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ジェフ・クーンズが考えていることを考える/一日一微発見220

僕は今年になってから、コロナの先が見えないということもあるし、「アート思考」をまとめる絶好の機会なので、個別アーティストの深堀りに時間を使っている。

僕が根っからの「編集人間」だからということもあるが、世界中の都市の行く先々で沢山の展覧会を、あたりまえのように見てまわり、アーティストのインタビューもし、一緒に仕事もしてきた。

その実感を授業を通してまとめて凝縮したのが、前に出版した『アート戦略/コンテンポラリーアート虎の巻』であった。
しかし、あの本を作った時は、あまりにも「速く」駆け抜けなくてはならなくて、「深さ」が発揮出来なかったな、と思っていた。

コロナでヒマになったわけではないが、「速度」だけでなく『深度」に向かい合えるタイミングがやってきたんだな、と思える毎日なのだ。

深掘りして考えたこと、整理したこと、思考のその過程を、大学や大学院、スーパースクールのA&Eやdrifted授業で話すことで、さらに錬るのは楽しい。

「アート思考」については、今年は例年作ってきた「マトリックス」授業のプログラムはひっこめて、個別編の中でそれを展開しようと試みている。

「ヴィジョナリー」から始めてブルース・ナウマンをやりそしてジェフ・クーンズ。そして、クリストの創造過程を選択している。
来週はジョーン・ジョナス。続いてフィリップ・パレノ、ホックニーも準備中だ。

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