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ユニクロ・セルビッジレギュラーフィットジーンズ購入記

<購入までの経緯>
 お恥ずかしい限りなのですが、ぼくのノンウォッシュのジーンズ歴はまだ1年そこそこです(苦笑)
 そもそもジーンズをまともに穿き始めたのは、大学に進学して以降なんですよね。自分の人生を振り返ってみるとチノパンやカーゴパンツのほうが着用頻度が多いくらいです。

 そんなぼくが初めてノンウォッシュのジーンズを手に取ったのは、2015年のある日。セルビッジスリムフィットストレートジーンズ(2015年モデル)を税抜1990円で購入する機会に恵まれたときのこと。
 正直に言って、値段に惹かれました。
「セルビッジとか赤耳とか、ようわからへんけど……しょうみこんなに安いなら絶対買いやろ!?」みたいな感じで、本当にノリと勢いだけでした。

 そこで、初めてジーンズの風合いのよさを実感したんですよ!
 率直に言って、衝撃的でしたしなかなかの満足度で、ジーンズに抱いていたネガティブな固定観念がすっかり打ち砕かれました。

 ただ、シルエットは美しいものの、長時間座るときと食事の後に若干の窮屈さを感じていました。
 記念すべき最初に入手したセルビッジスリムフィットストレートジーンズなのですが、勢い余ってなんと65 Blue(税抜2990円)・09 Blackノンウォッシュ・69 Navyノンウォッシュの3種類も購入してしまったんです(!?)
 それなのに、65 Blue・黒ノンウォッシュのふたつに関して言うと、別に穿けないわけではないんだけれど、着席地に感じる微妙なキツさ加減のせいで履き心地がいまいちよくありません(※個人の感想です)
 惰性で黒ノンウォッシュは未だに手元にあるものの、65 Blueは結局綺麗に洗濯してユニクロ店舗のリサイクル箱へ投入して手放してしまうことにあいなりましたとさ。
 そして、ちょうどそのときになんとなく試着したレギュラーフィットジーンズを深く考えずに、条件反射的に購入したのでした(苦笑)

 さてさて、ずいぶんと前置きが長くなってしまってまことに申し訳ないです。
 しかも導入部で引き合いに出した「セルビッジスリムフィットストレートジーンズの話やないんかーい!」という突っ込みが入りそうですが(爆) スリムフィットはまた別の機会に。
 以下、セルビッジレギュラーフィットジーンズについて記していきたいと思います。
 想定読者は「今までユニクロのセルビッジジーンズについて興味・関心があるけれども、購入に至っていない方々」に対して、判断材料を提供するために書いたつもりです。
 特に、「購入する前に、事前に評判をググって調べようと思ったのに、なんだかよくわからない飛ばし記事や、どこかの掲示板の転載みたいな検索結果ばかり出てきてマジなんなの?」とお怒りの方に向けて、ぼくなりに頑張ってみた次第です。
 先に記したとおり、ぼく自身はジーンズ歴はきわめて浅く、また大した知識があるわけでもありません。その点に関しては、どうかご容赦くださいませ。

<写真>

【写真1】全体像:前部(2016年12月13日撮影)

【写真2】全体像:後部(2016年12月13日撮影)

【写真3】膝裏部分(2016年12月13日撮影)

【写真4】後部ポケット(2016年12月13日撮影)

【写真5】前部股部分(2016年12月13日撮影)

【写真6】前部右ポケット周辺(2016年12月13日撮影)

【写真7】前部左ポケット周辺(2016年12月13日撮影)

【写真8】前部ファスナー周辺(2016年12月13日撮影)

【写真9】裾ロールアップ(2016年12月13日撮影)

【写真10】裏面ポケット部分(2016年12月13日撮影)

【写真11】裏面商品情報タブ部分(2016年12月13日撮影)

【写真12】裾部分拡大(2016年12月13日撮影)

【写真13】前部・裾ロールアップ(2016年12月13日撮影)

<基礎情報>
 セルビッジレギュラーフィットジーンズ
 321-146133(53-50)69-Navy
 ウエスト:29(73cm)
 素材:100%綿
 前ボタン留め・ファスナー開き・ベルトループあり
 ポケット:前×2(左右、右側にコインポケットつき)
      後ろ×2(左右)
 デニムオンス:13オンス
 製造国:中国
 取扱い:洗濯機
 購入日:2015年(平成27年)9月20日
 購入価格:2,990円(税抜)

