詳細は下記参照)。受講をご検討される方は、まずはお気軽にオンライン説明会(無料)にご参加ください。
 また、今後は国際協力・国際開発分野の実務で役立つ知識とスキルを習得するためのeラーニング講座も新しくリリースする予定です。PADECO Academyポータルサイトで詳細をお知らせします。検定試験やeラーニング講座はポータルサイトからID登録をしていただき、お申し込みください。お待ちしております。



第1回 「国際協力プロフェッショナル検定+検定試験対策webコース」\合格者の声/


基本的な知識と国際協力で活躍する土台を得られました

圓明 沢真さん(民間企業勤務 20代)

 国際協力に関心を持ったのは、大学時代インドネシアでの土木作業に関するボランティアの経験で感じた、「恵まれている人と、恵まれていない人の生活の格差をみて何もしない自分にはなりたくない」という思いが原体験になっています。大学卒業後の現在は、IT エンジニアとしてIT 基盤システムを構築する実務経験を積んでいるところですが、ゆくゆくはIT 分野を軸にして国際協力に関わるキャリア形成を目指しています。本検定は、国際協力分野での何かしらのきっかけになればと思い受験をしました。このような試験を受ける機会をもつことで、モチベーションを維持する上でも役に立っていると思います。
 忙しくてなかなか試験対策の時間をとるのが大変でしたが、3週間の間に日曜日に集中して時間をとり、講座の視聴、問題演習を行いました。現場で活躍されているパデコの開発コンサルタントの方の生の声を聴く動画が好きでした。どういうスキルを得て、どういう学びを得たのか、を知れたのが良かったです。また、対策講座と検定試験をセットで利用でき、両方から自分の知らない内容をカバーすることができたと思います。本試験での勉強を通じて、国際協力に携わる者としての基本的な知識、国際協力で活躍するための土台を得られたと思っています。


仕事と両立できるフレキシブルな学習形式が魅力

伊藤 有さん(教員 30代)

中学高校時代をフィリピンで過ごした経験から、フィリピンの子供の教育格差に問題意識を持ち、国際協力に関心がありました。将来的に開発コンサルタントへの就職を目指して、教員として実務経験を積んだ後、次のステップとして民間企業で教育x IT 分野での専門性を積むための準備を進めています。開発コンサルティング業界の情報収集をしてみて思ったのが、開発コンサルティング業界が求める人物の専門分野や実務経験について調べようとしても、公開されている情報があまりありませんでした。欲しい人材像に「類似経験あり」と記載があっても、どのような類似経験があると良いのか分からず、そして相談できる人がいないのが難点でした。一方、本検定試験と対策講座は、受講条件は無く、国際協力に関心がある方なら誰でも受講でき、最初の国際協力へのとっかかりを作ることができました。また、対面やライブではなく、いつでも受講できるフレキシブルな形式であり、仕事と両立して継続できたと思います。
 これから国際協力業界に入りたい大学生、大学院生、また全く違うバックグラウンドから、この業界に入りたい社会人の方には、国際協力の基礎的な知識を網羅的に身に付けるために適していると思います。教員の経験上、「学びが形になるのが重要」だと思っており、検定試験と試験対策web コースがセットになっており、身に付けた知識を合格証として形に残すことができた点が良かったと思います。



参加申込について

PADECO Academy は下記のような方々にお薦めです。
将来、国際協力の仕事に挑戦したい方
国際開発のプロとして基礎知識を強化したい方
SDGs について知識を深め実践に役立てたい方

【PADECO Academy ポータルサイト】https://padeco-academy.jp

【ホームページ】https://www.padeco.co.jp

【公式SNS 媒体】
Twitter

LinkedIn

https://jp.linkedin.com/company/padeco

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本記事掲載誌のご案内

本記事は国際開発ジャーナル2023年6月号に掲載されています。
(電子版はこちらから

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