月曜は憂鬱

週末はあっと言う間もなく終了。昨日と同じような朝に、ようこそ平日。ああつらい。

先日ハンガーラックが壊れまして。どうも腕木(とでも呼べばよいのか)を留めていたネジがばかになったらしい。考えてみれば使い始めてから5年ばかり経過していたので、物持ちがあまりよくない我が家ではなかなかに古参モノであった。かくしてわたしの洋服は大移動を余儀なくされ、現在は仮の置き場で所在なさげに揺れている。

ついでに整理でもするかと思い立ち、季節外れのシャツやしばらく着ていないスカートを片付けたのだが、まあなんというか、またずいぶんオシャレさんなのね、と、我がことながらイヤミのひとつでも言いたくなるようなラインナップである。

そりゃわたしだって年相応、あるいはそれよりちょっとだけキレイでオシャレなお姉さんでありたいと思っている。思ってはいるものの、いかんせんファッションセンスとかバランス感覚とか、そういった類のものを持ち合わせていないのだからどうしようもない。ひところ流行ったシャツのフロントインに挑戦すればインの加減を見誤り、ちょっとした柄物を着てみれば演目前のピエロができあがる。ボーダーのカットソーにストライプのパンツを着て出勤した回数なんて数え切れない。Tの字かよ。

時々の流行とか自意識とか、そういう目に見えない敵と戦いながら歳を重ね、今では 洋服?着てりゃよくない? とパジャマのままのたまう程度には成熟した。美容院で渡される雑誌は様変わりし、本屋ではファッション誌コーナーに目もくれずに文庫の新刊コーナーへ向かう。オシャレな洋服屋の前を素通りし、ペットショップを見かけるにつけウィンドウにへばりつく。

むかしむかし、お母さんも少しくらいおしゃれしなよ などといきがっていたあの子は、おしゃれの お の字すらも習得しないまま健やかに成長し、今日もトラ柄のパジャマを着て朝日を浴びています。そして小物干しにぶら下がった洗いたてのユニクロパンツを鷲掴み、颯爽とバスルームに消えていくのです。