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楳図かずおのZOKU-SHINGOはアートを超えている/一日一微発見291

最初のウメズ体験は、小学校6年の時に『少女フレンド』に連載されていた『赤んぼ少女』つまりは「たまみ」の物語である。
僕らの小学生時代は『少年サンデー』『少年マガジン』の初期のブレイク期にあたり、少年少女たちの人格はマンガで形成されたと言って良い。

手塚治虫、藤子不二雄、赤塚不二雄、桑田二郎、水木しげる、そして楳図かずおからの影響は、はかり知れない。

『赤んぼ少女』や『ママが怖い』は、クラスメイトの女の子に見せられ驚いて、心を鷲掴みにされたような気持ちだった。
その後も『おろち』『洗礼』『漂流教室』などリアルタイムに人格への刷り込みは行われていった。

それは、お化けや怪獣の怖さとかではなく、人間の持つ恐怖、カタストロフの不条理、死、肉体の変形などが次々に繰り出されてくる強迫的なもので、あれほどの強いオブセッションを与えられたのは、人生の中でもそうなかったと思う。

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