偶然のミラクル

なにか書くことないかなぁと考えながら写真フォルダを整理していたら、何を撮ったか分からない写真が出てきた。

前後の写真を見て思い返すと、たぶんレストランの中のはずだ。薄暗くてライティングのお洒落なお店で、ちゃんと撮れている写真もある。たまたまシャッターボタンに手がふれて偶然撮れていたらしい。

でも後から見返すと、ちゃんと撮れているものよりこっちのほうがカッコいい。

スマホ写真はこういうのがあるから面白い。
ちゃんとしたカメラのシャッターを切るには、セルフタイマーでも使わない限り意思を持って自分で押さないといけない。ちょっとうっかりシャッターボタン触っちゃいましたくらいでは撮れない。偶然なにかが写りこむことはあっても、撮るつもりのないときに勝手にとれることはほぼないのではないか。

偶然撮れた写真を見て、こういう全部がブレた写真カッコいいなと思って、夜景の見える場所でわざとスマホを振り回しながらシャッターボタンをタップしたことがあるのだが、私のやり方が悪いのか、わざとそうすると何故かブレずに普通に撮れるのだった。不思議なものだ。

こういう偶然写真みたいなの、文章でもできないかなと思ったら、夢の話なんかは偶然いいネタになる夢をみるしかないし、内容も自分の意思ではほぼコントロールできないから、それに近い気がした。でもなかなかそんな印象深い夢はみられないから、ひたすら待つしかない。

あとはスマホの予測変換だけ適当にタップしたら偶然カッコいい文ができそうな気がした。例えば……って面白いんだけども後から見返すのでしょうってすごい。……駄目だ、ちょっとやってみたけど全く意味不明で怖い。あと自分がよく使う言葉が羅列するのは語彙のなさがバレバレで恥ずかしい。

どちらにしても写真も文章も、やっぱり面白いものだなぁ。