見出し画像

ブランドは一日にして成らず Part.4 ~「まさか!」でわかるブランドの真価~

記事をご覧いただきありがとうございます。
このnoteでは、アイコミのコンサルタントが日々のお客様との関係性の中で気づいたこと・学んだことを通して組織が変わるヒントを発信していきます。
(※読んでいただいて、よければスキ・コメント・フォローしてもらえると嬉しいです!)

-----

まさかの時の態度とは

 人生には「3つの坂」があると言います。「登り坂」「下り坂」そしてもう一つ、突然予期せぬ事態に見舞われる「まさか」。

 先日閉幕した北京冬季五輪は、この「まさか!」が多くあった大会ではなかったでしょうか。メダルを有力視されていたスキージャンプ高梨沙羅選手の「まさか」の1本目失格。フィギュアスケート羽生結弦選手のショートプログラム「まさか」の氷の穴による4回転不能。スノーボード平野歩夢選手2本目の「まさか」の低採点…。

 しかし、この「まさか」直後の選手たちの姿勢や行動に私たちは強く胸を打たれたのです。誰のせいにすることもなく、周囲への配慮や気遣いを忘れない。その現実を受け止め、あきらめることなく自らを鼓舞し精神を立て直し、そして次の高いパフォーマンスに繋げました。その姿に真のアスリート像を見、人としての品性や本質的な魅力を感じずにはいられませんでした。

まさかの時こそ企業ブランドの真価が問われる

 企業も「法人」とも言うように「人」の人生と同様に、長い歴史の中で時として予測不能な「まさか」の事態に見舞われます。その時に、企業として何を重視すべきか?その上でどのような行動をとるのか?それがお客さまをはじめ人びとからの信頼を大きく左右します。

 企業の不測の事態の危機管理=クライシスマネジメントは、ジョンソン&ジョンソンの「タイレノール事件」が有名です(タイレノール服用者の死亡事故による疑いに際し、同社はただちに消費者に対して服用しないように警告。全製品の回収、異物混入ができないよう包装方法の改善、100万回の状況説明などを行った。この一連の対応によって、同社は自社のブランドを傷つけることなく、むしろ優れた対応を行ったとして賞賛された)。

 そうです。「まさか」の時にその企業のブランドの真価が問われるのです。 では、どうすれば全ての組織・社員で「まさか」の時に、自社らしい、望ましい対応がとれ、より深い信頼を得られるのでしょうか?

ブランドプロミスが組織の力になる

 ここでも重要となるのが理念・クレドですが、それがあるだけでは実践はできません。その体現とはどういうことなのか?さまざまな状況(開発・製造・販売・顧客とのコミュニケーション等)で、理念やブランドを体現するためにお客さまに約束する行動(とらない行動も含め)「ブランド・プロミス(約束)」を皆で出しあい、ウチらしい理念やブランドの体現を明らかにしていきます。

 もう一つ、以前ご紹介した、お客さまを「ペルソナ」として擬人化するように、ブランドに適った自分たちの姿を擬人化する「ブランド・パーソナリティ」を話し合い明らかにすることもイメージが膨らみ効果的です。

 最近ワークショップで協働したデザイン会社の若いリーダーは、自社のパーソナリティをこう表現しました。「ウチはワクワクを届ける存在でありたい。だから、身近で自分のことを理解してくれる年の近い兄のような存在、例えばワンピースのルフィのような存在になりたいです」。

 そのためのお客さまとの約束は、「魅力を引き出し、最適なアウトプットをします」「自分たちも常にワクワクすることで、お客さまもワクワクするように努めます」と明文化していました。

 これらを明文化した後、「これがあると、うちのメンバー皆が自覚し、自信をもってお客さまと接したり、社内での制作業務もウチらしく楽しくやったりしていけそうだな」と嬉しそうに語っていました。

 「まさか」の事態は起きないに越したことはありません。でも突如起きてしまった時には、ウチらしい姿勢や行動を社員みんなが堂々と自然にとれるよう、毎日のトレーニング(=ブランド・プロミス行動)で楽しく鍛えていきましょう。

このnoteの投稿者:チーフコンサルタント/藤掛 里花
-----

運営:株式会社アイ・コミュニケーションズ

●オンライン相談

プロジェクトや案件のご相談を随時受付中!
「うちの会社でこんなプロジェクトがスタートしたのですが…」・「こんなことも頼めますか?」など、まずはお気軽にご相談ください。

https://www.icom1988.com/contact/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?