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つまみ細工の体験が人を動かす力を持っているということ

先日、一凛堂でつまみ細工体験をしてくれたJICAの日系人協会の活動の一つである「日系文化活動コーディネーター育成プログラム」の模様が機関紙に掲載されました。彼達は現地の日系人コミュニティの活動の中心となる為に日本で様々な体験をし、これを現地にフィードバックして日本文化を伝えていくという役割を担っています。

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その中でアルゼンチンのメンドーサという街にいるメリッサさんという女性がつまみ細工体験に触れてくれました。世界に約400万人いるとされる日系人の約8割は南米に集中しています。様々な理由で南米に渡った方々の末裔である彼達は日本人のルーツを持って生まれましたが、実際には日本を知らずに育ちました。日本の文化はインターネットなどを通じて見聞きするというのが現実ですがメリッサさんのいるメンドーサでは新しく日系人協会ができたばかりで、活動をするにもまず人を集めることから始めなければならず、イベントの内容もさることながらまず楽しくて興味を引くイベントなども自分で考えなければなりません。

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一凛堂ではつまみ細工の体験をしてくれた方に「つまみ堂9級」の免状を差し上げていますが、体験が終わって楽しかっただけで終わらず後に記念として思い出が残る様な工夫をしています。9級という免状があるからには次は8級なんだな・・・と次に何かがあるというサインも兼ねています。

メリッサさんがつまみ細工に触れた感想は「端切れ布」(小さく切られた布という意味だと思います)でこんなに可愛い花が作れることに感動した!とのことですが、察するに「これなら簡単に皆んなで楽しむことができる」と感じてくれたことでしょう。そしてきっとメリッサさんはメンドーサに帰ってつまみ細工だけでなく今回日本で体験した色々な日本文化を現地の同胞に紹介することをワクワクしながら考えていることでしょう。

たった90分間のつまみ細工体験が1人の日系人の女性の心を捉え、動かすことに繋がる。何を作るか・何が出来上がるかではなく”つまみ細工をする”だけで何かができると感じてくれたことが大事なことだと思います。10/17には別のグループの方達が体験に見えます。1人でもメリッサさんの様に感じてくれることを願っています。

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