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アートが成長する場所を創ること(直島の旅館ろ霞にて)/一日一微発見294

瀬戸内芸術祭は、国内外から多くのアートラバーを集まる世界有数のアートフェスティバルになった。
しかし重要なことは、一過性の祭り(イベント)ではなくて、直島という場所自体が、アートサイトの増殖により、常に進行形で変わり続けていることだ。

これは凄いことだ、他で見たことがないなあと、直島に来るたびに、ひしひしと実感するのである。

芸術祭が行われていない時でも、直島にはいくつもの常設のアートサイトが点在している。
芸術祭のないときでも、見てまわることのできる施設が増えているのだ。

もちろん島は住民のものであり、観客はストレンジャーでしかない。
島自体の自然景観は、農業や林業や交通などの歴史が作り上げてきたものだ。
しかしアートの力で、場所の意味が変わって行く実践は、そうあるものではない。

アートが地域といかに接続できるか。
いい意味で異物として介入できるのか。
直島の、町の成長は、従来の都市計画や地域創生と、全く意味が違うように思われる。

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