見出し画像

そうさせる何かがある

そうさせた何かが日本にあった。
NHKスペシャル
「最後の一人を殺すまで サイパン戦 発掘・米軍録音記録」を鑑賞。
素直に怖いコンテンツでした。

「我々はサイパンでジャップを皆殺しにしなければならないと確信した」

初めて米兵が日本の民間人と対峙した日本の植民地サイパン。
初めて発掘された米軍の通信兵が残した音声をもとに制作されたドキュメンタリー。

ミッドウェー戦で惨敗した日本はサイパン近海を絶対防衛ラインとする。同じくアメリカは日本攻略のための重要拠点と設定。
早々にアメリカは海岸を占拠。

通信兵によると
日本兵の銃剣による「バンザイ突撃」に戦慄。
天皇のために命を捨てる日本兵に強烈な違和感。
民間人を盾にしてでも攻撃をうかがい、民間人に玉砕を要求する日本軍。
投降ではなく抵抗せよと命じていることを知る。
アメリカは日本軍ではなく、日本人に恐怖する。
そして「皆殺し」に加速していく。

1944年のこの時、都市部への空襲、原爆投下を決断させたひとつの理由になっているでしょう。
加えて言うなら前出の空、海からの「特攻」も日本の狂気を知らしめるだけの十分な材料になったことでしょう。
翌1945年、広島と長崎に原爆投下。そして終戦。
やはりそうさせる何かがあった。

オリンピックでちょっと少なめだった今年の戦争コンテンツ。
努めて観るようにしていますが、毎年捉え方に深みが出ます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?