見出し画像

2019年の“野鳥フェス”JBFを振り返ってみる

JBFとは、Japan Bird Festival(ジャパンバードフェスティバル)のことで、毎年秋に千葉県我孫子市の手賀沼公園エリアで開催されている、「鳥づくし」のイベントだ。

寝ても覚めても野鳥のことばかり考えている私にとって、「野鳥のお祭りがある」と知った時には小躍りした。そんな素晴らしいイベントがこの世にあるなんて!絶対に楽しいに決まっている!これは行くっきゃない!

去年(2019年)初めて行って、「来年も絶対来よう」と2020年の楽しみなイベントの一つにしていたので、今年は新型コロナウイルスの影響で中止(オンラインでのみ一部開催)と知り、心底残念な気持ちになった。このやり場のない気持ちを和らげるために、昨年のJBFを振り返り、書き留めておこうと思う。(イベント全体をレポートするものではないことをご了承ください。)

2019年JBF 開催概要

日程 2019年11月2日(土)9:30~16:00/3日(日)9:30~15:00

開催地 手賀沼親水公園(千葉県我孫子市)

会場マップはこんな感じです↓

画像1

私が行ったのは初日の2日(土)で、秋晴れのきれいな日だった。滞在していたのは、午前10時頃~15時半頃までだったと思う。

会場には多くの催し物や展示、ブースなどがあった中で、参加ないし立ち寄ったのは主に下記だ。

▼立ち寄ったブース
・ハンドメイド作家 piro piro piccoloさん
・鳥の餌台を販売していたブース(ごめんなさいブース名を失念してしまいました)
・書籍販売 昆虫文献 六本脚
・鳥と旅するまち 北海道小清水町

▼参加した探鳥会・観察会
・日本野鳥の会による手賀沼バードウォッチング
・我孫子市鳥の博物館による自然観察会「てがたん」

各ブースでの戦利品や、探鳥会・観察会での体験を紹介していく。

ハンドメイド作家 piro piro piccoloさんのブース

事前に、好きなハンドメイド作家のpiro piro piccoloさんがブース出展するとの情報を入手していた。この作家さんの野鳥イラストが私は大好きで、どうしても欲しいシールがあった。

会場に着いたら真っ先にブースに向かい、欲しかった野鳥シール2種を購入。これで今日のミッションは半分はクリアだ。あとは安心してゆっくり会場を回れる。

画像2↑piro piro piccoloさんの野鳥フレークシール。夏山の小鳥(左)と身近な混群(右)

聞くところによると、お目当てのものがある場合は、初日の朝イチで購入するのが吉らしい。時間がたつにつれて、売り切れてしまう可能性があるからだ。確かに、作家さんの在庫には限りがあるからね!


鳥用の餌台を販売していたブース

欲しかった野鳥シールもさることながら、収穫だったのは鳥の餌台を購入できたこと。ホームセンターやネットショップなどでたびたびチェックはしていたものの、「これぞ」という餌台に出会えていなかった。

このブースでは、木製の、まさに私が思い描いていた餌台があるではないか!しかも、価格が500円!?桁一つ違うのでは(5,000円の間違いでは)!?!?目を疑うような破格の値段。理想のデザインのものをワンコインで購入できたことは、このイベントならではの出会いだったと思う。自宅の庭に野鳥を呼び込めることを想像して、帰りの電車でニヤついてしまったほどだ。

画像3↑自宅の庭に設置したところ、スズメやシジュウカラなどが来てくれるようになった。

書店販売 昆虫文献「六本脚」さんのブース

このほか私が興味深かったのは、「六本脚」さんという野鳥関連の書籍を扱っている書店のブースだ。(昆虫の書籍をメインで扱っている本屋さんですが、野鳥も豊富です。)

和書だけでなく、海外書籍を多数扱っていて、世界各地の野鳥図鑑や探鳥地に関する書籍なども販売していた。そもそも、こんなマニアックな本屋さんがあることに感謝したい。もっと早く知っていればよかった~。

どれも欲しくなってしまい、購入は後日に改めることに。この日は六本脚さんで扱っている書籍をまとめた文献カタログ(無料)をいただくにとどめた。

画像4

画像5↑六本脚さんの鳥類文献カタログ。30ページほどの冊子で、約60種類の書籍が紹介されている

このカタログが非常によくできていて、各書籍がカラーで印刷され、書籍の紹介もきちんと書かれている。野鳥図鑑を購入しようと思ったとき、まずはこのカタログを確認して、今自分が必要としている書籍がどのようなものなのかを一覧の中から比較検討できるので便利だ。特に購入の予定がなくても、このカタログを眺めているだけでわくわくしてしまう。1年たつ今でも、この冊子を活用している(できれば2020年版が欲しいと思っている)。

鳥と旅するまち 北海道小清水町のブース

2019年の5月に、北海道知床へ旅行していた私にとって、北海道はまた行きたいと強く思っている探鳥地だった。「小清水町」という町はこのブースで初めて知ったのだが、地図を見ると知床に行く手前にあるエリアであることが判明!あ~、網走から電車で通ったあの辺りか~!

