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蟷螂について

こんにちは。ictmと申します。
私は、秋の季語である蟷螂に

指を挟まれたことがあります。
痛かったので、印象深いです。
蟷螂の見せる前肢を上げる

動作が魅力的だと思うのです。
今回は、角川学芸出版編『俳句歳時記第五版秋』
角川学芸出版、2018年
147頁以下147頁に載っている「蟷螂」

という季語について紹介いたします。

「カマキリ科の昆虫の総称。
頭は三角形で小さいが、前胸が長く肥大している。
罐のように鋭い前肢で獲物を捕らえ、

長い後肢は跳躍に適している。
怒らせると前肢をかざして向かってくる。
害虫を食べる益虫である。
雌は目の前のものを食べてしまう習性があり、
交尾の時に雄を食べる事はよく知られているが、
昆虫では珍しいことではない。」

次に「蟷螂」という季語が
使われている俳句を紹介いたします。

「蟷螂のをりをり人に似たりけり」
相生垣瓜人が作った句です。

今から句に対する私の推測を書きます。
全体として作者は、蟷螂のしぐさや
表情が人間と似ているとの実感を
描いたのではないかと思います。
私は、句中の「をりをり」という言葉が
複数の役割を担っていると感じました。
まず、読者の想像力をかき立てて
想像の余地を確保すること。
そして「り」の発音の繰り返しで
リズムを整え、声に出した時に
心地よくする役割です。

最後に私が、「蟷螂」という季語を
使って作った句を紹介いたします。

「蟷螂へ指を差し出し歪む顔」

この句は、私が小さかった時、
蟷螂への興味から蟷螂の前に
人差し指を出してしまった事を
思い出して作ってみました。

複数の効果を引き出せる言葉を
見つけていきたいと思います。