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にいがたヘルスケアアカデミー2023【第2回~第4回】講義レポート

今年度開講した「にいがたヘルスケアアカデミー2023」は新潟県内の行政職員の方々をアカデミー生としてお迎えしています。アカデミー生自身が思う新潟のヘルスケア課題を深掘り・解決する力を育てるために、今年度も多彩な講師陣をお招きして講義を行いました。
今回はアカデミー生が受講した講義の第2回~第4回までの内容を一挙公開いたします!

にいがたヘルスケアアカデミーの講義内容が気になる方、ヘルスケア課題解決スキル向上のために必要な要素を知りたい方は必見です!


第2回講義 『ロジカルシンキング』 裵 英洙 氏

裵 英洙 氏 / ハイズ株式会社代表取締役、慶應義塾大学特任教授

奈良県出身。1998年医師免許取得後、金沢大学第一外科に入局、金沢大学をはじめ急性期病院にて外科医・病理医として勤務。勤務医時代に病院におけるマネジメントの必要性を痛感し、10年ほどの勤務医経験を経て、慶應義塾大学院 経営管理研究科(慶應ビジネススクール)に入学。首席で修了しMBA(経営学修士)を取得。現在、ハイズ株式会社代表として、各地の病院経営の経営アドバイザーとして活躍中。また、アカデミックの分野では慶應義塾大学 特任教授はじめ複数の医学部客員教授を務め、病院経営に関して教鞭をとる。さらに、厚生労働省「医師の働き方改革に関する検討会」や「医師需給分科会」の公職を歴任。

■講義内容

本講義では「医師不足に関するA県の問題」を題材に、グループディスカッションを交えながらロジカルシンキングの基礎を解説いただきました。

先生が講義中に挙げたポイントを紹介します。
・ロジカルシンキングは直感や感覚的に物事を捉えるのではなく、筋道を
 立てて矛盾・破綻がないように論理的に考え、結論を出す思考法である。
・MECEはロジカルシンキングの基本で、思考の抜け漏れを防ぎ、物事を
 整理する上で非常に重要な考え方である。
・ピラミッドストラクチャーは主張と根拠のつながりが重要であり、主張
 を支える根拠・理由は客観的データが望ましい。
・課題の考え方はFISで表せる。Fact整理を合理的に進めることでIssueが
 明確になりSolutionを導きやすくなる。
  Fact:事実を整理し
  Issue:何が課題かを見極めて
  Solution:課題に対して最適な解決策を提案・実行する

アカデミー生同士のグループディスカッション後に行った裵先生とアカデミー生との全体ディスカッションでは、裵先生からの問いかけに対してアカデミー生一人一人が積極的に発言し、先生とのやり取りを通して新しい意見が次々と生まれるとても活気に溢れた時間となりました。

第3回講義 『データ分析とリサーチの基礎』 佐久間 博 氏

佐久間 博 氏 / 株式会社ITスクエア
大手システムベンダーに30年在籍し、経営支援システムのSEとコンサルを担当。米国クリーブランド・クリニック、UCLA医療センター等での短期研修にも参加。社内ではコンサル育成研修の講師や研究コミュニティのアドバイザーも努め、また知的財産推進担当として自身も2件の発明者。
現在は株式会社ITスクエアでITコンサルティング担当として、ヘルスケア全般に関するコンサル、企業・自治体・医療機関向けにマーケティングに関するコンサルやDX推進に関するコンサルタント・研修講師を務める。

■講義内容

本講義のゴールは「手持ちデータから、新たな発見を見つけ、政策提言のテーマと概要を導出できるようになること」です。
架空の自治体である「A市」の、「働き盛り世代の特定健診の受診率を格段に向上させ、早期の生活習慣病の予防を実現し、未来の高齢者が生き生きと生活出来るA市にする」という施策提言テーマと概要を導くために必要な、①データ分析②リサーチ③環境分析の方法を解説いただきました。

<講義のポイント>
・「課題定義」が一番重要であるが、その「課題定義」自体が一番の課題
 である。
・データ分析は必要だが、あくまで手段であることを認識する。
 (まだ価値は生まれていない)
・リサーチは、最初に、目的・範囲・深度・鮮度を決めてから行うこと。
・環境分析によって得られた、「追い風」や「向き風」の要素は提言の
 中に含めると良い。
・提言テーマは、体言止めや箇条書きではなく、文章の方が意志を感じる
 ことができる。

講義後には、講義で使用した実データについて、Excelによるハンズオン形式でのデータ分析を実施しました。データ分析の経験が少ないアカデミー生が多いようでしたが、自ら実践してみることで分析方法の学びを得ることができました。

第4回講義 『EBPM』 毛塚 幹人 氏

毛塚 幹人 氏 / 都市経営アドバイザー

1991年2月19日生まれ。栃木県宇都宮市出身・在住。2013年に財務省入省。国際局、主税局等を経て財務省を退職し、茨城県つくば市の副市長に2017年4月就任。財務部、経済部、保健福祉部、市民部等を担当。2021年3月に独立し、都市経営アドバイザーとして地方自治体の政策立案や職員育成支援事業を開始。出身地の栃木県を中心に、那須塩原市・さくら市の市政アドバイザー、宇都宮イノベーションコンソーシアム副会長、まちづくり団体一般社団法人釜川から育む会理事等を務める。

■講義内容

本講義では①EBPMの入門②広義のデータ利活用③整備体制④共創の工夫及びこれらに関するつくば市の取組み事例を解説いただきました。

<講義のポイント>
・つくば市ではナッジ理論を用いた因果関係推定の取組みの具体例と
 して、避難行動要支援者名簿の情報提供率向上、特定健診受診率向上が
 あり、実際に情報提供率・受診率が向上した。
・EBPMの取組みを進めていくのが難しい場合もあるため、広義のデータ
 利活用から取り組むのも1つの選択。つくば市では大学にデータを提供し
 て分析を依頼する連携や、EBPMに関する既存の論文をもとにした取り組
 みなども行った。
・体制整備としては、EBPMの取り組みを行っている他自治体への見学や
 勉強会を開催することも効果的である。
・データ活用を自治体だけで行うことは限界がある。つくば市では共創の
 工夫として、大学の授業の一環でデータ活用のワークショップを行った。

最後には「話を聞けば聞くほど実現性に不安もある」「今回の話は自分とは違う部署の人にも聞いてもらいたい内容だった」「ナッジはどういう風に使ったらいいのか?」などアカデミー生から多くの意見・質問が挙げられ、白熱した質疑応答となりました。



今年度のアカデミー生も事業実施計画書の作成に向けて、本記事でご紹介した講義を受けながら着々とスキルアップを図っています。事務局も事業実施計画書が完成できるよう、引き続きアカデミー生の皆さんのサポートを行っていきます!

次回のNote記事は第5回~第7回までの講義内容をご紹介いたします!
次回の更新もお楽しみに🌻

にいがたヘルスケアアカデミー 
主催:新潟県 
運営:ヘルスケアアカデミー運営事務局(株式会社BSNアイネット)

Twitter:アカデミーの活動や関連情報、新潟のヘルスケア情報や潜在的な課題などを発信しています。




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