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再読、デザインのデザイン

こんばんは、デザイナー高木です。

僕は2年前にこの本に出会いました。

その頃は、宣伝会議のアートディレクター養成講座に毎週福島県から東京に通っていました。講座に通っていた半年間、その行き来のバスの中でたくさんの本を読みました。原研哉さんの著書「デザインのデザイン」。この本をバスの中で読んだ時の衝撃は今でも覚えています。目から鱗がポロッポロ。今まで言語化できずにモヤモヤしていた頭の中の淀みが、スカーっ!と晴れた体験を覚えています。

この本を読んでから2年が経ちました。あれから僕はさらにたくさん学び、あるときは悔しい思いをし、あるときは絶好調に高評価をいただいたり、あるときは雲の上の人物を直接訪ねたり、あるときはありがたい場に立ち会えたり(原さんご本人にも偶然お会いできたり)、あるときは自信のあった作品が無常にも落選したり、とにかくこの2年はデザイン三昧でした。振り返ると蛇の道の向こうが霞んで見えるようです。

コロナが起き、もう少し自分のために、それでいて社会のためになるように、そして自分にしかできない何かのために時間を使おうと思い、Youtubeでデザインチャンネルを始めました。

デザインの面白さを伝えようとはじめたチャンネルですが、更新すればするほど、そして動画を作れば作るほど、デザインのことがわからなくなることが多いのです。

デザインを言葉にすることはもうひとつのデザインである(引用『デザインのデザイン』)

冒頭の文です。

そしてこう続きます。

知っていたはずのものを未知なるものとして、そのリアリティにおののいてみることが、何かをもう少し深く認識することにつながる。たとえば、ここにコップがひとつあるとしよう。あなたはこのコップについて分かっているかも知れない。しかしひとたび「コップをデザインしてください」と言われたらどうだろうか。デザインすべき対象としてコップが示されたとたん、どんなコップにしようかと、あなたはコップについて少しわからなくなる。

世の中のあらゆるものは誰かが意図を持ってデザインしたものです。

優れたデザインは違和感がないため、普段それがデザインされたことを特段意識したりはしません。そして語ろうとしなければ特に不自由はない。

しかし僕たちはこれからの時代を作るために、今日の社会の中で機能しなくなってしまったまま使われ続けているデザインをアップデートしないといけない。SDGsを達成するにもデザインの力は必須だと考えています。

というわけで、2年前よりデザインを知り、2年前よりデザインがわからなくなった僕は、もう一度この本を読んでいます。

最後まで読んでいただきありがとうございました!



高木市之助のデザインチャンネルでは、デザインの面白さ、作ることの楽しさなどをお伝えする動画を更新しております。過去動画では、『ロゴデザインを100点スケッチして気づいたこと』や、高木流の『コンセプトからロゴを組み上げるやり方』など、デザインに関わる方、そうでない方、どちらにも楽しんでいただける内容を目指しております。

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