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~第44回~「祈年祭の話」

2月17日は「祈年祭」を斎行致します。
これは全国の神社で行われるもので「としごいのまつり」とも言われます。
「とし」は稲を始めとした穀物の実りを指し、「ごい」は祈りで豊作を祈願する意味を持ちます。
大祭である為、神職は前日から神社に参籠し精進潔斎を致します。

歴史は古く、その起源は古代、春の予祝儀礼にあります。
そして、この祈年祭は年のはじめに豊作を願う神事として、8世紀ごろから宮廷儀礼としても行われるようになりました。
奈良・平安時代当時は、毎年陰暦の2月4日に神祇官、国庁で行なわれましたが、中世以降に途絶え、その後明治5年(1872年)に再興。
明治以降は宮中の年中祭事に準じて執り行われるようになり、現在に至ります。

春の予祝儀礼は現在でも各地に伝わっております。
春に田植えの様子を演じる「田遊び」や、田の神を山から迎える「田植え神事」などです。
私たちは古来より穀物の実りを大切してきたことが伺えますね。

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〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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