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「今からでも全然遅くない!と思える学びの場」

関美弓
九州大学大学院 生物資源環境科学府 資源生物科学専攻 → 大手食品会社


IAとの出会い

 私がIAに出会ったのは、自分の就職活動が落ち着き始めた頃でした。3期生の方に紹介されて、「とりあえず面白くて質の良い講義が受けられるからおすすめ」と言われて軽い気持ちで応募したのがきっかけです。就職活動では主に日系メーカーを受けていた地方理系院生だったため、金融理論とはまったくもって無縁でした。学生最後の1年のうちに何か自分に足りないものを少しでも補えればいいなと思っていた時に運よく出会えたのがIAです。実際に参加してみると、予想よりはるかに得るものが多く、濃い時間を過ごせてあっという間の4か月でした。
 
 IAでは、お金に関する知識を学ぶというだけでなく、優秀で個性的かつ面白いメンバーとの出会いや、ビジネスの最前線で活躍されている方の生の体験談など、自分の手で人生を豊かにしていくためのヒントを得ることができます。このような、社会人を目前に控えた自分にうってつけの学びの場に参加できたことを非常にラッキーに思っています。

自分の知らない世界に触れることができるコミュニティ

 先述の通り、私は九州の地方学生です。就活時代に首都圏の学生と地方学生ではいろいろな意味でかなり格差があると言われ続けていました。情報面や会社との接点などあらゆる面で首都圏にいたほうが有利という考えは理解できましたが、実際にそこまで感じたことはありませんでした。

 しかし、IAに参加してみて、その差を実感し、少しショックを受けたほどでした。考えてみれば、地方の理系院生は、自分から何か特別に行動しない限り、ものの考え方や価値観、経験の幅が非常に限定的な部類に入ってしまいますが、意外とそのことには気づけません。もちろん何か一つのことを究めることは素晴らしいことです。それとはまた別に、様々な価値観や経験、考え方に触れることは大事だと個人的に思っています。
 
 代表の森山さんや理事をはじめ、登壇者の方々の体験談は、九州で過ごしている自分にとってそう簡単に聞く機会はなく、とても刺激にあふれていました。成功の話だけでなく、失敗談までも話してくださる人間味あふれた姿に親近感すら覚えました。

 さらに、同じ4期生のメンバーも、今まで出会ったことのないようなバックグランドや価値観を持っていて、自分の視野を広げることができました。自分が限定的な世界にいることに気づくことができてよかったと思っています。基本的にオンラインでの参加でしたが、様々な考慮をいただき、メンバーともすぐに打ち解けられる雰囲気で運営してくださったことにとても感謝しています。

真の多様性とその中での自分の在り方を考える

 IAでは、多様性にあふれたメンバーと濃い時間を過ごすことができました。私のように金融に関する知識がゼロのメンバーもいれば、金融業界で働くことが決まっているか、インターン経験済みの金融に詳しいメンバーもいました。それだけでなく、海外経験豊富なメンバーや起業経験者、自分と同じような理系院生もいました。

 そのようなコミュニティの中で、いくつかのグループワークをこなしていきましたが、自分と違う視点や切り口からの意見や提案があり、勉強になりました。自分の得意分野を活かしつつ、未経験分野についても吸収していくいい機会でしたし、これは社会に出てから自分の成長幅を拡げるためにどのように行動すればいいかを学べる良い経験だったと感じています。
 
 コミュニティ自体も互いの不得意分野を決して否定せずにお互いに刺激し合い、高みを目指そうという雰囲気だったので、ワークのために行うミーティングでも自分の意見がしっかり言える環境でした。4期生同士非常に仲もいいので、今後のメンバーの活躍を心待ちにして、自分も負けないように頑張っていきたいと思っています。

リスクと上手に向き合い、将来の可能性を拡げる

 IAの講義を振り返ってみると、登壇者の方々は必ずといっていいほど、大きな決断を自分の意志と確かな根拠をもとに行っていました。私自身は、今まで「なんとなくこうかな」という直感や、「みんながそうしているから」という枠の中で動いてきたことが多いほうです。ときにはそのように動くことが求められるシーンもありますが、自分が数字などのデータを用いて論理を構築することが不得意だからという自覚もありました。IAで学んでからは、客観的な論理構築がいかに大事かということを再認識しています。誰かを説得するためにも必要不可欠な手段ですし、何よりも自分自身が意思決定に後悔しないための大切なプロセスだと学んだからです。
 
 今から起こす決断に対してどのようなリスクが存在するのか、どのようにリスクヘッジできるのか、そのリスクに陥った時どのように対処するのかを自分自身でマネジメントし、自信をもって自分の決断に対する努力をしていけるようになりたいと思っています。私はメーカーに就職が決まった後でのIA参加となりましたが、この先のキャリア形成はこれからの自分次第だ、とあらためて実感しています。「何もしないことそれ自体もリスクの1つだ」という意識をもちながら、自分のやりたいこととそのために必要なリスクを上手に取って人生を色濃く豊かにしていきたいです。

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