一ノ瀬樹一

WEB小説を書いてます。 出版希望。お仕事依頼はichinokokoro@gmil.c…

一ノ瀬樹一

WEB小説を書いてます。 出版希望。お仕事依頼はichinokokoro@gmil.comまで。 ■受賞歴 2017年応援キャンペーン外道主人公 準大賞作品 2018年SKYHIGH文庫賞 優秀作品

マガジン

  • 記憶の断片

    悲しくても苦しくても、人生は楽しむもの。落ち込んだ時や、元気を出したい時。そっとあなたの傍によりそう詩でありたい。

  • 新約古今著聞集

    ショートショートを集めた散文集。楽しい話から身の毛もよだつ怖い話。ちょっと、不思議な話をまとめました。

  • 人生が楽しくなる簡単哲学

    人生を生きるうえで、私達は不安との戦いです。 未来、人間関係、恋愛、仕事、様々な悩みと不安があなたに襲いかかるでしょう。 そんな不安を解消してくれるのが哲学です。 難しくない簡単哲学が、あなたの人生を楽しく出来たら幸いです。

  • 同居モニター

    同居モニター。 ある大学の心理実験で集められた数十人の男女。 その実験内容は、見知らぬ他人と一ヶ月間、二人で住まわせると、人はどのような行動を起こすのか? 実験参加者には、とんでもない金額の報酬が支払われる為、人気の求人となっていた。 実験に参加者した湊あかりは、どこにでもいる普通のOL。休職中のあかりが実験に参加した理由は、報酬ではなく別にあった。 果たして、この実験の結末はどこに向うのでしょうか?

  • 命のオーディション(簡易版)

    短編小説 ■キャッチコピー 僕らは、誰かの犠牲で生きている。 ■紹介文 ビルの屋上――。 有坂慧は、人生を終わりにしようとここへ来た。 きれいな夜景と三日月の夜。 死ぬには絶好の夜だったのだが、そんな有坂の自殺を邪魔したのは、自称死神の久慈城クリード・ステラスミスだった。 かくして、有坂と死神の奇妙な関係が始まる。 はたして、有坂の自殺は成功するのだろうか?

最近の記事

  • 固定された記事

波の囁き

静寂に波の音 泡と消える縁どり すべてをさらってしまった跡 記憶は形を変え 笑い声は露と消える それでも静かに囁く波 消えない悪夢に怯え 寂しさが絡みつく 昇る光が眩しくて 落ちる夜に想いを重ねる ささやかな願いも 波の随に沈んで 揺られて形を変える 言葉なくした想い 瞳に映る風景さえも すべてを洗い流してくれ 暗闇に迷い込み 光さえ届かない 凍える深い海の底 すくい投げる命が 指の隙間から落ちる 無慈悲に囁く波の音 剥がれ落ちる未来に怯え 水面に揺れる言葉 昇る光が

    • 奇跡の枝

      ただ、生まれたことが 物事を重くしやがる 誰も迷っているわけではない 解ったふりをしてるだけ 奇跡の枝に触れて 運命と間違って 頬を染めて 正しい事 繰り返そう 何も変わんない 色褪せても 飽きれる程 奏でよう ここでずっと立っていよう 異なった色で塗り分け やたらと線を引きたがる 誰も区切っているわけではない 護って生きるための術で 奇跡の枝に触れて 何度も傷ついて 悲しい顔が 焼き付いて 眠れない夜 何も出来ない 変えられない 無力なままで 構わないのか? 矛盾

      • 優しい朝

        幼い頃の思い出は  三つ編みと一緒に切り落とした どうかしてるからそっと 夢の中で生きていきたいと願う 昇る太陽は静かに 影を伸ばして始めてしまうから 乾いた瞳から涙が 零れ落ちる暇さえ与えてくれない あの日の絵本のように ハッピーエンドは訪れないけれど 生きている音が奏でる この世界は美しいと思えたんだ 揺れる心を結ぶ 夜の悲しみ モノクロの世界に色を染めて 「大丈夫」だと 頬んでいる 朝が訪れる 深い心の傷も 生きる不安も 混ぜ合わせた灰色の空に 光が差す 今日を

