マネジメントを振り返る視点 #エグゼクティブアイ

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このnoteでは、アイコミのコンサルタントが日々のお客様との関係性の中で気づいたこと・学んだことを通して組織が変わるヒントを発信していきます。
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今回は弊社の代表による #エグゼクティブアイ をお知らせいたします。

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朝夕に吹く風に、一気に秋の気配を感じる今日この頃。このまま季節の移ろいを楽しむ間もなく冬に突入することがないよう、一日一日を大切に過ごしたいと思う。

10月に入り、多くの企業が半期を終え今期の折り返し地点に入った。私たちの会社でも今月は、個人と会社の上期の検証と下期の活動を明らかにするキックオフミーティングが開催される。これも設立以来ずっと継続して行ってきていることではあるが、この機会の価値や意義を意外と深く考えることなく、年中行事的に行っている会社が結構ある。 毎年、この一年はこういう年にしようという明確な目標があるから振り返りの価値というものがあるが、そもそもそこでのセットがきちんとできていない状態では振り返りも意義あるものにはならない。

会社という組織活動の場合は中期目標や事業計画・予算計画というものがしっかりあるため、目論見との異なりを通して自らの思考や行動の何に問題があったのかということを把握しやすいが、個人の活動となると相当な個人差があることをいつも感じる。 目標設定時に共に考え、具体的なアクションが起こせる内容になっているか、実践の機会を担保できているかどうかということを個別にケアしているつもりであるが、主体的に限られた機会を拡張し挑戦と挫折を繰り返しながらも確実に成長をみせてくれる者と、日常業務に追われ結果として変化や成長を実感できない者にわかれてしまう。
本人の能力や意欲の問題であると資質論的に片づけてしまうことが多いが、本当にそうだろうかと長年私を悩ませるテーマでもある。実際のところ、そもそも本人の持っている能力とは連動しないケースが多い。これは、私自身の仕事柄、社内のスタッフに限ったことではなく、社外の組織でも同様のケースに多数遭遇してきている。

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長くお付き合いしているお客さま先の人財で、新人時代はごく普通で目立った存在ではなかったが、今や経営幹部として見違えるような成果を数々あげ未だ成長し続けている人がいる。その人がまだ30代半ばで中間管理職として日々葛藤している時に、私はキャリアアドバイザーとして年に数回面談する機会を持っていた。葛藤の原因は直属上司の賛同が得られず、自分が正しいと思うことの半分も行動できない状況が常にあり、そこに屈してしまっている自分自身に苦悩している期間が長く続いていた。私としては、その時々に合わせてアドバイスをしてきたが、その組織に属していない立場では支援の限界があった。結果、常に葛藤しながらもその上司と向き合い、協働し続けていた。
その後その上司が転勤となり彼は大きく開花するのだが、今思うとその上司と共に仕事をした経験が成果を上げるためのマネジメント能力の進化に大きく寄与しているように思えてならない。大きな成果をあげたいテーマがある時の社内外を問わず必要な人を動員する力が優れており、自分の好き嫌いに関係なく、自己の強みを最大限に発揮できる状態を早期につくりあげることができるのだ。
だから、結果として彼は人財育成も非常にうまく、社外のネットワークも年々多岐にわたって充実させている。良い上司に巡り合うことはとてもありがたいことではあるけれど、反面教師もしかりで、日々戦いに似た中で仕事をしてきた経験のある人は、粘り強さや巧みさという独自性ある強みを携えている。

人財育成はその環境づくりと支援の在り方という側面に偏って捉えがちであるが、むしろ成果のあげ方をその人なりに発見できるプロセスを考えたほうが良いのではないかと思う。早期に成果をあげて達成感を感じられるようにと、転ばぬ先の杖のようなマネジメントはむしろよくないのかもしれない。これは私自身の自戒の意味もある。

この時期は中間考課を実施する企業も多いかと思うが、上司の存在そのものは環境の一部であり、相手の成長や成果の上げ具合は自身のマネジメントを検証する機会でもある。 私自身も私がどうであったかということよりも、会社としてどうか、スタッフとしてどうかということが第一義である。自身に甘くならないようしっかり現実と向き合おうと思う。

このnoteの投稿者:臼井 弥生
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