カウンセラーとは
カウンセラーはどんな人か
こんにちは、臨床心理士のいちかです。今回は、カウンセラーとはどのような職業なのかについて紹介したいと思います。カウンセラーとして働いていると、ありがたいことに「カウンセリングを受けて良かった」、「気持ちがスッキリした」という感想も聞くことがあります。しかし、悲しいことにネットの感想やクライエントからの過去の体験として「カウンセリングは役に立たない」「カウンセラーに傷つけられた」という悲しい意見に出会うことも多いです。
カウンセリングとは一つの出会いですから、相性などにより、体験することで様々な感情になるのは当然です。しかし、そのような悲しい意見を聞いて「カウンセリングを受けたいけど怖い」と感じて、カウンセリングを受けるべき人が受けられないようなことが増えることは残念に思っております。
そこで今回は、カウンセリングという言葉についてごく一般的な説明をすることで、偏りのないカウンセラーのイメージが読み手に伝わることを望みながら書こうと思います。
この記事を読んで、カウンセリングに対して過度な警戒がなくなり、「困ったときは利用してみよう!」と思っていただけたら嬉しく思います。
さて、カウンセラーという言葉は、英語のcounselorからきていますが、日本ではいろいろな意味で使われています。例えば、学校の先生や職場の上司、友達や家族など、相談に乗ってくれる人をカウンセラーと呼ぶこともあります。しかし、ここで私が話すカウンセラーとは、専門的な心理的支援を提供する人のことを指します。
カウンセラーには、さまざまな資格や肩書きがあります。例えば、臨床心理士、公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラー、スクールカウンセラーなどです。これらの資格は、国家資格や民間資格によって異なりますが、共通しているのは、心理学やカウンセリングの知識や技術を学んでいることです。
カウンセラーは、どんな人に対してどんな支援をするのでしょうか。カウンセラーは、心の悩みや問題を抱えている人に対して、話を聞いたり、気づきや解決策を導いたりすることで、その人の自己理解や自己肯定感を高めたり、生活や人間関係の改善に役立てたりすることを目指します。カウンセラーは、悩みの内容や程度によっては、医師や社会福祉士など他の専門家と連携したり、適切な機関に紹介したりすることもあります。
カウンセラーと相談するには、どうすればいいのでしょうか。カウンセラーは、病院やクリニック、学校や職場、市区町村の相談窓口など様々な場所で活動しています。また、インターネットや電話で相談できるサービスもあります。自分に合ったカウンセラーを探すには、インターネットで検索したり、信頼できる人に紹介してもらったりする方法があります。相談する前には、カウンセラーの資格や経験、専門分野などを確認したり、料金や時間などの条件を確認したりすることが大切です。また、カウンセラーを名乗る人の中には、残念ながら全く専門性がなく最低限の倫理を持たない人もいます。専門家としてきちんと評価されている臨床心理士や国家資格である公認心理師を持つカウンセラーに相談しましょう。
それではカウンセリングという行為についてもう少しその「目的」や「実際に何を話すのか」などの側面からお話しすることで、より具体的にカウンセラーについて伝えたいと思います。
1、カウンセリングの目的
カウンセリングの目的について考えるとき、次の疑問が浮かぶかもしれません。
”カウンセリングとは、何のために行うのでしょうか?”
カウンセリングの目的について、幅広くとらえるのであれば「自分を知ること」です。
自分を知るとは、どういうことでしょうか?
自分を知るとは、自分の感情や思考や行動に気づき、それらがどういう背景や意味を持っているのかを理解することです。
自分を知ることで、どんなメリットがあるのでしょうか?
自分を知ることで、以下のようなメリットがあります。
・自分の強みや弱みを認識し、自己肯定感や自信を高めることができます。
・自分のニーズや欲求を理解し、満たされる方法を探求することができます。
・自分の価値観や目標を明確にし、自分らしい人生を歩むことができます。
・自分の感情や思考や行動に責任を持ち、適切にコントロールすることができます。
・自分の問題や困難に対処する能力や方法を身につけることができます。
・自分以外の人や環境に対する理解や共感を深め、良好な関係性を築くことができます。
カウンセリングでは、臨床心理士があなたの話を聞きながら、あなたが自分を知るためのサポートをします。例えばカウンセリングの場面で「私はSnowManとSix TONESどっちが本当に好きなのかわからないんです」という雑談のような質問が出てきたとしても<どちらのどういうところが好きなのか、そのグループがあなたにとってどのようにあなたの人生に役に立っているのか>などを真剣に聞き、その人の「自分の価値観や好みを知る」ことを助けます。大げさに言えばこの自分に価値観や好みを洗練することで、人生に訪れる大事な選択「誰と生涯をともにするか」「どんな場所に住むか」「どんな仕事を選ぶか」などを決めるのに役に立ちます。
カウンセリングは、あなたが主役です。あなたが望むこと、必要なこと、感じることに尊重されます。
カウンセリングは、あなたにとって安全で快適な場所です。あなたが話したいこと、話したくないことは自由です。あなたの秘密は守られます。カウンセリングは、あなたにとって有意義で楽しい時間です。あなたは新しい発見や気づきや学びを得ることができます。あなたは笑ったり泣いたり怒ったり喜んだりすることができます。
カウンセリングは、あなたにとって成長のチャンスです。あなたは自分を知り、自分を変わっていくことも体験することがあります。
2、カウンセラーに何を話すのか
それでは実際、カウンセリングを受けるときに、カウンセラーに何を話せばよいのでしょうか。
カウンセリングとは、自分の悩みや問題を解決するために、カウンセラーと対話することです。カウンセラーは、あなたの話を聞いて、気持ちを理解してくれたり、気づきやアドバイスを与えてくれたりします。
では、カウンセリングで何を話すのがいいのでしょうか?
まず、大切なことは、自分が話したいことを話すことです。カウンセラーは、あなたが話したいことを尊重してくれます。あなたが話したくないことは無理に話さなくても大丈夫です。またカウンセラーが言ってほしそうなことを言わなくても構いません。自分のペースで話してください。
次に、できるだけ具体的に話すことです。例えば、「仕事が辛い」という場合は、「どんな仕事をしているのか」「どうして辛いのか」「どんな感情があるのか」「どうしたいのか」など、詳しく話してみましょう。具体的に話すことで、自分の状況や思いが明確になりますし、カウンセラーもあなたのことをより深く理解できます。
最後に、正直に話すことです。カウンセリングでは、自分を偽ったり隠したりする必要はありません。カウンセラーは、あなたのことを否定したり批判したりしません。あなたがどんなことを話しても、受け入れてくれます。正直に話すことで、自分自身に向き合うことができますし、信頼関係も築けます。
カウンセリングは、あなたの悩みや問題を解決するためのサポートです。自分が話したいことを話し、具体的に話し、正直に話すことで、カウンセリングの効果を高めることができます。
以上が、臨床心理士である私からお伝えした「カウンセラー」です。この記事は、一般のかたにも分かりやすく書こうと思って作成しました。皆さんはいかがでしたか?もしも心の悩みがあれば、気軽にカウンセラーに相談してみてくださいね。
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