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ビーチコーミングをすこしだけ

ビーチコーミングに憧れがある。海辺の近くに住んで、毎朝早起きして漂着物を拾いにいくような生活をしてみたかった。海から離れた街中に住み早起きは苦手なので、たぶん憧れのままで終わることのひとつだ。

ビーチコーミングとは、海岸などに打ち上げられた漂着物を収集の対象にしたり観察したりする行為。

ウィキペディアより
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0

私がちゃんと本格的にビーチコーミングをすることはないかもしれないけれど、海に行く機会があれば砂浜を少し歩いて、ガラスの欠片や陶片や貝殻を探してみたりはする。

先日、仕事のストレスがマックスで海に向かってバカヤローと叫びたくなったので、ひとりで海に行った。

平日の午後の海にはほぼ誰もいなかった。
遠くに親子連れが一組だけいるのが見えたので、さすがに声に出しては叫べなかった。
心の中で(海のバーカーヤーローー!!!)と叫ぶ。誰に怒っているわけでもなく、ただの大自然への八つ当たりだ。

すっきりしたところで、少しだけ浜辺を歩いて、漂着物を探してみた。

誰もいない浜辺。漂着物拾い放題。

淡い色合いの陶片と、ガラス製のボタンを見つけた。プラスチックではなくガラス製のボタン。小さいけれどひんやりとして重みがある。中原中也の『月夜のボタン』という詩を思い出す。

陶片とガラスのボタン


なんとレトロな注射器も流れついていた。
近年はロシアから医療系廃棄物のプラスチックの注射器が多数漂着して問題になっているという。その場合は決して手を触れずに自治体に届け出なければならないが、これは昔のものっぽく見える。どうしたらよかったのだろうか。とりあえず置いてきた。

綺麗な海藻や落ち葉も見つけた。
これも拾っても生臭いだけなので写真だけ撮って楽しむ。

この黄色い葉っぱが綺麗。

時間にして三十分くらい。
ビーチコーミングしましたっ!と言うのはためらわれるような気軽で気儘な漂着物拾いだったけれど、結構楽しかった。