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決戦は土曜日⑦

色々話は錯綜しながら何とか順番通りに話を進めていきました。前回遂に私が出した夫に対する「誓約書」。誓約書って何を書けば良いの?って思う方も多いと思うんですけど、基本誓約書はサレた側の「要望全部書いて良い」と思ってます。もしその中で相手がゴネる部分があったならばそこをどう納得させるか、というのと、懐柔策を考えておくと良いと思います。

因みに私が用意した夫への「誓約書」の内容を公開しておきます。今悩んでる方の参考になれば('ω')

【夫婦間誓約書】

私(以下甲)、夫君(以下乙)は乙の不貞行為(以下本件)により今後の夫婦生活について以下の取り決めに同意し制約するものとする

第一条 乙は不倫相手(以下丙)との不貞行為を認め甲に対し深く精神的苦痛を与えた事を真摯に謝罪するものとする

第二条 乙は今後一切丙と連絡を取らない様に全ての連絡先を削除する(switchのフレンド、ディスコ、Twitterも含む)

第三条 乙は今後一切丙と接近しない事を約束する。またその他不貞行為に及ぶ危険のある異性との交流、接触も禁止する。丙の職場、自宅、親族への接近も同様に禁止する。

第四条 甲と乙は今後夫婦関係を改善する事に対し協力し再構築していく事を誓約する。

第五条 乙は携帯電話の情報、位置情報を甲が把握する為に監視アプリをダウンロードしいつでも開示出来る状態にしておく事を認める。ただし甲は乙に対し執拗に本件について責めたりせず、携帯電話に関しても必要最低限の監視にする事を誓約する。

第六条 乙は契約した新居やインターネットを即座に解約し不要な物は処分する。

第七条 乙は甲に対しクレジットカードを渡し、使うカードの明細は常に甲が閲覧できる様に開示する事を約束する

第八条 乙は甲に対して休日、または帰宅後「約束」がある場合は、「いつ」「誰と」「何処で」「何を」するのかを事前に虚偽なく報告する事を誓約する。

第九条 乙の月のお小遣いは減額する。EDYチャージ等も禁止。現行二万円の所五千円にする。

第十条 上記の誓約は経過観察をして徐々に緩和、解除していく方針である事を誓約する。

第十一条 万が一今後上記の誓約に違反した場合は違約金として甲に百万円を乙は甲へ支払う事。また丙との関係を継続した場合、慰謝料として乙と丙は甲に対して二百万支払う事、丙ではなく他者と再度不貞行為があった場合は、乙は甲に対して慰謝料三百万支払う事、今後不貞行為による離婚に至った場合、預貯金の共有財産は乙は40万、甲は残り全額で分ける事を認める

第十二条 本件に関し夫婦間で示談としてお互い他者へ口外する事を一切禁ずる。ただし上記を片方が一方的に違反した場合は別とする。

上記の通り本件に関し夫婦間で解決し誓約が成立した事を証として、本書二通を作成し甲乙は署名・捺印の上、各一通ずつ保有する

(甲)__________ 印

(乙)__________ 印


↑これは最終的に出した完成形の誓約書です。基本こんな感じに自分の要望を書いていきましょう。一応第十条の様な相手が良く思える条件も含んでおくとすんなり納得して貰いやすかったりします。十条の項目はこっちとしてはあっても無くても正直どっちでも良いのでw

これのベースとなった物を提示して夫と話をしました。まだこの時点で夫が今後どうしたいのか、は明言してませんでしたが「有責者からの離婚請求は出来ない」というのは理解してるみたいでしたし、私が離婚意志が無いのは重ねて伝えてたので、離婚しない方向での話をしました。

全ての項目に対して「うん」と言わせるのは無理かなって正直思ってましたし、とりあえず一通り説明する、というていで話をしました。深い所は今後また話していけば良いから、と。とりあえず私の本音の要望を彼に伝えました。

特に問題は新居でした。

だって十日前に契約して一週間前に荷物運んで諸々契約したばかりなんですよ(;^_^Aまあそんな事しったこっちゃねぇわ!!って感じではありますけど、そこへの心の整理も今すぐはつかないだろうなって思ってました。なので

私「本音で言えば新居なんか今すぐ引き払って欲しい。女の家の近くで女が出入りして寝泊りした家なんか手放して欲しい。でもとりあえず・・・今は夫君の気持ちの整理もつかないだろうし、おいおいそこは決めていけたら良いかなって思ってる。ただ鍵はくれ」

