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確実に刻んでいく二人の一歩

不倫相手の女性との対峙を終え、一先ずは区切りがつきました。まだ示談書にサインはして貰ってないので、完全なる安心ではなかったけれど、実際に会って喋って目の前で物理的な繋がりを絶たせた事、そして帰り道に何よりも夫から手を繋ぎ泣きながら感謝と謝罪をしてくれた事、これが一番私の心を安心させてくれました。

不倫相手から罪悪感や不安に襲われながら無理してその関係を続けていた、という想いを聞きました。『いや私の方が辛くて苦しかったわ』という突っ込みをせずに、話し合いを終えて心から『彼女には彼女の幸せを見つけて欲しい』と思いました。私と夫とは違う道で。

話し合いの後、夫は『最初は軽い気持ちだったのに、自分でも歯止めが効かなくなる程彼女に溺れていった。そこには理性は無かったし、ichikoや彼女の想いも無視して突き進んで行ってた。全く何も見えてなかった。それに気づいて止めてくれて、受け止めてくれてありがとう。本当に感謝しかない』と言っていました。

自分がもし同じ立場に立たされたら、自分は同じことが出来るだろうか?と考えた夫は絶対に自分には出来ないと思い、私に対して尊敬と敬意の念しかなかったそうです。

本当かどうかは知りませんが、夫は『あれだけあった彼女への想いが無くなった』とも言ってました。彼女に対しては罪悪感は残っているものの、あの好きだ好きだと言っていた頃の感情が皆無ではないにしろ薄れたのは確かな様でした。

こう聞くとやっぱり不倫は『洗脳』に近いのだな、と感じます。

不倫脳という言葉がある様に、その溺れてる時に沸きあがる感情はその時の本人にとっては真実なんでしょうけれど、一度そこの輪から出て冷静になれた時『あの時の自分はどうしてそうだったのだろう』と疑問に思うレベルに豹変します。こういう点はとても洗脳に近いですね。以前、友人が男女関係で洗脳された事があったので、友達が洗脳が解けた時同じ事を言っていまいた。(この話もちょっと面白いのでいつかここで書きたいです)

私は大分相手女性に温情をかけました。

それは相手女性の態度がああいう態度だったから、というのもありますが、やはり再構築をしていく上で夫が一番嫌がっていた『相手女性への攻撃』をする事は得策ではないな、と思っていたからです。私が多分攻撃をすればするほど夫は私から離れていったと思います。身勝手な話ですが、不倫した人は相手へ攻撃される事を嫌がります。不倫した相手ですから、少なからず『守りたい』という心理が働きます。でもそれが出来ない状況であれば、相手から『こいつふざけんなよ』と自分に負の感情を向けれるのが嫌なのです。

不倫する人間は『自己保身』が強いので、『自分が辛くない環境に行きたかがる傾向』があるのですから。

つまり自分が何処までも可愛いんですよ。だからそこを逆手にとって自分の人間的器が貴方よりも相手女性よりも格上である事を見せつけると案外ひれ伏したりします。私の場合これがとても成功した訳ですが、ここら辺はやはり人それぞれの性格にもよりますので、断言は出来ません。でも『相手への攻撃を緩める』というのは再構築をする上では大事な事だと個人的には思っています。

相手女性との話し合いを一旦終えた次の日

私はこれを夫の前に差し出しました。

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私「ようやくこれが使える」と言うと夫は微妙に苦笑いをしました。

これは何かというと

私1月誕生日だったのですが、その時に夫が私へ『可愛いのあったよ!』とドラえもん好きの私に誕生日プレゼントを探して見つけてくれたんです。でもこれ限定版だったので、家に届くのが5月頃だったんですね。それでも良い?って言うのでそれでも良いよって言ってたら、まさかの4月に離婚宣告でしたから・・・

5月にこれが届く頃はもう・・・大惨事だった頃ですよ。

届いた頃に夫から「これどうする?」と聞かれたのですが、私はこの頃もう夫の不倫は分かってて証拠を押さえる前の話ではありましたが、いつか夫が私の為に選んでくれた気持ちがあった頃の様な未来を迎えて、それを大事にして使いたいって思ってました。

