微発見75

雲のように考えること。ゴミを拾いながら考えること。/一日一微発見085

写真が生まれたときに、それまで世界と人間のあいだにあった「かけがえなさ」=「アウラ」が消失した。

それは、ベンヤミンがボードレールやプルーストを通して指摘したことだ。

そのことは、一度きりの「事件」ではなくて、強力な新しいテクノロジーが出現したときに、かならず人類の中に広がっていく。

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1,439字
編集者・アートプロデューサー・京都造形芸術大学教授/後藤繁雄です。 アートや編集のこと、思考、アイデア、日々起きていることなどをその都度書いていきます。 ここでの文章はハウトゥにはならないと思いますが、知性や感性を刺激したい人に読んでもらったらいいかなと思います。 僕は、人は、大きな出会いがやってきて変わるというより、微妙なものに気がついてだんだん変わることのほうが「可能性」が高いと思う。「微発見」。 それには、訓練が必要で、この「一日一微発見」も、僕の訓練法のひとつです。

「一日一微発見」というのは、僕が師匠だと思っている文化人類学者、故・岩田慶治が日々やっていたこと。 僕はそこからヒントをもらって、もう15…

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