見出し画像

臨床心理士が解説!「人はなぜストレスで笑ってしまうのか」

こんにちは、臨床心理士のいちかです。今回は、「人はなぜストレスで笑ってしまうのか」についてお話ししたいと思います。

ストレスというと、イライラしたり、落ち込んだり、不安になったりする感情を思い浮かべるかもしれません。しかし、実はストレスは笑いの原因にもなります。どうしてでしょうか?

笑いにはさまざまな種類がありますが、ここでは「緊張型笑い」と「解放型笑い」の二つに分けて考えてみましょう。

緊張型笑いとは、不快な感情や状況に直面したときに、それを和らげるために無意識に笑ってしまう笑いです。例えば、怒られたときや恥ずかしいときに笑ってしまうことがありますよね。これは、自分の感情を抑えたり、相手の感情を和らげたりするための防衛反応です。緊張型笑いは、ストレスが高いときに起こりやすくなります。

解放型笑いとは、ストレスが解消されたときや、楽しいことがあったときに起こる笑いです。例えば、試験が終わった後や、友達と楽しく話した後に笑ってしまうことがありますよね。これは、自分の感情を表現したり、相手との関係を深めたりするための自然な反応です。解放型笑いは、ストレスが低いときに起こりやすくなります。

つまり、ストレスで笑ってしまうのは、緊張型笑いの場合が多いと言えます。しかし、これは悪いことではありません。緊張型笑いは、ストレスを軽減する効果があります。笑うことで、心拍数や血圧が下がったり、気分が良くなったりします。また、相手にも好印象を与えることができます。ただし、場合によっては不適切な笑いと受け取られる可能性もありますので、注意が必要です。

では、どうすれば緊張型笑いをコントロールできるようになるでしょうか?一つの方法は、「呼吸法」です。深呼吸をすることで、自律神経のバランスを整えてリラックスすることができます。もう一つの方法は、「認知法」です。自分の感情や考え方を客観的に観察して分析することで、ストレスの原因や影響を理解することができます。

ストレスで笑ってしまうのは恥ずかしいことではありません。むしろ、それは自分の心身を守るための賢い仕組みです。しかし、それだけに頼らずに、他のストレス対処法も学んでみることをおすすめします。

それではまた次回!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?