と、ブース内を見ていると、野鳥150種のイラストがシールになったシートを発見(素敵な野鳥シールには目がないのである)!

画像6↑眺めているだけで楽しいシールのシート。野鳥の名前も書いてあるのでミニ図鑑のようだ

しかもこんなにたくさんあるのに140円ポッキリというではないか。そのお得感にも心動かされ衝動買い(シールばっかり買ってるな自分…)。イラストが非常に愛らしく、野鳥がずらっと並んだ様子がミニ図鑑を見ているような充実感を得られる。

日本野鳥の会による手賀沼バードウォッチング

さて、買い物もひと段落して、公園でのバードウォッチングを始めよう。親水広場という手賀沼に面した一角では、日本野鳥の会の方が望遠鏡を何台か設置してくれている。メンバーの方は、手賀沼に見えている野鳥を親切に教えてくれた。

【手賀沼での一羽一会の野鳥たち】
ミサゴ/カンムリカイツブリ/コブハクチョウ/カワウ/カルガモ/カイツブリ/オオバン/ハクセキレイ/シジュウカラ/トビ/オオセグロカモメ/ユリカモメ/コガモ/ダイサギ/ヒヨドリ/アオサギ/メジロ/モズ/カワセミ

ミサゴを初めて観察できたことに感動。図鑑で見て目ヂカラの強いイケメンだなと思っていたが、本物はその期待を裏切らないイケメンだった。ヘアスタイル(冠羽状の頭部)もキマってる。イメージしていたよりも白い羽が一層白く見えた。かなり遠くの杭にとまっていたので、野鳥の会の方に教えてもらわなければ見つけることができなかっただろう。望遠鏡もお借りできたので、しぐさををよく観察できた。教えてくださった皆さん、ありがとうございました。

我孫子市鳥の博物館と自然観察会「てがたん」

この親水広場のすぐ近く(道路を挟んで向かい)に、「我孫子市 鳥の博物館」という博物館がある。通常は入館料が300円だが、この日は無料だった。鳥の進化の歴史や、世界の鳥のはく製が500点も展示されているほか、手賀沼の歴史についても紹介されている。「世界からみた日本の鳥」という企画展もやっていた。建物全体を通じて、結構見ごたえある。バードウォッチャー1年生にとっては勉強になるな~。

鳥の博物館を見終えて出ると、この博物館が主催する「てがたん」という自然観察会がちょうど始まるというので、参加申し込みをした。1時間ほど、手賀沼周辺を歩きながら(鳥に限らず)自然観察をするというものだ。

当時のメモから、観察できたものを記す。昆虫、野鳥、樹木、野草に分類せず記載しているが、ご容赦ください。

【てがたんで観察したもの】
アリジゴクの巣/ウスバキトンボ/イヌタデ/コキア/ヤマトシジミ/コセンダングサ/ヒイラギモクセイ/マダラスズ(鳴き声のみ)/スズメバチの巣/アマガエル/ヨコヅナサシガメ/カワセミ/ミサゴ/コブハクチョウ/カルガモ/コガモ

印象的だったのはアマガエル。木の小さなうろにすっぽりと収まっていた。観察会に参加したみんなが、寄ってたかってライトを当てたりしながら覗いたもんだから、危険を感じたのか、うろから飛び出してしまった。休息中だったのに申し訳ないことをしたと思う。ごめんね。

それまで、私は「野鳥」にだけ注目して観察をしていたが、このてがたんに参加して、昆虫や植物などを発見・観察する感覚や視点を教えていただいた思う。野鳥観察をしているときはあまりじっくり見ることのない樹の幹にも、注意してみると生き物がいることは、新たな発見だった。

また、私はガイドさんのすぐ後ろについて、手あたり次第「これは何ですか?」「なぜ●●なのですか?」など質問攻めにしていたのだが、解説が詳しく、生き物に対する愛情が伝わってきた。


上記を一通り楽しんだ後、手賀沼沿いの遊歩道を歩いて我孫子駅の方へ。いい買い物ができたし、初めてミサゴも見られたし、アマガエルも見られたしで、大満足の1日だった。野鳥をいろんな側面から捉えることのできる、素晴らしいイベントだった。


ーーこうして去年を振り返ったら、ますますイベントに行きたくなってしまった。
2020年のJBFは、オンラインでは開催するそうなので、興味がある方は覗いてみては。オンラインバードウォッチングも開催されるとのことで、また手賀沼の野鳥たちに出会うのが楽しみだ。


お読みいただきありがとうございました。

この記事が参加している募集

イベントレポ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?