<感想>
 2015年9月に購入して以降、できる限り着用に努めました。
 なのに、せいぜい2時間程度しか着用できない日も多かったからか、満足するようなアタリが出ていません。
 特に、膝裏部分のハチノスの痕跡が皆無な辺りは非常に残念でなりません。
「タテ落ち」もまだまだ程遠い。
 この点は、今後に期待しましょう。

 とはいえ、洗濯頻度の割に退色・色落ちが進んでいないことは高く評価できます。
 ヒゲ・ハチノス・ミミこそジーンズの醍醐味です。
 が、個人的にはノンウォッシュ・ジーンズならではのインディゴ・ブルーの美しさが気に入っています。
 変な縮みや変形が少ないリンスウォッシュもいいですが、この青さに惚れこむと「やはり未洗いのジーンズに限るな」なんて思うのでした。
 ジーンズを育てるうえでインターネットを漂う画像を見て回ると、やはり濃淡のコントラストや白く走るヒゲの綺麗さには憧れてしまいます。
 ただ、鬼ヒゲには鬼穿きが必須と考えると、自分で実行するのには若干の躊躇いがあるんですよね。
 体に身につけるものなので、ある程度は清潔感をもって使いたいというのが本音です。それゆえ、洗濯して干した後に、ジーンズから漂う微かな石鹸の香りはいいものです。

 履き心地は、立っているときはスリムフィットストレートジーンズと変わりません。
 ただし、着席時の感触はスリムフィットよりもずっといいです(※個人の感想です)
 糊がきいているわりに不快感があまりないのは、いい意味で予想を裏切っています。
 皆さんも購入時は必ず更衣室でしゃがむ、体育座りなどの姿勢をとって服の感触を確かめてみてください。

 シルエットはやはりスリムフィットやスキニーフィットのほうが美しいと思います。
 ただ、ぼくの主観としてはレギュラーフィットも十分近代的な輪郭をしていると感じます。
 股下はかすかに浅めです。ただ、スリムフィットよりは気にならない、自然なフォルムだと思えます。
 この辺りは「ストレートジーンズのシルエットが好き」といった個々人の趣味や体格もありますので、ぜひとも実物を見て、実際に試着してみることを強くおすすめします。

 13オンスのセルビッジ素材は、カイハラ社製です。
「横糸を細くすることでごわつかず、はいた瞬間からやわらかい」というセールスポイントのとおり、糊がきいている割に、肌触りや履き心地はいいと思います。
 未洗いの糊付きで、ウォッシュ加工やユーズド加工は施されていませんが、おそらくウエストは防縮加工が施されているんじゃないかと思います。
「縦は縮むけれども、ウエストはあまり変わらない」と評されているので、腰回りに注意してサイズを選ぶといいと思います。
 ただし、裾の縮みが激しい個体もあるようなので(※気になる方はググってみてください)、何度か洗ってから店舗に持ち込み、店頭の従業員の方と相談して裾上げをしたほうがよさそうです。
 なにより、ぼくのスリムフィット事案もありますので、くれぐれも慎重に選びましょう。
 裾はチェーンステッチ仕様ですが、裾上げ補正を行うとチェーンステッチではなくなってしまう点に注意が必要です。
 ただ、せっかくのセルビッジジーンズですので、ロールアップして「赤耳」をアクセントとして出してもいいでしょう。
 気をつけていただきたいのは、ロールアップする際に生地の状態を確認してもらいたい点です。というのも、写真を見てもらえばわかるとおり、折った箇所がうっすら線になっています。
 長く穿きたいとお考えの方は、あまり生地を傷付けないように、たまには折り目を伸ばして、同じ箇所にダメージが蓄積しないよう注意していただければ幸いです。

