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逆噴射小説大賞大賞2021年投稿作まとめ+解説的な何か

 いよいよ秋も深まり夜寒を覚えるこの頃ですが、逆噴射小説大賞に参加されたパルプスリンガー諸氏におかれましては祭りの熱気で暖を取られたことかと思います。
 今年からレギュレーションに小変更が加えられ、投稿上限が一人5作→3作になり、全体の投稿数は減ったものの寧ろ濃さが増えたような気がします。
 まあ前置きなんてどうでもいいので早速本題へ向かいましょう。
 当たり前ですがネタバレとスポイラーがありますのでご注意を。

第一作目『月竜を喰む』

 いつもの感じのアレです。竜と月のSFファンタジー。
 いつものやつなのに初日投稿が出来ず大幅な遅れが発生してしまった……。
 『月に囚われた男』が主なモチーフ源です。後は『ダンジョン飯』と『アポロ13』。
 実際に竜を食べるシーンまで入れた方が良かったよなとほんのり後悔している。
 当初の予定としては元から竜が棲んでるファンタジー世界だったのですがフォロワーさんとの会話で「マンハッタン計画で竜が生まれた」って設定が超クールだったのでそっち採用します。
 これはアイデア先行作品で、ラストの地球を抱えて吠える竜が頭に浮かんだので書き上げたやつですね。
 竜が核の代わりになってるというネタは結構前から考えてたのですが使う機会がなかったので混ぜました。
 あとこの世界の宇宙はエーテルで満たされており呼吸可能な上音がします。

第二作目『ユークローミアの堕天使』

 色彩と天使のファンタジーです。
 これはタイトル先行型。なんかどうしても「天使」ってタイトルに付けたかった。「ユークローミア」というのは造語で、訳したら「色の無い国」って意味ですかね。
 紅眼少女を……どうしても出したくて……。
 SCP-8900-EXを読めば大体どういう世界観なのか分かります。
 結構気合いを文章書いたので、そこを褒められて嬉しかったです。なんと投稿作中唯一ピックアップもされました。ジョン久作=サン、ありがとうございます。

 以下、どうでもいい設定。
 元々この世界には色相がありませんでした。 色相は神々の世界のみに許された特権でしたが、ある時色相を支配する天使達が一斉に蜂起し、人間に色相を授けようとします。ですが叛乱は失敗し、堕天使として封印されてしまいました。封印から抜け出して当初の目的を達成しようとしたのが蒼の堕天使・キュアノスで、百年前に帝都に顕れて空を蒼色に染め上げましたが拝灰はいかい教団に捕らえられました。以降、忌まわしき蒼空を見えないようにするため、帝国から朝と昼は消えました。作中でも夜に発見された赫の堕天使が次に出てきた場面で晩鐘が鳴っていたりします。
 ちなみに何故色彩ではなく色相なのかと言うと、仏教用語としての色相の意味もあるからなんですね。

第三作目『少女たちは天国の扉を叩く』

 趣味の殺伐百合です。
 百合です。
 インスパイア元は『ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア』と『最高の人生の見つけ方』と『少女終末旅行』と『少女には向かない職業』です。どうしてこうなった。
 三作目は現代が舞台の話を書こうとだけ決めてて、ヤクザの下請けの殺し屋がターゲットから受けた呪いを解くために右往左往する話とか、1.3億光年彼方から受信された「電波的な」彼女だとか書いてましたがボツって結局これになりました。
 主人公の名前は出てきてませんが一応設定されており「アソギ」ちゃんと言います。

 以上三作品が現状の自分なりの精一杯です。今年はプラクティスも投稿できなかったしネタ出しにも苦しんだし辛かった……。
 というわけで今年の目標はややトーンダウンして二次選考残留です。
 第四回だしそろそろ最終選考に引っ掛かってくれないかな……残ってくれ頼む……。
 終わりです。

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