        • 眠れぬ森

          ハサミで切り取った後 あなたの髪に触れる 散らばるこの匂いも全部  私だけのものだから もうすぐ陽も落ちて 今日が終わりを告げる 眠れぬ森は静かに優しく  私は溶けて混ざるの あなたが名前を呼んで ここに居ていいと思えた その手が心に触れて 呼吸を覚えられたんだ 今までのとは違う 私を全部注いであげる 記憶のすべてを 埋め尽くしてしまいたい 幼い子供みたいに いつまでも手を繋いだまま 眠れぬ森を彷徨うの 水色のシーツを汚した 悪い子を叱って欲しい 頬を伝わる熱い痛みで

        • 固定された記事

        波の囁き

        マガジン

        • 記憶の断片
          42本
        • 新約古今著聞集
          11本
        • 人生が楽しくなる簡単哲学
          1本
        • 同居モニター
          11本
        • 命のオーディション(簡易版)
          9本

        記事

          夜桜

          誰のために咲いたと問えば ただ、そこに落ちただけと答え 深窓の闇に輝く銀色の月 涙を乾かす風が吹く 在り来たりな優しさに  絡みつく下心が身体を縛る 無駄に散る感情の先には 違った世界線が笑う 曖昧な正解 曖昧な現実 尖った先端が喉に突き刺さる 呼吸も出来ない 霞む視界の先に 舞い散る花弁と揺れていた 夜を濡らして 花を燃やすように 熱い衝動で 無理やりに触れた 心の扉を壊して 誰に焦がれて 誰を信じたって 最後は失う 深い闇に添える色 儚くも美しく 刹那に散る 夜桜

          ハルモニア

          きっと誰もが物足りない  心の隙間を埋めるように 笑顔と笑顔で向き合えたら  素敵な世界が広がって 意地悪な言葉を箱詰めにして 宇宙の彼方へ打ち上げたら あんなに綺麗な流れ星になって 誰かの願いを叶えれたら……素敵 右も左もアンバランスな きわどい関係性を保っている 何も考えずに  いつまでも平和を謳歌していたい きっと誰もが探している  心踊るような幸せを だけど小さくて気づき難いから 理想の世界を夢見てる 必要以上に知りたがるから 見なくてもいい底まで覗く 異なっ

          ハルモニア

          祈り

          戦闘機の音で目覚め 白いハトはどこか遠くへ  憎しみの波は広がり すべてを狂わせてしまう 散った花は土になり 生命は巡り繰り返す  でも二度と戻ることはない 悲しい別れを言葉にする 今夜、君が産まれた世界を  こんな悲しみで迎えたくない 今夜、君が産まれた世界を  好きになれるように願いを捧げる 瓦礫の山に埋められた 無数の祈りを拾い集め  歴史は動き始める 間違った道と知っていても 今夜、君に会えていたなら   過ちに気づけたかもしれない 今夜、君に会えていたなら

          アイボリー

          淡い淡い光は 簡単に見失ってしまう  さよならも言わず 遠ざかっていく 暗い暗い記憶は 頭の隅に追いやって  見ないふりをして 忘れることはない   人生は幸せな時よりも 不幸の方が多い気がする  そんな甘い思考が汚してしまうの   赤い赤い身体は 誰を思って熱を持つ  さよならの後は 冷めていくだけ 深い深い悩みは 心を溺れさせてしまう  知らないふりして 何もない明日へ 塗り重ねた今日の色も いつかは剥がされてしまう  そんな当たり前の日々が宝物  淡い淡い期待に 胸

          アイボリー

          サナギ

          スクリーンにサナギ 恥ずかしめて  隠さなくちゃ 黒く塗りつぶして 穏やかな風が 頬を撫でると  届かない思い 唇を騒がせる 未完成な胸を貫く針の先  広がる宇宙を感じ 目を閉じるの 震える肩に溶ける光の粒  誰もが希望にすがり 歩んでいく 不安感を抱えたまま 羽ばたいている 愛の言葉も めんどくさくて  目を閉じている 間に終わらせて 朝を迎えた 曇った空の色  重ねた隙間 優しさに死んだ 不完全な身体を失う儚さ  閉じる扉に手を 伸ばしているの 凍てついた心を温