 オレンジ系・イエロー系の2色の縫製糸で生地が縫い合わされています。
 トップボタンは単色のシルバーで、“UNIQLO”の刻印があります。
 リベットは真新しい赤銅色です。こちらも“UNIQLO”の刻印があり、裏側は銀色です。
 ボタンフライではありません。何度か洗濯をしましたが、現時点ではファスナーに不具合は見られません。一部のユニクロジーンズだとYKKの文字のかわりに“UNIQLO”の印字が入っていますが、このジーンズでは"YKK"刻印です。
 コインポケットは、ポケット口に赤耳がくるように生地取りされています。穿き込むほどにミミのアタリがついてくる……はずです(※個人の推測です) バックポケットには隠しリベットはありません。また、飾りステッチやピスネームなどもなく、シンプルな仕上がりになっています。
 昔のユニクロのジーンズでは後部ベルトループ周辺に革パッチが施されているものもありますが、このジーンズにはありません。
 ただ、特にこだわりがないのであれば、革パッチがなくても気にはなりません。むしろ、シンプルな作りには好感を持てます。
 バックヨークの巻き縫いは、オレンジ系縫製糸が用いられています。

 2016年1月中旬にたらいに水を張り、ジーンズを裏返しにしたうえで、ストップウォッチできっちり5分はかりながら、優しく手で揉み洗いを行いました。
 あらかた糊落としを行った後、洗濯用ネットに入れ、洗濯モードを「スピーディ」にしてファースト・ウォッシュを行いました。
 以降は、雨に打たれて裾が濡れたときなどには裏返しにしてネットに入れた上で、ミヨシ石鹸(株)の界面活性剤や漂白剤・蛍光剤が入っていない「液体せっけん そよ風」を用いて洗濯しています。

<不満>
 唯一の不満は、しゃがんだ際に膝辺りの生地と生地を繋ぎとめているサイドシームから糸が顔を覗かせる点です。
 ぼくが購入する際に試着したときから起きていた現象で、ずっと気になっていました。「洗濯して生地が収縮すればきっと収まるだろう」と楽観したのがいけなかったかもしれません。
 ただし、日本製のヘヴィーオンス・ジーンズでも壊れる際は糸からとも聞くので、その点は割り切っています。万一、不具合などがあれば、おって皆さんにはご報告したいです。

<総評>
 なんといっても、4000円相当の中国製ジーンズです。
「防縮・防ねじれ加工がされていないキバタのデニムがほしい!」みたいな、あれこれと注文をつけるのであれば、それ相応のお金を払ってジーンズを買うべきでしょう。
 幸い、日本製の極めて質の高いジーンズメーカーが群雄割拠しているのだから、ジーンズに一家言ある方々は各々のこだわりに答えたジーンズを買えばいいと思います。

 ただし、4000円、セールで3000円程度でカイハラ社の生地を用いたノンウォッシュのセルビッジジーンズが購入できるのは、この不満を十二分に上回る利点です。
 大抵のユニクロ店舗で購入できるという敷居の低さも素晴らしいです。
 他の高級ジーンズならば、きっと仕事着として穿き潰せないでしょう。年末年始、ぼくはこのジーンズを穿いて、休みであることを忘れ無心で家中を掃除して回りました。
 国内製の高級ジーンズでは到底真似できない、ラフに扱えるジーンズとしては唯一無二だと思えます。

<おまけ>
「ユニクロ商品のレビューはバズる」という打算から、インターネットでは多くの記事がアップロードされているわけですが、売り場に行けばわかることを延々書いていていまいち参考にならないページにイライラして、つい衝動的に書いてしまったことをお許しください(懺悔)
 ぼくとしては、購入を希望する方々に最小限度知っていただきたいこと、特にぼくと同じような過ちはくれぐれもしないようにと思って、これを書きました。
「こんなはずじゃなかったのに」を減らして、「やっぱり買ってよかった」という声を増やす、そんな一助になれればぼくの苦労も少しは報われるのかな。

<追記>
 いわゆる「ユニバレ」ですが、写真や本文で記したとおり、ボタンやリベット、そして裏側のペイントでこれでもかと"UNIQLO"の文字が多々あります。
 ただ、不幸中の幸い(?)なのか、着替えや洗濯時ならともかく、普通に穿いていて気付かれるケースはあまりないかと思われます。リベットの印字は文字が小さいので、よほど視力のいい人でないと判別できないのではないでしょうか。
 どうしても気になるという方は、他のジーンズを探してみましょう。ぼくのおすすめは、無印良品が販売しているジャパンデニム・スリムパンツです(ぇ!?)

【Text & Photo: Ichiro OHNO, 2016/12/17(Sat)】

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