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弁当放浪記(やまびこ弁当)

新幹線の旅の楽しみの一つは、やはり駅弁です。私は、岩手の「やまびこ弁当」を選びました。斎藤松月堂が手掛けたこの弁当は、見た目からして心を引きつけます。


弁当の蓋を開けると、まず目に飛び込んでくるのは、鮮やかな彩りと細やかな盛り付けです。ご飯には紫蘇ふりかけがふりかけられ、白ご飯の美しさを引き立てています。副菜には、エビフライ、鮭の塩焼き、卵焼きなどが詰め込まれており、それぞれの味が絶妙に調和しています。特に、エビフライの衣のサクサク感と、中のエビのプリプリ感がたまりません。

一口一口食べ進めるごとに、地元の味わいが口の中に広がります。がんもどきと野菜の煮物は、素朴ながらも深い味わいがあり、ほっとする味わいです。また、鶏の照り焼きは、甘辛いタレが鶏肉にしっかりと絡んでおり、一口食べるとジューシーな旨味が広がります。香ばしい香りが食欲をそそり、食べるたびに満足感が得られ、箸が止まりません。

デザートには小さな和菓子が添えられており、甘さ控えめでほっと一息つけます。これが新幹線の旅をさらに特別なものにしてくれるのです。

やまびこ弁当を食べ終えたとき、心に浮かんだ感想を詩にしてみました。


やまびこの 味わい深き 弁当よ

旅の友とし 笑みこぼれ

風のごとくに 新幹線

進む道中 喜びひとしお


この弁当が、旅の思い出に華を添えてくれました。岩手の自然と文化を感じながら、また一歩、新たな地へと進んでいく楽しさを胸に抱き、新幹線の窓から見える景色を眺めました。

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