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~第149回~「郷神楽の話」

氷川神社では毎年3月15日に「郷神楽祭」を斎行しております。 武蔵一宮氷川神社では古くより神楽の奉奏が盛んでした。 特に江戸時代は活況を呈しており、文政年間(1818~1831年)には社頭で永代太々神楽を取り行い、8,000人ほどの人が集まったとの記録が社伝に残っています。

また、境内の額殿には往時を伝える額が現存しております。

神楽は日本古来の信仰から生まれたもので、五穀豊穣や疫病退散などの祈りを込め神様に捧げる日本固有の芸能です。

その語源は「神座(かむくら)」であるとされ、この神座に神様をお迎えして行う芸能が後に「神楽」になります。

そのような神楽は宮中で行われる御神楽(みかぐら)と、民間で行う里神楽(さとかぐら)の2種類に大別され、さらに里神楽は巫女神楽、採物神楽、湯立神楽、獅子神楽などに分類されます。

また、獅子神楽の中には伊勢の神宮や熱田神宮の神人が現地に参拝できない人のために各地を巡って神札を配りながら行う神楽「太神楽(代神楽)」があり、この太神楽が江戸時代の伊勢信仰ブームに伴い関東でも流行しました。

氷川神社の社伝に残る「永代太々神楽」は、江戸時代の神楽の人気を今に伝えるものでもあるのです。 「郷神楽祭」当日は神事の後に舞殿での鈴神楽、そして神楽殿で須佐之男命の「八岐大蛇」など様々の神楽が奉納されます。

ぜひ古から続く日本人の祈りのかたちを、神社でご覧下さい。



〔 Word : Keiko Yamasaki Photo :Hiroyuki Kudoh 〕

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