          妄想ミッドナイトカクテル

          今日を吸って吐いて  溢れ出す感情が泡と鳴いている 毎日は少し退屈だから  まだ帰りたくなくってちょっとわがまま 繰り返す繰り返す脳内妄想  背の高い王子様がお姫様抱っこ 現実と妄想が混ざり合って  唸るベースラインに揺らいでいる 自己満足? 妄想ミッドナイト  こんな日も楽しんだ者が勝者 この世界は誰も正しくはないの  そう思えば 救われた気がする 慣れないスカート履いて  勇気を出して背伸びした日は 大抵誰も気が付かなくて  後悔と敗北感の帰り道を辿る 募らせる

          妄想ミッドナイトカクテル

          Breath of the World

          罪と この罪を  積み重ねて日々を繰り返す 次は この次は  あれもこれもと求めてしまう このまま欲に溺れて行こう  欲しいモノで溢れた世界で 震えた指先 示して行こう  未来とかあやふやを信じて 罰と この罰を  耐え重ねて人は繰り返す 次は この次は  あれもこれもと慣れてしまう このまま痛みに耐えて行こう  丁寧に梱包された世界で 震えた唇噛みしめて行こう  救いとかあやふやを信じて 罪と この罪を  積み重ねて日々を繰り返す 罰と この罰を  耐え重ねて人は繰

          Breath of the World

          Missing

          壊れた感情さえもおもちゃにして 選ばされる幸せの形 答えは一つじゃない 都合のいい そんな嘘に身を委ねて この心臓が止まるまでは  あなたに振り回されていたい ありふれた願いがこの空を埋め尽くす 「傍にいて」と震えた声 泣きじゃくる子供みたい 冷めた匂いと 鳴り止まない雨の音が 明日への手掛かりを隠してしまう あの綺麗に咲く花も 静かな海も どこかモノクロに見えていた 錆びついた心の闇が あなたに触れ 救われたような気がした どうせいつかは死んでしまう それならあなた

          傷だらけのプライド

          またつまらない朝が始まるんだね 理由なき虚脱感 逸脱したモラルの果て 出口の見えない迷路を彷徨い続け 飽くなき反骨心 消費する時間を憂いて 日が沈むまで 踊れよこのステージで ここから始めればいいだけ まだ終わりじゃない  なめんなよ 鋼鉄のプライドで 地の果てまで 飛んで行ければ またくだらない夜が更けてゆくんだね 理由なき孤独感 零れた涙は夜空に流れた 血液が沸騰する音ほどの情熱もなく 泡と消える自尊心 すり減らす命の憂いて 夜が明けるまで 叫べよ絞った声で ここか

          傷だらけのプライド

          空虚

          愛など嫌い 影も形もない まるで病 恋いは患うもんです 血液に溶けて巡る毒素が 感情のすべて麻痺させていく 言葉は皆 実体のない刃 無意識に 傷をつけるもんです くだらない感情 研ぎ澄ましたまま 誰かれ構わず切り刻んでいく 自覚もないまま いつだって予想の斜め上 裏切られている 無機質な壁の中で 自分を慰めている 悪夢に怯えることなく 膝を抱えて裸のままで眠りたい 悩める社会 問題は山積みで 神様はいない これが真実なんです 青い海を染めて汚れた未来でも 生きなきゃい

          ココロナラ、大丈夫だと叫んでいる

          世界がひっくり返るようなあの日から、もうすぐ二年が経とうとします。相変わらず、批判の声、フェイクニュース、疑問に感じる政策、日々重なるフラストレーション……。 出口の見えない未来に、不安を募らせていませんか? 人は、心に黒い塊を貯めておくことは出来ず、吐き出すことで自分を守る生き物です。相手を批判することで、傷つけることで、誰かのせいにすることで、自分を正当化し、原因は外にあると疑ってしまいます。 しかし、本当の原因は外ではなく内にあるもの。 私の身内にも、新型コロナウ

          ココロナラ、大丈夫だと叫んでいる

          ココロナラ

          人と人がいがみ合って 絡み合った交差点で 向かう先は霧の中 出口すら見えないのに 「大丈夫」と嘘を吐いて 仮面つけて偽って これが待っていた未来か? 疑問すら忘れている 心の奥が病んでいく もう終わりにしようか 傷の舐め合いや 誰かのせいにするのは  痛いんだ 心が叫ぶ これはフィクションじゃない 神様なんていない 君と僕の世界 今始まるよ 人と人が探り合って 殴り合った交差点で 一方通行の歪んだ正義 すれ違って絡まる 心の奥が病んでいく 胸にしまい込んだ 希望の種

          ココロナラ