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英語にひそむザラブ星人 〜助動詞過去のなぞ〜

全く新しい視点で助動詞過去を解説します。これで不可解な挙動をする助動詞過去が腑に落ちると思います。どうぞ最後までお付き合いください。

当たり前ですが、ふつう動詞は、過去形になっても意味は変わりません。時制が移動するだけです。

しかし、助動詞の場合、よくみると・・・過去形で意味が増えている!!
日本語でも英語でも時制が変わったからと言って意味合いが変わる、増えるなんて、ありえないことです。

いつの間にかにしれっとひっついているオマエはいったい何者だ!!

しかも、よく調査してみると、助動詞本来の意味はなく、「可能性の度合い」だけの意味。
さらに、こやつはPast, Present formの時空を超えて現れる。
つまり、この赤い部分の助動詞過去は姿、形は本物にそっくりで区別はつかないが、中身は別物。
こやつが、われわれを騙し、混乱の渦に巻き込む。そう、にせもの。ザラブ星人なのです。シン・ウルトラマンで日本国民を騙したあの星人です。
笑)助動詞過去の不可解な用法は、全く別物とした方が、いろいろと理解しやすいですし、ナゼ別物かも仮定法の記事最後で判明させます。

どうやって、本物と区別がつかないこのザラブ星人を見破るのか?
安心して欲しい、簡単に見破る方法があります。

現在形(と過去形)とは」で説明したように、
時制はいきなり飛ばないという原則(と私は呼びたい大原則と)により、
構築するPresent formに突然時制の違うモノは現れないからです。
つまり、現在形で語り構築する世界に、過去形であるザラブ星人が出現すれば一目瞭然。目立ち過ぎるほどハッキリわかるからです。
現在時制で語っている中で、突然、助動詞過去形が現れたらそれは、「可能性の度合い」の助動詞過去形だと言うことです。
日本語が、現在形と過去形が文章の中に混在しても問題無いから、日本人である我々は、その違和感に気付かないのです。
※例を本記事の一番最後に記します。

canとmayを混同させる妖怪」でcanとmay違いを説明しましたが、以下のmayで適格でcanで不適格の文は、信じがたいことにcouldになると、現在時制(Present formにあるとき)で、すべて適格となります(mayよりも可能性は低い)。

× His story can be true.
× It can snow tomorrow in Boston.
× He can be out of town, Since there's no response from him.
× Oh, are you going out now? You can get wet if you don't take an umbrella.

上文、canはダメだがcouldだとすべてOK

この時のcouldにはcanの用法はありません。可能性の度合い。要するに本物のcouldではなくニセモノ。ザラブ星人なのです。


実は、英語には、もう一体、星人がいることに、お気づきでしょうか?
そうです。過去完了形にソレはひそんでいます。

to be continuedーーーー→
ザラブ星人の正体はコンティニュー先一番最後仮定法の記事の最後で判明します。
ここまで読んでくれてありがとう。
お疲れ様でした。
あなたに幸あれ


※日本語の現在形と過去形が混在する文章。
刑事はグイッと縄を後ろに引いた(過去形)。
「ングーーーッ!」
犯人は、たまらず、猿ぐつわの奥からうめき声を洩らす(現在形)。だが刑事は、かまうことなく縄をキツく締めあげた(過去形)。ギュッギュッと引っぱる度に呻き声が上がる(現在形)。犯人は、何とか逃れようと暴れるが、無駄なあがきだった(過去形)。そして最後に、縄尻を椅子の桟に繫いでしまった (過去形)。後ろから見ると、後ろ手で 1本になった腕と、椅子の脚の横棒の桟が、90度で交わり、逆T字を形成している(現在形)。

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