一夜文庫

寝る前の読書を愛する人。読んだ本とか買った変な本の話とか、日常風景をスマホで撮った写真…

一夜文庫

寝る前の読書を愛する人。読んだ本とか買った変な本の話とか、日常風景をスマホで撮った写真とか、旅の話とか日々の話。だいたいいつもXにいます。

マガジン

  • とにかく本の話がしたい

    面白い本を読んだ話。ヤバい本を買った話。

  • 何か作った話

    料理とか手芸とか、簡単な何かをちょっと作ってみた話

  • 旅の話

  • 写真

    日常の写真や旅先での写真など写真がメインの話です。

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公園のギター弾きのように

先日、うっかりスマホを水没させて乾かさないといけなくて、電源を切って干している間まったく使うことができなかった。手持ち無沙汰だったし何より大事なスマホを壊したかもしれないオノレの雑さにヘコんだ。 その日は仕事のお昼休みもスマホなしで過ごすしかなかった。スマホがないと時計も見られないのでお昼休みの終わる時間も分からない。不便だ。仕方がないので時計のある公園ですごすことにした。売店のある広い公園に行って焼きそばを買った。時計の前にあるベンチに座って、たぶん冷凍食品をチンしただけ

    • 本という神に支える

      本が大好きだ。物心ついた頃からもう絵本を読んでいた。何故読むかとかもうそういうことではない。私にとって本はおじいちゃんの家の仏壇や神棚と同じくらい当たり前に日常にあり日常的に向き合うものだ。 私自身には特定の信仰はないけれど、漠然と神のようなものには手を合わせたくなる。神社にも寺にも教会にもひっそり手を合わせる。思春期には出家に憧れた。世間から離れて寺や修道院で暮らしたかった。そういう場所もまた人の世の一部であることには大人になってから気づいた。 なんとなく社会人になって

      • 今日は仕事以外のことを特になんにもできなかった。というか仕事のある日はだいたいそれが普通になってしまう。ちょっとnoteでも書こうと思ってみたけど全然まとまらないや。まぁ仕方ないな。あきらめて明日のためにさっさと休むのもまたよしなのだ!

        • 十月の夜を歩く

          明日が休みの日は遅く帰ります。普段できない寄り道を楽しむのです。寄り道といってもショップ店員の私は仕事が終わるのがカタギの皆様より少し遅い時間になるもので、帰る頃には街の物販のお店はだいたい閉まり飲食店もそろそろラストオーダーです。すっかりシャッター街と化した街は人もまばらで、急ぎ足で駅に向かう人やすっかりでき上がった酔っぱらいとたまにすれ違うだけ。大通りから一本路地を入ればだいたい私ひとり。 十月の夜にふらふら散歩するのがいちばん好きかもしれないです。歩きながらずっと十月

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        • 十月の夜を歩く

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        • とにかく本の話がしたい
          6本
        • 何か作った話
          2本
        • 旅の話
          6本
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          9本

        記事

          ひどい冷やし中華の話

          冷やし中華に興味がない。 毎夏の「冷やし中華はじめました」は風物詩だから趣を感じるけれど、お店で自分で注文したことは一回もない。 食卓に並んだら頂く。たまに食べれば悪くはないと思う。だが自分の意思で食べることは一生ない。一生だ。 たぶんガキの時分に食い過ぎたのだ。 普通の人の一生分を上回るくらい食ったので、もういい。きっとアレルギー発症するか致死量に至るかの寸前まで食っていて脳が危険信号を発しているのだ。 父と祖母の大好物が冷やし中華で、夏は週一で冷やし中華だった。ウチ

          ひどい冷やし中華の話

          調子の悪いときに小さな家事をする

          落ち込みやすい性格だ。気圧や加齢やホルモンバランスのせいもあるのかもしれない。そういう理由をつけて自分を俯瞰してみると少し楽になることもある。でも理由をつけたら落ち込まなくなるかといえば、やっぱりそんなことはない。例えばホルモンのせいだとして、理由が分かってもどばどば出ているホルモンは止まりはしないだろう。それに私の思考や気分は全部何かの物質の産物であって私本体など存在しない、とまでは思えない。落ち込みを感じている自分は確かに存在していて、それはやっぱり自分でなんとかしなけれ

          調子の悪いときに小さな家事をする

          散歩してるとき、自分があんな窓の向こうにいたら、さぞかし裕福で幸福なんだろうなぁ、と思って街明かりを見上げることがあります。実際そんなことはないのは分かっているけど、それでも窓の灯は美しい。

          散歩してるとき、自分があんな窓の向こうにいたら、さぞかし裕福で幸福なんだろうなぁ、と思って街明かりを見上げることがあります。実際そんなことはないのは分かっているけど、それでも窓の灯は美しい。

          【本の感想】室生犀星『生涯の垣根』

          室生犀星『生涯の垣根』が好きだ。何の気なしに選んで読んでみたのだが、これが私の好みにぴったりだった。 青空文庫でも読める。 でもやはりこれは縦書きで紙で読みたい。田畑書店さんのポケットアンソロジーになっているのでそちらがオススメです。 犀星らしき人物と、庭師の民さんの交流がいい。長い年月を過ごすひととひと。信頼。それぞれの人生の交錯。そして犀星の庭へのこだわり、そのこだわりを反映された庭が、まるで登場人物のひとりのようだ。 特に冒頭の土の描写がいい。思わず土に触れたく

          【本の感想】室生犀星『生涯の垣根』

          【本の感想】薬物ダメ!絶対。な小説の金字塔『スキャナー・ダークリー』が凄い!