夫は当時「こんなの今俺から貰っても微妙でしょ?」と言って、売るか、俺から買い取るかって提案をされました。

心の中では「何でやねん」って思ってましたよ。

買取って。そこは別に私に普通にあげて、売るなり何なり好きにしてって言うのが普通だろって思ってました。

まぁそんな事は当時言えなかったので、とりあえず「夫君が嫌じゃなければ貰いたい」と言うと渋々私にくれました。貰ってから私はこの財布を箱から出さずに本棚の奥に閉まっていました。

6月15日ようやくこのプレゼントが日の目を浴びれる日が来た訳です。

今でもこの財布は当然使ってますが、色んな思いと過去が詰まった財布です。色々と時間が経てば忘れていってしまう事もあるかも知れませんが、この財布を見る度に私も忘れてはいけない事だけは思い出して、これからも生きていきたいなって思ってます。

夫はこの日私に携帯電話のパスワードを開示して、GPSアプリを入れました。次の日出社しなければならなかったらしく、私に対して安心感を与えてくれ様としてるのだな、と感じました。

少しずつ生活も戻して心も戻して、新たな一歩を踏み出していかなければいけないなとこの日思いました。

6月16日

まだぼんやりする事も多くて、全然生活や精神は元に戻る気配を見せない日でした。夫は仕事に行ってましたが、GPSで会社にいると分かる安心感とLINEをすればすぐ返してくれる安心感。

私はずっとこの事があってから音楽が聴けなくなってました。

音楽は記憶を蘇らせます。いつかこの事が嫌な結末を迎えた時、この時聞いていた音楽に嫌な記憶が残り、一生聞けなくなるのではないかと思ったので・・・

私は長年のミスチルガチファンです。

本当にいつも今まで辛い時に沢山のミスチルの音楽に励まされて、今まで生きてきましたが、この時は『嫌な記憶になる可能性』も高かったので、本当に聞けませんでした。

(因みに桜井さんが不倫した過去があるからとかそういう事ではないです。桜井さんの不倫した過去は過去の事であり、当事者同士で終わった話でもあり、不倫をした事実は消えませんし絶対的にしてはいけない事ではありますが、その果てに今家庭を誰よりも大切にしてるのを知ってるので、そこはなとも思いません、個人的には)

夫が仕事に行っている間、本当に久しぶりに私は音楽を聴きました。

聞いた曲は『The song of praise』

積み上げて また叩き壊して

今僕が立ってる居場所を

憎みながら愛していく

ここにある景色を讃えて

もうボロッボロに泣きました。

本当に声をあげて泣きました。

ここまで来た自分、今自分が立ってるこの居場所。

憎しみも愛もあってそこに辿り着いた自分と場所。

そこだからこそ見えるこの景色。

本当に本当に辛かった。本当によく頑張って耐えてここまで来た。本当にようやく見えて来た今の私だから見えるこの景色。本当に自分を讃えたい。良く頑張ったねって心からほめたたえたい。

本当に辛く耐えて来たからこそ、この歌はとても私の心に刺さり『良く頑張ったね』と言われた様な気がしました。

ようやく大好きだった音楽を聞けた私。

些細な事だけど少し前に進めた様な気がしました。

そして同日仕事終わりの夫と待ち合わせして、夫の新居へ。夫はせっせと新居にあった荷物をまとめ始めました。私はこの新居には来たくなかったけど、夫をここに一人で行かせるのも二人だけの思い出の場所があるのも嫌だったので、片付けを手伝いに行きました。

でも正直に言うとここまでサッサと新居を片付けてくれるって思ってなかったんです。ここまで生活できる様に準備までしておいて・・・もしかしたらダダをこねて少し一人になりたい!!って新居に寝泊りする事すら正直想定してたんですけど・・・全然そんな事はなくて、とにかく早く片付け様としてくれてました。

それは今になって思えば私の為、というのもあったかも知れませんが、自分自身がきっと彼女との思い出の場所をいつまでも持ちたくなかったのかなって思います。(何処までも自己的)

少しずつ前に進み始めた私達。

女性と私のやり取りは続きようやく示談書の内容も纏まり

6月18日

二回目に女性と会う日が決まりました。

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