夫「じゃあ今渡すね」

私「ありがとう」

私「私の本音は全部そこに書いてある通りだけど、夫君の意見は聞きたいし気持ちを尊重もしてあげたい、だから(特に家の事)ちゃんと擦り合わせていこう」

夫「うん」

夫「・・・この他者への口外で親も含むの?」

私「・・・うーん・・・」

私「夫君が言いたいなら私は止めないけど・・・正直私は言わなくても良いかなって思ってるよ」

私「何ていうか・・・言う必要がないかなって・・・そんなに自分の立場を悪くする事はないかなって・・・私は自分の親にも兄弟にも言ってないし・・夫君がどうしても言いたいなら止めないけど」

夫「でもこれはサインしたらもう話せないんでしょ?」

私「まぁこれは今決めなくても良い事から良いんだけど、親というか周りかな?Twitterとかもそうだし、知人とかに言いふらしたりしてお互いの名誉を傷つけるのは辞めましょうね、って事だよ」

夫「なるほど」

私「まぁ親に関しては夫君の気持ちに任せるよ」

夫「このクレジットカードってのは何で必要なの?」

私「要するにお金の流れを把握したり止めたりしたいんだよ」

夫「ああ、なるほど」

細かい所は保留しながら疑問点は聞いてくるのでこっちの思惑をちゃんと伝える。誓約書はお互いが納得して合意しなければ意味がありません。強制的にさせてもシタ側が息苦しくなり再構築へ消極的になりがちです。なのでここは対等にお互いの気持ち、思考は聞いて擦り合わせていく方が良いです。ただ納得できない所、譲れない所は譲る事はないです。理不尽な言い分も聞く必要はないです。あくまで論理的に道徳的な話をしましょう。

そして相手女性への連絡を私は夫からさせる事にしました。この日は土曜日。次の月曜日に三人で会う事にしました。

私「じゃあとりあえず夫君から彼女に月曜日時間作ってって話て」

夫「俺から話して良いの?」

私「良いよ。ただそれ以外は話をしないで」

夫「分かった」

私「絶対だよ。そこは信じるからね」

本当はここで携帯電話奪っても私は良いと思います。信じるからって信じられる訳ないのですから、ただ奪うとなるとこちら側の心証が悪くなるかなと思って私はしませんでした。夫をここで信じる事=再構築をしていく中でも信じていく、と夫に思わせるのも大事だと思いました。がんじがらめにはしないよ、信じる所は信じるよ、という事を伝える為でもありました。だって本来ならここで信じる事なんて出来ません。それでも「信じる」という行為をする私は夫からすれば菩薩の様な存在に見えたはず。

あくまで私の意見や感情で縛りつけるのではなく、貴方の感情も思考もちゃんと考慮しますよ、聞きますよ、大丈夫ですよ、という事を伝える事。おそらくですがシタ側は「再構築する」事に対して恐怖心を持っています。何故なら自分が圧倒的に悪くて圧倒的にこの先不利にしかならないのを分かってるのです。夫はこの時再構築へ向かう言葉は一つも吐きませんでしたし、混乱してる頭の中絶望感しかなかったと思います。だからこそ「大丈夫だよ」と思わせ恐怖心を取り除くという作業を私は同時にしました。頑張ったなぁ・・・って思いますね、本当に。

この後相手女性へ向けた示談書の話になります。

実際に示談書を見た夫は私の説明にうんうんと返事を返すのみでした。書面を実際に見てプロがキチンを作った物だと理解した様です。

ここまで来たら相手女性と話をしない事には何も進みません。夫も私の話をずっと聞いていたので憔悴してる様にも見えました。おおよそここまで二時間話をしてましたから正直私も疲れました。

私「・・・とりあえずあとは相手との話し合いにもよるし・・・一回話終わりにしようか」

夫「・・・」

私「疲れたでしょ?一旦一人になる?」

私「・・・夫君も辛かったでしょ、この話されて。私も辛かったけど・・・まぁとりあえず・・・すぐ認めてくれたから良かったよ。ありがとう・・・ていうのも変だけど」


夫は何とも言えない顔で泣きそうな顔をしてました。

彼はこの時どんな事を思っていたのかは分かりません。

でもとにかく長い長い二時間の話し合いは一旦終わりにする事にしました。

*まさかの最後まで謝罪なし!!*


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