          フィリップ・K・ディックといえば映画『ブレードランナー』の原作になった『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』で有名な大人気SF作家ですよね。私は長らく「このタイトルからしてややこしそうだな」と思って避けていた作家のひとりです。ところが!この『スキャナー・ダークリー』はめちゃくちゃ面白い!という評判を聞き、表紙のカッコよさにも惹かれて読んでみました。……これは!確かに凄い!! 読後の興奮のままにPOPを作ってみました↓ 舞台はたぶん近未来のアメリカのオレンジ州というところ(

          【本の感想】薬物ダメ!絶対。な小説の金字塔『スキャナー・ダークリー』が凄い!

          昨日の枝豆を三倍美味しく頂く方法

          夏ですな。枝豆がうまいですな。 昔は枝豆なんか一年中食べられるって思ってたんです私。シーズンじゃない時期に居酒屋で出てくる枝豆は冷凍だなんて考えたこともなかった。気づいてみればそりゃ枝つきの採れたての枝豆のほうが冷凍のヌメッとしたやつより美味しいよな。大人になってだいぶたってやっと旬のものの美味しさが分かるようになりました。 仕事休みの日、存分に寝て朝だか昼だか分からない時間に起きてきて冷蔵庫を開けてみると、昨日の夕飯のときに食った枝豆の残りがポリ袋に入ってちんまりと片隅に

          昨日の枝豆を三倍美味しく頂く方法

          うまい旅人の話

          インバウンド観光客がすごく増えている今日この頃、ストリートミュージシャンがいつもたくさんいる駅前を通ったら、スタンドマイクを立ててアコースティックギターを弾くおじさんの隣に金髪を少し長く伸ばしたアメリカ人っぽい青年が立っていた。やや緊張しているっぽいおじさんが丁寧に弾くギターの音色に合わせて、これまたやや緊張ぎみな青年が少し硬い声で「ヘイ・ジュード」を朗々と歌い上げていた。 つまりふたりは即席のセッションをしていたのだ。お互いの気の使い方から察するに、たぶんここで出会って三

          うまい旅人の話

          意味のない残暑見舞い

          なにかぜんぜん意味のないことを書きたくなったのです。たぶん毎日とても暑いから、脳もつかれているのかもしれません。書くことは途方もないことだなぁと最近よく思います。 ぜんぜん意味のないことってなんだろう。でも全く意味をなさない単語や文字や記号の羅列を書きたいわけでもないのです。それはなにか違う。さっきXをみていたら破調の小説が話題になっていて、いろいろ読んで極めるとそういうのも好きになるのかもしれないし、破調にもなにか深遠な意味があるのだろうけれど、私はちょっと苦手。必要があ

          意味のない残暑見舞い

          盗んだバイクで走り出せない。

          令和っ子の皆さんが尾崎豊の歌詞を目にすると「犯罪じゃん!」とツッコむらしい。そりゃそうだ。盗んだバイクで走り出すのは窃盗であり夜の校舎窓ガラス壊してまわるのは器物損壊である。当時も今も立派な犯罪だ。 しかしそこまでのことはしなくても、真面目クンよりちょっと悪いヤツがモテるみたいなことは今でもあるのではないか。なんてことを書きはじめたのは、自分がどちらかといえば真面目クンタイプで、そういう人間の書くきちきちした文章って飛び抜けて面白くはならなくない?  ってなことに気づいてし

          盗んだバイクで走り出せない。

          五個くらいの文章をあっちを書いては下書きし、こっちを書いては下書きし、それを延々繰り返していて全然完成しない。書く時間も足りないけれど根気も足りないみたい。まぁぼちぼち続けていけば、そのうちどれか完成するでしょう。

          五個くらいの文章をあっちを書いては下書きし、こっちを書いては下書きし、それを延々繰り返していて全然完成しない。書く時間も足りないけれど根気も足りないみたい。まぁぼちぼち続けていけば、そのうちどれか完成するでしょう。

          Xのタイムラインを見ていたらガザで亡くなった子どもの遺体の写真が流れてきた。今にも動き出しそうな、あどけない表情のままだった。だから余計に哀しかった。こんなことをさせてはいけない。

          Xのタイムラインを見ていたらガザで亡くなった子どもの遺体の写真が流れてきた。今にも動き出しそうな、あどけない表情のままだった。だから余計に哀しかった。こんなことをさせてはいけない。

          もう考えたくないけど都知事選について考えてみた

          東京都知事選が終了してもう数日経つのに、いまだに私のXのタイムラインは都知事選の話ばかり。立場の違う者同士が糞を投げ合い、頑なに結果を信じたくない者は陰謀論を唱える。未来に向けての冷静な分析や建設的な意見は少数だと感じる。これでは世界は良くなんかならないが、人間はそもそも愚かでよろしくない生き物だから、こうやってゆるやかに互いに首を絞め合い自滅していくのだろう。 私は非正規雇用で働く店員だ。私の時給は東京都の最低賃金を基準に算出されている。半年ほど前に社長から「今度オマエの

          もう考えたくないけど都知事選について考えてみた