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コミュニケーションの目的

記事をご覧いただきありがとうございます。
このnoteでは、アイコミのコンサルタントが日々のお客様との関係性の中で気づいたこと・学んだことを通して組織が変わるヒントを発信していきます。
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「そのコミュニケーションの目的は何かな?どんな成果につながるの?」

 先日、あるお客さま先で、新規事業開発ワークショップのしめくくりのプレゼン大会が行われていました。半年間にわたり、参加者それぞれが自分の人生で何を成したいのか、その思いのもとに世の中にどんな問題解決を提供したいのかを事業として考え抜くというもの。 そのアイデアの一つに、製造現場で働く人たちに寄り添うコミュニケーションサービスがありました。
プレゼンの審査員として参加していた方から挙がったのが、この質問です。もちろん、否定的な意味ではなく、そのサービスの価値向上のための問いでした。
 
私もコミュニケーションのトレーニングプログラムを様々な機会で実施する中で、「効果的なコミュニケーションの要素」を伝えてきました。特に、ビジネス・コミュニケーションにおいては、目的や得たい成果を明確にすることが必須であると認識してきました。
ただ、この時私の頭の中には「うーん、その通り。いやでも、今やコミュニケーションが取れること自体がすごく貴重になってしまっていて、もしかすると“話をする”という行為そのものが目的になっていいのかもしれない」という思いが沸き上がっていたのです。

職種や業務内容にもよりますが、実際に仕事をしているオンタイムの時間、特に「平時(トラブルやイレギュラーのない時)」には、意外と「他者と話をする」という行為は少ないように思います。でも、ひとたび「有事」になれば、その対応・対処をどうするかという重要なコミュニケーションを率直かつ密に話せなければなりません。
この時、相互の関係性や日頃の会話の内容・頻度によって、効果的な有事コミュニケーションが即座に取れるかどうかは大きく左右されます。 普段の休憩時間や手待ち時間など、ちょっとした時のちょっとしたコミュニケーションが取れておらず、話すことそのものに躊躇してしまうような状態だったとしたら、どうして重要かつ緊急性の高いコミュニケーションをためらいなく取ることができるでしょうか?
 
新型コロナウイルスの脅威、マスク着用、離れた座席、オンラインの場、あるいはジェネレーションギャップ以上の価値観の多様化…私たちの「ふつうの会話」を阻む要素は、当たり前の環境となりました。「意味ある対話」の重要性がなくなることはありませんが、気心の知れた間柄を育む「分かち合い」の積み重ねを、どう日常に織り込んでいくか。
結局はそんな「ふつうの会話」こそが個人を支え、職場・組織を強くするのではないかなあと思うのです。
 
お客さまとの会話の場も、めっきり目的的になっているこの頃。
来年は、ふつうのお話を、もっといろいろな方々と交わしていきたいと思います。

このnoteの投稿者:チーフコンサルタント/立石 裕美
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