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こども 本の森 中之島

[こども本の森 中之島 | 大阪市 / Nakanoshima Children`s Book Forest .Osaka]

 建築家 安藤忠雄氏が「本や芸術文化を通じてこどもたちが豊かな創造力を育む施設として活用するためのこどものため施設整備」を大阪市に提案し、自ら設計した建物は一昨年末(2020年)に完成、安藤氏個人として大阪市に寄贈、こどものための本を所蔵する文化施設『こども本の森 中之島』は去年7月に開館となりました。

 通常のこども図書館とは違い貸出サービスはありませんが、中之島公園内に限り外での読書ができます。三層吹き抜けの閲覧室には、壁面全体が本棚で絵本・児童書・アート本に囲まれた空間。高いところの本棚には表紙を見せる展示(本は固定)で、こどもは下段の本棚から1万8600冊(開館時)の蔵書から見つけた好きな本が選べるようです。開館前の施設見学会もコロナ禍のためオープンが延期になり、見学会自体が再三順延の結果、わたしは入館のチャンスを逃し、今もって「こども本の森」の絵本を手にすることができていません。

 現在、同様のプロジェクトが神戸市で進行中で、来年の春『こども本の森 神戸』が誕生する予定です。建築家 安藤忠雄氏の初期の作品の多くは大阪府と兵庫県に集中しています。『兵庫県立こどもの館』(姫路市)『司馬遼太郎記念館』(東大阪市)等々。大阪市出身で関西を愛した世界で活躍している建築家は、この地中之島に建つ『大阪市中央公会堂』の成り立ちに自身を思い映されたのでしょう。

 「一人でも多くのこどもが本との出会いで創造力を育み、世界に発信できる人物になってほしい」 建築界では野武士世代といわれる建築家は、いま山中 伸弥博士(ノーベル医学生理学賞)とともに悪い細胞と戦っています。
 秋晴れの週末、安藤忠雄さんがこども本の森中之島に来訪されました。

こども本の森 中之島 名誉館長 中山伸也氏からのメッセージ

 こどものころから、本を読むことを通して多くのことを学んできました。読書体験がなければ、医学を志していなかったかもしれません。幼いころからたくさんの本に触れ、読書体験を積むことは、その子の将来、そして行く行くはこの国の未来にとって大きな財産となります。豊かな想像力を持った元気なこどもたちが育っていくことを期待しています。

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