見出し画像

~第158回~「氷川神社と武道の話② 今武蔵と刀の話」

武蔵一宮氷川神社の境内にある「額殿」にはいくつか奉納扁額があり、その中の一つに、今武蔵と呼ばれた昭和の剣豪「國井道之(國井善彌)」の名前があります。

今では文字は読みづらくなってしましたが、今武蔵が武蔵一宮氷川神社に来た事実に変わりはありません。 國井善彌(くにいぜんや。本名は道之。1894年~1966年)は鹿島神流(鹿島神伝直心影流)第十八代宗家として鹿島神流を大成させ、昭和の今武蔵と称えられた剣豪です。

その鹿島神流は剣術と柔術を中心に、抜刀術、薙刀術、懐剣術、杖術、槍術、棒術なども行う総合武術で、鹿島神宮に古くから伝わったとされる「鹿島の太刀」を元としているそうです。

鹿島神宮祭神の武甕槌大神(建御雷之男神、建御雷神などとも)が悪神を鎮める際に使用した技がその始まりであるとして、抜刀術の「祓太刀」がその名残なのだとか。 刀といえば、武蔵一宮氷川神社の主祭神・須佐之男命と武甕槌大神にはある繋がりがあります。

日本の歴史で初めて登場する剣「十拳剣(トツカノツルギ)」です。

この剣は須佐之男命の父神である伊弉諾尊が所持し、須佐之男命はこの剣で八岐大蛇を退治。

そして武甕槌大神は国譲りの際にこの剣の切先にあぐらをかいて大国主命と交渉し、神武天皇はこの刀の力を借りて、統一王朝を樹立なさいます。 氷川神社にまつわる古代の「武」から昭和の「武」。

2000年を超える氷川神社の歴史の中にある「武」の逸話を2回にわたって紹介させていただきました。


〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

#武蔵一宮氷川神社 #武蔵一宮 #氷川神社 #大宮 #氷川 #神社 #大宮氷川神社 #大宮氷川 #武蔵 #一宮 #鹿島神宮 #刀 #今武蔵 #國井善彌 #鹿島神流 #須佐之男命 #十拳剣 #musashiichinomiyahikawashrine #shrine #jinja #shinto #hikawa #omiya #saitama

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?