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~第52回~「神饌の話」
4月の5日~7日まで「鎮花祭(はなしずめさい)」を斎行いたしました。
祭儀の中では、氏子中の児童による花しづめ舞が奉舞されました。
全国の神社には数多の祭礼があります。
そして神様に奉るものは、巫女舞などの多くの芸能のほかに、地域の食材や食事などがあります。
これを神饌(しんせん)と言います。
神社本庁のサイトには
「神饌とは、御饌(みけ)とも言って、お祭りなどで神様に献上するお食事のことです。神様にお食事を差し上げておもてなしをして、そのお下がりを参列した人たちでいただく行為・『神人共食(しんじんきょうしょく)』が、日本の祭りの特徴であるとも言われています。」
とあります。
基本的な食材は、お米や餅、お酒、海魚や川魚、野鳥、海菜や野菜、お菓子、塩や水などで、供え方としては生のまま供える「生饌(せいせん)」と、調理したものを供える「熟饌(じゅくせん)」に分けることができます。
ちなみに当社の鎮花祭の神饌は、明治3年の明治天皇御親祭の神饌に準じて土器の高坏(タカツキ)に盛られてお供えされます。
興味深いことに、当時の記録によると神饌は、全て調理をする熟饌で、さらに「野鳥但鶴」との記述がありますので、どうやら鶴をお供えしたようです。
現在は鶴ではなく、鶏をお供えいたします。
神饌も日本の食の歴史を今に伝える大切な文化です。
〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕
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