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人事から社員インタビューを打診されたら。最低限やること5つ【採用広報】

採用広報の広がりとともに、人事から「社員インタビューに協力してほしい」という相談を受けたことのある方は増えていると思います。

今回は「インタビューなんて受けたことないけど、どんな準備をしたらいいの?」と思う方が、最低限準備するべき5つのポイントをまとめました。

<初級編>
 1. 自分が本当に適切なインタビュー対象か考える
 2. 入社を本心で勧めたいと思っているか自問自答する
<中級編>
 3. 事前に質問に目を通し、回答をイメージする
 4. 具体的なエピソードを思い出しておく
<上級編>
 5. 伝えたいメッセージを持つ

--------------------------------<初級編>--------------------------------

1. 自分が本当に適切なインタビュー対象か考える

まず、人事部から来ている企画の内容にしっかり目を通し、自分は期待された内容を話せる人物なのかどうかを冷静に判断してください。

「人事部の依頼だから断れない」と無思考にOKしてしまう人が多い気がするのですが、ちゃんとした理由があれば、単に依頼を断っただけで評価が落ちる可能性は低いのではないでしょうか。

話が来た段階でまず社員の方にお願いしたいのは、「NOを選択肢に入れる」ということ。「この企画では、自分は期待された内容を話せそうにない」と思うのであれば、その旨を人事にきちんと伝えてください。

取材対象者の選定が不適切なままインタビュー企画が進んでしまった場合、それを最後に止めることができるのはあなたです。萎縮することなく、人事と正直にコミュニケーションを取りましょう。

2.入社を勧めたいと“本心で”思っているか自問自答する

自分はインタビュー対象として不適切ではないなと思えたら、次に確認するのは「本心で入社を勧められるか」です。

もし本心では勧められないと思っているのであれば、インタビューに応じてしまったら最後、記事を通して大勢の人に嘘をつくことになります。

どのようなスタンスで日々働くかは自由です。でも、無理をしてインタビューに答えてもらったところで、200%いい記事にはなりません。無難でつまらない、誰も得をしない記事が出来上がるだけです。

さすがに人事でも社員の方の心の中まで理解することはできません。入社を勧められないのであれば、無理せず辞退するのが賢明だと思います。(とはいえ、人事からの依頼は断りにくいと思ってしまうものですよねTT)

--------------------------------<中級編>--------------------------------

3. 事前に質問に目を通し、回答をイメージする

「自分はインタビューを受けても大丈夫そうだ」と思えたら、次は人事から届いている質問事項をよく読んで、回答内容をイメージしてください。質問事項がきていない場合は、人事に依頼して貰うようにしてください。

インタビューを初めて受けると、かなり緊張します。頭が回らなって、抽象的なことしか話せなかったり、大事な出来事を思い出せなかったりします。

回答をテキスト化する必要はありませんが、自分はインタビュー初心者なのだということを自覚して、最低限の準備は整えておくようにしてください。

4. 具体的なエピソードを思い出しておく

インタビューでは、仕事をする上で大切にしている考えなど、あなたの主義主張を教えてもらうことになると思います。

そのときに必ず「なぜその考えを大切にしているのですか?」という質問をされます。それに対して「え、それは……なんででしょうね?」と笑って誤魔化されてしまうのは、少し困るのです。

「自分はなぜこれを大事に仕事をしているのか」
「何かターニングポイントがあったのだろうか」

そのことを思い出しておいてください。背景なき主張は、文章になると驚くほど薄っぺらになります

そして、応募者が知りたがるのは、その考えを持つに至った「過程」です。社員の人が何を大切にしているかよりも、どんな経験から何を学び、どのように実践しているのか、その人となりに関心があるのです。

人事は「社員の魅力を通じて会社の良さを伝えたい」という思いで社員インタビューを企画しています。ビジネス書に書いてあるような常套句ではなく、あなたの人間的な魅力をしっかりお話ししてください。

--------------------------------<上級編>--------------------------------

5. 伝えたいメッセージを持ってのぞむ

強いメッセージのある記事は良い記事になります。

メッセージは話しながら明確になることもあるので、聞き手もさまざまな工夫を凝らしながらあなたの核となるメッセージを探します。しかし、話し手があらかじめ考えておくに越したことはありません。

社員インタビューはこれから一緒に働く人に向かって話しかける機会だと思って、「これだけは伝えたい」と思うことを考えておくようにしてください。

実際にあなたのメッセージを読んだことがきっかけで、応募してくれる人が出てくる可能性は多いにあります。

【まとめ】 インタビューが成功する条件

社員の方がここまで意識してくださると、社員インタビューはほぼ確実に成功すると思います。

インタビューは、話し手と聞き手が相互的に作り上げるものなので、どちらか片方だけにやる気があっても成功しません。

社員の方が目的を持ってのぞみ、ライターが真剣に聞き取った内容を元に執筆する。その成果を編集者、人事、広報が適切にチェックする。これらの条件が揃って初めて、採用広報のインタビューは完成します。

自分が重要なプレーヤーだということを忘れずに、でもリラックスして、社員インタビューにのぞんでください。人事も広報も応募者も、みんながあなたの話を聞けるのを楽しみに待っています。

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